Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

忘れらんねえよ

2013年10月号掲載

忘れらんねえよ

Member:柴田隆浩 (Vo/Gt)

Interviewer:岡本 貴之

2011年のデビュー以来、"クソバンド""ヘタレ"といった自虐的な言葉と下ネタ過多な歌詞といったキャラクターで話題になってきた感のある3ピース・ロック・バンド、忘れらんねえよ。その彼らが今、よりスケールの大きなロック・バンドへ変貌を遂げようとしている。10月16日にリリースされる渾身の2ndアルバム『空を見上げても空しかねえよ』を完成させ、自信に満ち溢れた表情をしたヴォーカルの柴田隆浩に話を聞いた。

  

-昨年3月の1st以来のアルバム・リリースとなるわけですが、この1年7ヶ月の活動を振り返っていかがですか?

めちゃくちゃ変化がありましたし、成長しましたね。お客さんからの俺らの見え方もめちゃくちゃ変わったと思いますし。今はバンドが持ってた可能性が、凄く良い形で花開いてる感じ。スター・ウォーズみたいなことを言うと、"エピソード1"のクライマックスというか、今までやりたかったことが全部出来てる。表現としても、お客さんのリアクションにしても......。まあお客さんのリアクションは、もうちょい欲しいし、まだまだこんなもんじゃねえ、というのはあるんですけど表現としては凄く"スッキリ"してます。

-まだまだこんなもんじゃねえ、とは言うものの、新しいファンも増えたと思うんですが、ステージから見ていて客層の変化は感じていますか?

感じますね。ワンマンに来てくれるお客さんのノリだったり、目を見てると、凄く嬉しくて"やったー!"って思うんですけど、まだこんなもんじゃねえって思っているのは、フェスに出ても"ん?忘れらんねえよ?興味ねえよ。SuiseiNoboAz見に行こう"とか(笑)。まだ、めちゃくちゃナメられてると思うんですよね。

-(笑)。それは、やっぱり特殊なキャラクターがついてしまっているからですよね。

そうなんですよ。自分たちが蒔いた種なんですよね(笑)。"クソバンド"とか"ヘタレです、僕ら"って自称してたし。それはその時みんなに振り向いてほしくて必死だったからやってたんですけど。でも結局それが巡りめぐって"忘れらんねえよってコミック・バンド?本気じゃないんでしょ?"っていう空気がまだ残ってる。ところが今年1月に出したシングル『この高鳴りをなんと呼ぶ』で"ん?!違うかも"って思ってくれた人が、予想以上にいて。そこから状況が変わってきて、舐められてる感じは減ってきたんだけど......でもまだある(笑)。だからそれをこのアルバムで一掃したいっていう気持ちです。

-確かに、『この高鳴りをなんと呼ぶ』はそれまでの様な柴田さん個人のチマチマした世界が消えたというか(笑)。

(笑)。そう、チマチマしたところね。

-もちろんそこが共感を得ているんですけど、それが『この高鳴りをなんと呼ぶ』から劇的に変わってきてますよね?

本当、劇的に変わりましたね。

-1stアルバム・リリース以降の心情の変化って大きかったんですか?

もう、めちゃくちゃありました。曲の作り方が根本から変わったんです。1stまでは自分のことを歌ってたんですよね。自分が自分に言って聞かせたい言葉であったり、どうしても言わずにはいられないことを言いまくってて。でも1stで言い切っちゃって、スッキリしちゃったんですよ(笑)。