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INTERVIEW

Japanese

ゲスの極み乙女。

2018年02月号掲載

ゲスの極み乙女。

Member:川谷 絵音(Vo/Gt) ちゃんMARI(Key)休日課長(Ba) ほな・いこか(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-「戦ってしまうよ」はモバイル・ゲーム"クラッシュ・ロワイヤル"のCMソング。しっかりとゲームとコラボレーションした楽曲だと思いました。"クラッシュ・ロワイヤル"との2度目のタッグによる楽曲の書き下ろしにはどういう経緯が?

川谷:「シアワセ林檎」(『達磨林檎』収録曲)が"クラロワ(クラッシュ・ロワイヤル)"のYouTube番組のテーマ・ソングに抜擢されて、その流れでCMの話がありました。最初は『魅力がすごいよ』(2014年リリースの1stフル・アルバム)の「crying march」を使う予定だったんですけど、画と合わせていくなかで"書き下ろしの方がいいよね"という話になって。「crying march」の疾走感から着想を得て作りました。去年の7月くらいにはレコーディングが終わっているし、ライヴでも毎回演奏していたので、僕らにとってはもう新曲という感覚ではなく定番曲という感じではありますね。この曲をライヴでやるとき、みんなめっちゃいい顔してて。

休日課長:最初にやったときからそうだったよね。

ほな・いこか:うんうん。後ろから見ていて、ほんとみんな楽しんでるな~って思うよ。

川谷:うん。俺も後ろ見てそう思うよ(笑)。

ちゃんMARI:歌ってるのになんで後ろ見れるの? イントロのところ?

川谷:俺には第3の目があるんだよ(笑)。

ちゃんMARI:そっか(笑)!

-疾走感もあってパワフルなサウンドなので"戦っている"感が音でも表現されているなと。

ほな・いこか:みんながずっとビーム出してる感じはありますかね。

ちゃんMARI:めちゃくちゃに弾いてるところとかもあるし。

川谷:歌詞に入れる指定のワードが多かったし、もともと「crying march」から始まっていたり、CMの画もあったりしたので、ある程度枠組みがあるなかでどれだけ面白いことができるかの勝負でもありました。指定のキーワードは"クラッシュ"、"戦う"、"3分間"、"争い"......ほかにもいろいろあって。歌詞にそのまま入れたらダサくなりそうなワードが多かったので、どれだけダサくならないようにするかを考えました。勢いがあるように聴こえるけど、勢いがあるだけの曲じゃない――自分でもよくできたなと思っています。CMで流れてきたときも、自分でも"おっ"と思った。

休日課長:うん。ゲスの極み乙女。だと気づいていない人も、曲だけは覚えてるってパターンも結構あるみたい。

-そうですね。サビのメロディも耳に残るだけでなく、思わず口ずさんでしまう力もあります。楽曲をちょうど3分でまとめるというのも意識的なものですか?

川谷:いや、頭から順番に普通に作って(※ゲスの極み乙女。の制作は基本的にスタジオに4人が集まり、川谷の指示のもと音を出してコードやアレンジを起こしていくという手法)、その場で思いついたことを入れていったら、ちょうど3分になって。

休日課長:ほんと偶然だったよね。結果そうなった。

川谷:だからもうこれは3分に合わせたと言っていいよね(笑)。

-紙資料には"制作時間30分"と書いてありますが。

川谷:30分かどうかはわかんないっす(笑)。結構すんなりできた記憶はなんとなくあるけど、制作は6月末とかだったから、この曲をどう作ったのかとか全然覚えてないんですよ。インタビューってその曲を作った直後にするべきだよね(笑)。

ちゃんMARI:そしたらもうちょっとちゃんと答えられるかも(笑)!

川谷:「戦ってしまうよ」は「あなたには負けない」(2017年10月リリースの配信シングル)と同じ時期に作ったよね。配信だとすぐリリースできるけど、CDが出るタイミングって、レコーディングしてからだいぶタイム・ラグがある。でも、熟考していたら30分では作れない――まぁ30分で作ろうとしているわけでもないし、30分で作ったかどうかも覚えてないんですけど(笑)。

ちゃんMARI:そのタイム感での制作は最初なかなかついていくのが大変だったんですけど、この曲は楽しんで作れたなと思います。イントロのフレーズとか、考えるのすごく面白かったし。

休日課長:ベースもシンプルなところもあるし、ひねったところもあるし。ちょっといやらしい技を入れたりもして(笑)。

ほな・いこか:間奏のピアノ・ソロが終わったあとの"撃て"というセリフが入る前に、私の歌が入るところがあって。(川谷から)そこで"ジャーってやって"と言われて1小節だけそういう音を入れているんですけど、それが楽曲の流れをいったん止めてると思うんですよね。そのあと新しいところに行きつつ戻ってくる――3分間ずっと走っているだけでなく一瞬ハッとさせる。各楽器も歌もそれぞれポイントはあるんですけど、ドラムはあそこがこの曲の肝だと思っていて。最後の最後であそこが足されたのは良かったなと思っています。

川谷:"ジャーってやって"なんて言ったの全然覚えてないや(笑)。でもあそこいいよね。

休日課長:うん。いまいこかさんの話を聞いてそのとおりだなと思った。

ちゃんMARI:1回止めることでまた勢いよくいけるというか。