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DISC REVIEW

Tropical Circle

嶺川貴子にとって2000年に発表の『Maxi On』以来13年ぶりのアルバムは、ギタリスト・Dustin Wongとの共作。すべて2人のセルフ・プロデュースにより制作された本作は、細部にまでこだわりと温かさを感じれられるハートフルな1枚とな

Girl Talk

デビュー・アルバムが全英チャート1位でプラチナム・アルバムを獲得、FUJI ROCK FESTIVALで来日、続く2ndも好セールスを残す等、順調にキャリアを築いているシンガー・ソングライター、Kate Nashの3年振りの新作。イギリス国

Answer And Answer

9mmも今年結成9周年である。彼らが、その爆発的なエモーションと卓越した演奏力を持ってシーンに登場した時の衝撃は記憶に新しいが、何よりも素晴らしいのは、9mm自身はそうした状況に留まらず、この数年間、ずっと自らの音楽を進化させ続けてきている

Trouble Will Find Me

2010年に全世界的なブレイクを果たした、ブルックリン発の兄弟バンド、THE NATIONAL、待望の6thアルバム。“危険が僕らを見つける”という神経症的なタイトルとは裏腹に、今作はリラックスして、開放的なサウンドを志向したとか。確かにこ

10 Drummers vs EARTH

溝渕ケンイチロウをバンマスに、ドラマーが10人揃った大所帯バンドDQS。2010年2月の初ライヴから約3年3ヶ月、満を持して初音源がリリースされる。ドラマーは10人も要らないのでは?とお思いのかたもいらっしゃるかもしれないが、10人のドラマ

Afraid of Heights

プロデューサーにM.I.A.、Rihannaを手掛けたJohn Hillを起用という意外性や先行シングルがPitchforkのベスト・ニュー・トラック獲得など、リリース前から話題のローファイ・パンク・バンド、WAVVES 3年振りの4thア

ヒバリオペラ

SEBASTIAN X初のフィジカル・シングル・リリースとなる本作。タイトル曲「ヒバリオペラ」の主人公は、男の子に恋に落ち、まだ恋人関係になる前にもかかわらずベッドを共にし、<本気になるつもりじゃなかったの>と心の中で呟いてみせる、どこにで

ロックスターと魔法のランプ

昨年メジャー・デビューを果たし、2枚のフル・アルバムをリリースと精力的に活動するバンド、ピロカルピンが1stシングルをリリース。タイトル・チューンの「ロックスターと魔法のランプ」をはじめ、収録された3曲はキャッチーかつノスタルジックに磨きが

君と僕と世界の心的ジスキネジア

動画再生サイトで人気を誇るボーカロイド・プロデューサーでもあるコヤマヒデカズを擁する3ピース・ロック・バンドの待望の1stフル・アルバム。いつも黙殺している冷たい日常のひとコマ、人から言われてちくりと心に刺さったひと言、どこかで常に感じてい

The Devil Put Dinosaurs Here

この力強いサウンドには説得力がある。ノイジーで重厚かつ粘着的なギター・リフは、唯一無二のALICE IN CHAINS節。約4年振りの通算5枚目のスタジオ作だ。絶対的なカリスマ性を持ったフロントマンLayne Staley亡き後、Willi

未来へのスパイラル

3作のミニ・アルバムと限定発売のシングルを経てリリースした、グッドモーニングアメリカの1stフル・アルバム。「ファイティングポーズ」から爽やかに疾走を始め、4つ打ちのダンスビートにソリッドでキャッチーなギター・リフの「キャッチアンドリリース

Diary

Mike SkinnerとRob Harveyによるデュオ、THE D.O.T. のデビュー・アルバム『Diary』に詰まった12曲のキャンディーみたいに甘酸っぱいポップ・ソングは確信に満ちている。清涼感のある2人の歌声と狂気的なまでにダン

ラッキー

前作『あっちとこっち』以来約2年ぶりにリリースとなる4thアルバム。前作同様客演はなし、トラック・メイカーにはここ数作タッグを組み抜群の相性を見せている三浦康嗣(口口口)や、蓮沼執太、ゴンドウトモヒコ(pupa)、戸高賢史(ART-SCHO

Monomania

新しいアーティスト写真を見て驚いた人は、それ以上の衝撃をこの作品から受け取るだろう。フロントマン、BradfordがATLAS SOUNDの3rdアルバム制作後に陥ったパラノイアックでパーソナルな状況は混沌としたボーカリゼイションに、相反し

Dancing Zombiez

どれだけの大言壮語も、馬鹿げた夢物語も、恥ずかしいくらいの繊細な告白も、すべて本音なのだからしょうがない。これが自分たちのブルースなのだから、これ以外に歌うことはない。ここ最近のAFOCからは、そんな清々しさと強さを感じる。このニュー・シン

HD

細野晴臣とのコラボレーション経験も持つドイツの電子音楽家、Uwe Schmidtの、ATOM TM名義での新作。2月に新作をリリースしたばかりのJamie LidellもTrack.3にヴォーカルとしてゲスト参加。音楽的には実験性の高いエレ

メディアリテラシー

札幌在住、平均21歳の4人組バンドphatmans after school。2011年秋にメジャー・デビュー。メジャー1stミニ・アルバム『ボクノバアイハ』以来約1年5ヶ月振りのリリースとなる。若者特有の衝動と物憂げな空気が交錯するギター

If You Leave

THE XXが、都市の暖かな暗闇に生きる若者たちの代弁者だとすれば、Daughterはそんな彼らの祈りを体現する巫女だ。ロンドン出身のElena Tonra(Vo/Gt.)を中心として結成された3人組の奏でる内省的なサウンドは、フォーク・ロ

SCREAMER

バリトン・ギターとトランペットを扱うヴォーカリストKimと、ドラムスとコーラスのmidi*による男女2人ユニット、UHNELLYS。今作で改めてKimの刻む言葉の威力におののいた。「体温」は、実話を基に、ある夫婦の最後の1日を綴った衝撃のリ

Murmuration

David Byrne、Devendra Banhart、TEENAGE FANCLUBなどとのコラボレーション経験や音楽学の博士号を持つ、グラスゴーを拠点に活動中のSSW、Jo Mangoの2ndアルバム。ギター、ピアノ、カリンバ、オムニ