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INTERVIEW

Japanese

ガガガSP × 忘れらんねえよ

2015年10月号掲載

ガガガSP × 忘れらんねえよ

忘れらんねえよ

Official Site

Member:ガガガSP:コザック前田(唄い手) 忘れらんねえよ:柴田隆浩(Vo/Gt)
インタビュアー:フジジュン
取材場所:下北沢 "propaganda"

来年デビュー15周年、再来年には結成20周年を迎える、日本を代表する青春パンク・バンド、ガガガSP。9月30日リリースのミニ・アルバム『ミッドナイト in ジャパン』発売を記念して、コザック前田がじっくりとトークをしてみたいという相手、忘れらんねえよの柴田隆浩と対談。忘れらんねえよに青春パンク・ブームのころを思い出し、"自分らの世代のバンドに近いような印象"を感じたという前田。前田のように、"ロック・スターになりたい"と語る柴田。取材後も話は尽きず、なんと5時間に渡って喋り続けたふたりの対談をその場の空気感も想像しながら、楽しんで欲しい。

-おふたりはこうしてゆっくりお話する機会はあったんですか?

前田:2度ほど対バンしてるんですけど、あんまりゆっくりは話できてないですね。

柴田:ガガガSPさんは僕が大学生くらいのとき、CMで前田さんの声を聴いてたんで、最初にイベントに呼んでもらって、ライヴを観たときは"本物だ!"って興奮して......あの、ビール飲んでいいですか? アルコールを入れないと緊張しちゃって。

前田:あはは。ええよ、ええよ(笑)。

-で、ライヴを観ての感想はいかがでした?

柴田:ライヴは初見だったんですけど、聖水をぶち撒けてる(※口に含んだ水を客に吹きかけるパフォーマンス)のとか、ハンパねぇな!って。

前田:僕、自分には水をかけないんですよ。自分にかけるとアンプにかかっちゃうんで、泉谷(しげる)さんレベルにならないとそれはできない(笑)。

柴田:最近、ライヴやフェスのマナーでモメることも多いですよね。でも一方で、お客さんを巻き込まないと盛り上げられないと思って。フェスとかも何かやらなきゃ、お客さんを引き止められないっていうのを考えてて。

前田:それは"RADIO CRAZY"に出たときに思いましたね。裏でKANA-BOONとか東京カランコロン、[Alexandros]がやってて、通り道みたいになってたから、"30代以上のヤツは待て! お前らの知ってる曲やるから"って言って、「卒業」やったりして(笑)。

柴田:あはは。僕もダイブして、そのままビールを買いに行ったりしてて。それってマンネリになるかも知れないし、"柴田は一瞬盛り上がればいいと思って、ああいうことばかりやってる"と言われることもあるけど、そうじゃないんだよ!と。そのあとにちゃんと音楽をやって、最後の1曲で感動させるから、それをやらないとお客さんどんどん減って最終的には活動自体ができなくなるから、そのために足を止めさせてるんだよ!って。

-前田くんもフェスやイベントのライヴで試行錯誤した時期はありました?

前田:ありましたよ。でも、そういうのは大抵失敗しますね(笑)。"MONSTER baSH"で「つなひき帝国」って曲をやりながら、山もっちゃん(山本聡)がいきがって、結構高いステージを降りて、柵にまたがったんですよ。そしたら、ギターも持ってないから、ただの裸のチビの客が調子乗っとると思われて、SPに羽交い締めにされて(笑)。俺、ステージの上から見とったら"出とるヤツや、俺!"って叫んでて、めっちゃオモロいんやけど、お客さんには全然伝わってなくて。

柴田:アハハハ! 聖水ってどんなキッカケで始めたんですか?

前田:それこそ泉谷さんと一緒にやってた時期に、火とかいろんな演出があるけど、1番わかりやすいのは水や!と思って。スターリンは豚の臓物投げたけど、それやるのは覚悟がいるじゃないですか。それ考えると、水は1番融通効くし、1番伝わりやすいし。ライヴのときはね、1番ノッてないヤツに水をぶっかけるんです。

柴田:パフォーマンスとしても面白いし、攻撃も出来るし、一石二鳥ですね(笑)。

前田:バンド・ブームのころ、175Rとか、SHAKALABBITSとか、僕らより売れてる人はたくさんいたけど、関西で売れてる人がいなくて。僕らが"神戸代表"みたいな感じで出ていったんやけど、メジャーの人ってライヴもいろんなルールの中でやっとったんです。でも僕らはそんなん関係ないから何やっても平気で、そこで差をつけられると思ったんです。