Japanese
NICO Touches the Walls
Skream! マガジン 2014年10月号掲載
2014.08.19 @日本武道館
Writer 山口 智男
客席から見ていただけで、メンバーたちの話を聞いたわけではないから本当のことはわからない。けど、ステージに出てきたとき、メンバーたちの中ではすでに"リベンジ"は果たされていたに違いない。
5000人しか集めることができなかった4年前の"リベンジ"を謳ったNICO Touches the Wallsにとって2度目となる日本武道館公演。客席は2階席の1番上まで埋まっている。チケットがあっという間にソールド・アウトになってしまったため、座席をやりくりして、追加チケットが出たそうだ。2014年は"攻めの年"の位置づけ、ライヴ・アンセム集とも言えるベスト・アルバム『ニコ タッチズ ザ ウォールズ ノ ベスト』のリリースを皮切りに篭城型ライヴなど、この日に向けてバンドは精一杯のことをやってきたのだから、彼らに思い残すことはなかったはず。あとは、その想いを演奏にぶつければいい――。
拳を重ね、完全燃焼を誓い合った4人がまず演奏したのは、1stアルバム『Who are you?』からの「Broken Youth」。イントロが奏でられた瞬間、"キャー!!"という悲鳴に近い歓声が武道館中から沸き起こり、ステージの真後ろにある特大スクリーンに光村龍哉(Vo/Gt)の満面の笑みがどアップで映し出される。それを見て、とても清々しい気持ちで胸がいっぱいになった。
"今この瞬間、この場所は俺たちのものだぜ! NICO Touches the Wallsのブドウカンへようこそ!!"
光村が早々と勝利を宣言する。そして、"ぶっとべますか!?ブドウカン!"という掛け声を合図にパイロが炸裂。バンドが畳み掛けるように演奏しはじめた「THE BUNGY」に合わせ、全員が飛び跳ね、文字通り武道館を揺らした。
選曲は新旧の代表曲を並べたまさにNICO Touches the Wallsのベスト・ヒッツの趣。ギターを爆音で鳴らした序盤、"うちで曲作りしているところに遊びにきた感覚で、心の距離感をぐっと近づけて耳を傾けてほしい"(光村)と「Heim」他3曲をアコースティック・タッチで披露した中盤、そして「ローハイド」からラスト・スパートを掛けるようにシンガロングを求め、観客を巻き込むことでより一層盛り上げた終盤――それらの曲を、途中、"(客席をいっぱいにするため)メンバーそれぞれに友達100人呼んだ"とジョークを交えながら、4人はいろいろな形で超満員の観客にぶつけていったわけだが、結果としてそれはギミックや流行りのビートに頼ることなく、歌と必要最小限のバンド・サウンドだけで成立するロックを奏でるNICO Touches the Wallsというバンドの芯――それもメッチャ、図太い芯を改めて見せつけるものとなった。そのことは大きな意義があったはず。
"屋根の上のタマネギをみんなでひっくりかえそう"(光村)
本編ラストはそんな想いを込め演奏した「天地ガエシ」。光村と古村大介(Gt)がギターをハモらせたケルティック調のイントロや古村が速弾きでキメたカントリー調のソロといった新境地をアピールしたその「天地ガエシ」では、最後、天井から舞い落ちてきた紙吹雪が会場中を覆い、"リベンジ"の最後にふさわしい感動的な光景を作り出した。
もちろん、"リベンジ"が彼らのゴールではない。アンコールで披露した――ニュー・ウェイヴ風のタッチに加え、メロディ・メイキングからも一皮剥けた印象が感じられた新曲「TOKYO Dreamer」は歌っている内容も含め、バンドがその後の飛躍をすでに視野に入れていることを窺わせたし、"華麗なリベンジが果たせたと思います"とファンに報告した光村は、"NICOは名曲揃いだから、1日でベスト盤的なライヴはできない"と、まだまだやりたいというその想いを、来年の冬頃、武道館以上の会場で果たすという新たな"リベンジ"を発表して、会場を沸かせたのだった。そして、"これからもNICOのリベンジにおつきあいください!"と2度目の武道館公演を締めくくった。
"リベンジ"という言葉はいつしかバンドの中では新たな挑戦という意味に変わっていったようだ。"リベンジ""復讐"という言葉は、場合によってはネガティヴに感じられることもあるが、こんな"リベンジ"ならファンも大歓迎だろう。
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