Japanese
Drop's
Skream! マガジン 2015年05月号掲載
2015.03.27 @東京キネマ倶楽部
Writer 奥村 小雪
昨夏、2ndフル・アルバム『HELLO』の取材をしたとき、中野ミホ(Vo/Gt)に"今後ワンマン・ライヴをやってみたい場所は?"と尋ねたところ、彼女は真っ先に"東京キネマ倶楽部"と答えた。そんな念願の会場で行われたのは、完全招待制の"SHOWCASE LIVE TOUR"最終公演。 "ショーケース・ライヴ"といえば、業界人だけを集めて行われることが多いイメージだが、本公演は抽選により選ばれたファンを招待して行われた。いざ、キネマ倶楽部の中に入ってみると、そこはまさに大正ロマンの世界。元キャバレーということもあり、どことなく色気が漂っている。この会場で中野の歌声がどう響くのか、Drop'sの音楽がどのように鳴らされるのか、期待は膨らむばかりだ。
開演時間になると、会場が一気に暗転。メンバーが2階からひとりずつ登場し、ステージへと続く階段を降りてくる。最後に登場した中野は、マラカスを振りながら階段を下り、ステージ中央に来るとギターに持ち替える。SEが止むと、メジャー・デビュー曲「太陽」がスタートし、歓声が沸き起こる。高い天井に向かってふわっと響き渡ったその音色は、想像以上にしっかりとしていて、艶やかだった。"何気ない あれやこれやが たぶん愛なんだと思うよ"――そう歌いながらにっこりと微笑む中野の表情にドキッとしてしまう。"Drop'sです、こんばんは。SHOW CASE LIVEへようこそ"と中野が挨拶をすると、彼女たちが初めて作ったオリジナル楽曲「泥んこベイビー」を披露。荒谷朋美(Gt)のギターが誇らし気に鳴り、小田満美子(Ba)のコーラスも力強い。中野はウインクしたり、くるくる回ったりと豊かな表現力を見せつける。その後の「メトロ・ランデブー」では、ひりつくようなギターと迫り来るドラム・ビートに魅せられる。「ダンス・ダンス・ブラックホール」で繰り広げられる楽器隊のソロ合戦に、どんどんノッていく中野。それにつられてオーディエンスも踊りだす。
MCを挟んで披露されたのは、あたたかなラヴ・ソング「恋は春色」。キーボードの柔らかな音色と軽やかなリズムにワクワクする。続く「カルーセル・ワルツ」では、伸びやかな歌声としっとりとしたドラムを合図に、一気に音が広がっていく。中野特有の憂いのある声と、石橋わか乃(Key)の鳴らす色っぽいキーボードが印象的な「テキサスの雨」は、ステージがブルーのライトとスモークに包まれ雰囲気抜群。床を通じて伝わってくるリズム隊のサウンドに乗せて、中野の声が空気を震わす。浅川マキのカバー「ちっちゃな時から」や、できたばかりの新曲だというアップ・テンポなナンバー「天使の雲」でも、5人の息の合ったステージに魅了される。奥山レイカ(Dr)の高速ドラムに乗せて始まった「ドラキュラ・サマー」では、荒谷が前に出て煽るようにギターをかき鳴らし、大歓声が沸き起こる。間髪入れずに「アイスクリーム・シアター」で"アーイスクリーム!"と大合唱。荒谷のギターに対抗するかのように中野がブルース・ハープを吹き鳴らす。「JET SPARK」ではライトがパッと眩しく光り、ノリノリのオーディエンスが照らされる。MCで"みんなの顔がひとり残らず見れて嬉しいです""楽しいね"と中野がはにかむと、会場は和やかな空気に。そのまま情感たっぷりに歌い上げられた「さらば青春」で、胸がぎゅっと締めつけられる。そして、軽やかなドラムの3拍子に乗せて「未来」がスタート。キーボードは自由度を増し、伸びやかな旋律を奏でる。5人で競り合うようにアウトロが演奏され、音が絡み合いながら上へ上へと昇っていく。そして、観客の手拍子に乗せて「コール・ミー」を披露したあと、何度も何度も"ありがとう"と言いながら、5人はステージを去った。
アンコールでは、まず中野以外の4人がステージに登場。2階から中野が現れ、そのままの位置でステップを踏みながら「ためいき」が歌われる。スポットライトを浴びた彼女の姿はまるで女優のよう。キネマ倶楽部ならではの演出に、思わず見入ってしまう。階段を下りた中野のギターからスタートしたのは「ウォーキン」。ダブル・アンコールでは「かもめのBaby」のモータウン・ビートに、誰もが身体を揺らして踊りだす。"東京Baby!"と中野の声が響き渡り、観客も"Yeah!"と大盛り上がり。最後、階段を上ったメンバーは5人で手を繋ぎ、おじぎをする。ファンのあたたかな笑顔に包まれながら、公演は幕を閉じた。
この日のライヴで感じたのは、なんと言っても5人のポテンシャルの高さ。Drop'sのライヴではいつも表現力の豊かさに驚かされるのだが、特に今回はキネマ倶楽部という特殊な会場であることも相まって、世界観が存分に披露されていた。中野ミホというフロント・ウーマンのカリスマ性はもちろん、荒谷、小田、石橋、奥山の4人の存在感もここ最近のライヴでぐっと増したように思う。それは、数々のライヴをこなしてきた経験の賜物だろう。しかしそれだけでなく、彼女たち自身も、よりアーティスティックな姿勢で音楽活動に取り組むようになったからではないだろうか。Drop'sの今後の活躍に期待せざるを得ない、そう感じさせる"SHOWCASE LIVE"だった。
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