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INTERVIEW

Japanese

ガガガSP × 忘れらんねえよ

2015年10月号掲載

ガガガSP × 忘れらんねえよ

忘れらんねえよ

Official Site

Member:ガガガSP:コザック前田(唄い手) 忘れらんねえよ:柴田隆浩(Vo/Gt)
インタビュアー:フジジュン
取材場所:下北沢 "propaganda"

-アルバムだと『オラぁいちぬけた』(2003年リリースの3rdアルバム)がオリコン5位。シングルだと『晩秋』(2002年リリースの5thシングル)のオリコン7位が自己最高位ですね。

柴田:うわ、すっげぇなあ!

前田:どうやったかな? あまり変わらないですよ、根本は。あのころ、同じチャートにTHE STAND UPやSTANCE PUNKSがいたり、MONGOL800なんか250万枚とか売っとるわけでしょ? 自分らだけやないし、もっと売れとる人もおるから、何とも思わなかったというか。ライヴハウスでも"峯田さんに勝つには、どんなライヴせなあかんのや?"と思って、調子に乗ってる暇もなかったし。ただ、今のバンドは過小評価されすぎやと思いますね。逆に僕らのころは過大評価されすぎ。ブームがあるとそこに照準を合わせなきゃいけないところもあって、やりたいことがそのままできない状況があったりして。

柴田:でも俺、いいものはちゃんと評価される空気があると信じてて。今のお客さんは固定観念で見ないし、いいものはいいと言うし、本当にオモロいものしか残らないし、動員できないですからね!

-昔より技術もあって、いろいろと出尽くした中で新しいことをしようと努力してて。

前田:そやねんけど、それがCDの売り上げにイコールにならへんのが可哀想やなって。

柴田:シーンみたいなものもないですしね。逆に他と似ちゃうとダメっていう肌感もあるから、根本的な時代の流れは掴みながら、他のバンドとズラすっていうか。

前田:なるほどね。すごく頭いいと思いますよ。

柴田:いや、それが結果として表れてないから、頭よくないんです(笑)! 話ズレますけど、前田さんって高校時代はどんな人だったんですか?

前田:不良がおって、真面目がおって。不良にイジメられたくないし、真面目でもない、変なヤツでしたね。高校の文化祭でバンドしたんですけど、そのころ、"アムラー"が流行ってたから、俺らは"アサハラーや"言うて、みんなで紫色の袈裟を着て。

柴田:わはははは! 超面白いじゃないですか(笑)。

前田:そういう変なことばっかりしてたら、"前ちゃんはええわ!"みたいな存在になってって。よく、サッカー部の人気者が笑いとって喜んでるみたいな構図あるやんか? 僕らはそれとは別のところで、アングラなヤツが喜ぶようなことばっかりやってましたね。

柴田:なるほど。僕はめっちゃ普通で、イケてるグループに入れない完全な二軍でした。だから、"一軍に入りたい!"ってすっげぇ思ってました。最近、一軍のヤツと呑んだんですけど、未だにビビっちゃってて。僕らのころも一軍と二軍を行き来できるスーパーマンがいて、前田さんはそんな感じだったんでしょうね。僕、昼休みに教室でゲームの話をしてたら、一軍のヤツが来て"なんだ、二軍しかいねぇのかよ"って言われて、すっごく落ち込んだこと未だに覚えてますからね!殺す!

-わははは。いいじゃないですか、その経験が今に活かされてるんですから。

柴田:いや、未だに変わんないです! だからフェスで写真撮り合って"イエ~イ"とかやってるの見ると、それが一軍に見えて、"やめてくれよぉ!"と思っちゃったり。内心はそこに入れない自分への劣等感が未だにあるんでしょうね。

前田:あはは、なるほど。気持ちはわかるけどね。

-最後に柴田くん、バンドマンとして先輩に聞いておきたいことはあります?

柴田:やっぱり、続けていくことのモチベーションを聞きたいです。もう続けるってところに目的を置いてないのかな?とも思って、やめない理由が聞きたいです。

前田:他になんもできないからっていうのが1番強いと思いますよ。だって、家にパソコンもないような36歳のオッサン、使いものにならんでしょう?

柴田:それは......そうかも知れない(笑)。いち部外者から見ると、その瞬間、瞬間を燃やし続けて、結果、長く続いてきたのかな?って。

前田:どうやろ? 続けることに意味を見出してたときもあったけど、そればっかりじゃなくて。やってきたって言い方もあるけど、やめられないって言い方もあると思う。でもどの言い方が合ってるのかは、今はわからないですね。まだ途中やからわからないです。

柴田:いや、ありがとうございます! 僕も薄々わかってて。お客さんがたくさん入ってて、ウオーッてなるときの快感って、日常生活じゃ絶対に味わえないじゃないですか? あれを知っちゃったら、やめられないですよ。僕も売れるまで、バンド続けられますかね?

前田:まぁ、話聞いてても頭ええから、大丈夫やと思うよ。タイミングが来るよ。

柴田:いや、バカだから結局、結果がついて来てないんですよ! 僕も前田さんみたいなロック・スターになりたいんですけど、考えれば考えるほどロック・スターからかけ離れていくし......俺、どうしたらいいんですか!?

前田:知らんわ! 自分、意外とメンド臭いなぁ(笑)。