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INTERVIEW

Japanese

Drop's

2018年12月号掲載

Drop's

Member:中野 ミホ(Vo/Gt)

Interviewer:山口 智男

-そして、『organ』には新境地を打ち出した「Cinderella」のほかに、すでにライヴでやっているという4曲が加えられています。

ライヴでやっている曲が結構あって、配信という形でリリースもしてきたんですけど、"やっぱり、ちゃんと出したいね"ということになって、ちゃんとレコーディングして入れようというふうになりました。

-その4曲は石川さんが加わってから作ったものなんですか?

「こわして」と「ふたりの冬」は、札幌にいたころから原型はあったんですけど、歌詞をちゃんとつけてライヴでやり出したのはミナ子さんが入ってからですね。

-じゃあ、リリースはしていなかったけど、曲は作り続けていて、ライヴでもやっていた、と。バンドが止まっていない感じがしていいですね。その4曲はこれまでのDrop'sらしいと言えると思うのですが、そこにも新たなチャレンジはあるのでしょうか?

キーボードが抜けて4人になったので、音数が減ったぶん「Cookie」ではコーラスを今までよりも入れてみたり、『DONUT』のときも使ったアコギを引き続き使ってみたり。あと、「ふたりの冬」では、荒谷がオルガンを弾いてます。

-ソウル・ミュージックを思わせる「Cookie」がすごくいいですね。リズム隊がどっしりしていて演奏がかなりかっこいい。

内輪で褒めてもあれなんですけど、ミナ子さんのドラムがすごく好きで。ベースの小田(小田満美子)もミナ子さんが入ってから意識が変わって、以前よりもリズム隊がどっしりしたと思います。

-来年の3月には、『organ』と連作となる作品をリリースする予定になっているそうですね。

この1年半ぐらいライヴでやってきた曲が収録されるという意味では、連作と言ってもいいかもしれないですけど、詳しい内容は12月21日に新代田FEVERで開催するワンマン・ライヴ[Drop's「organ」Release Party"冬の日のおるがん"]で発表するので楽しみにしてもらえれば(笑)。「Cinderella」とはまた違う新しい挑戦も聴いてもらえるかもしれないです。

-来年、結成10周年だそうですが、『organ』をステップに新しいラインナップになったDrop'sの活動は、さらに弾みがつきそうですね。

ほんとに、ここから走り出したいという気持ちです。自分たちらしさや好きなものというところではブレずに、いろいろなことをやりながら、いろいろな人に出会っていきたいと思っています。

-「Cinderella」という1曲を完成させたことで、新しいことに挑戦しても自分たちらしさを失わずにできるというコツを掴んだというか、自信も芽生えたのではないでしょうか?

そうですね。まだライヴではやっていないんですけど、これからライヴで演奏していったらもっともっと自分たちのものになっていくと思うので、育てていきたいですね。

-今後の活動が楽しみです。ところで、"organ"というタイトルにはいろいろな意味が込められていると思うのですが、ひとつ気になるのはキーボード奏者が抜けて、新たなラインナップになってから初めてリリースする作品のタイトルが"organ"っていうのは、どういうことなんだろうって。

自分たちもマネージャーに言われるまで全然気づいてなかったんです。冬っぽい感じがいいなと思ってたんですよ。冬の朝の透き通ったイメージでいろいろな言葉をみんなで探しているとき、私が"「organ」がいいんじゃない?"って言ったら、みんな"いいね"って言ってくれて。オルガンの神聖な音色って冬っぽいじゃないですか。それで"organ"にしようってなったあと、"それ、結構アレじゃない?"、"そう思う人もいるかもね"って言われて初めて"あっ"となって。だから、全然意識してなかったんです。オルガンの音が「ふたりの冬」にちょっと入っていて、"冬っぽいかな"っていう。実は、それぐらいの理由なんです(笑)。