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INTERVIEW

Japanese

ドラマストア

2017年05月号掲載

ドラマストア

Member:長谷川 海(Vo/Gt) 松岡 大暉(Ba) 松本 和也(Dr/Cho)

Interviewer:蜂須賀 ちなみ

-そうですね。今はこういうふうにご自身のことを語ってくださいましたけど、前回のメール・インタビュー(※2016年3月号掲載)では"長谷川さんの歌詞は苦しい部分を歌ってますよね"という質問の答えをはぐらかしてたじゃないですか。覚えてます?

長谷川:そうですよねぇ、そうしてましたねぇ(笑)。

-この1年でその部分をちゃんと言葉にできるようになった理由って心当たりありますか。

長谷川:こっ恥ずかしいですけど、やっぱりメンバーが気づかせてくれたのが大きいですね。弱いところも受け入れてくれるし、"お前ホンマにクソ野郎やな"とか俺に向かって言うわけないよな、こいつらはって。それで、"実は今しんどいねん"って言えるようになったし、スタッフやマネージャーも"もしかして海君、今大丈夫じゃない時期?"ってフォローしてくれたりするので、"そうなんですよ、聞いてください~(泣)"ってしてもOKになったんです。それがデカいですね。

-周りの人を信じられるようになったということですね。

長谷川:そうですね。それまではちょっとシュッとしてないといけないなって思ってた時期もありましたし......去年の目標が"背伸び"だったんですけど、やっぱり等身大に戻ってきて。それでもこいつらは許してくれたし、"大丈夫や。俺は何やってもドラマストアのヴォーカルやわ"って気づかせてくれたんですね。弱さは1周まわって強さなのかな~って感じですね。

-というふうに、長谷川さんはおふたりのことを全面的に信頼しているご様子なんですけど――

松本:そうみたいですね。どうやら(笑)。

-おふたりはそのあたりについて、いかがですか。

松本:僕はもうこいつとしかバンドをやってないんで......相方みたいな感じだよね。

長谷川:ホントに、ホントに。昔から支えてくれてる彼が今実質バンドを動かしてて、彼がやろうとしてくれていることは自分のやりたいことで、"だったら別に疑う要因なくね?"みたいな。

松本:僕も、僕がホンマにやりたいことがこいつの書いてくる曲やったりするんで。だから、作ってくる曲全部に対して"めっちゃええなぁ"って言うんですけど、それは持ち上げてるんじゃなくて、自分がホンマにやりたいことを書いてきてくれるからで。だからよう出会ったなぁっていう感じはあります。

長谷川:でも、和也君は結構自分に厳しく身内に厳しいところがあるんですよ。そういう彼を知っているがゆえに、たまにポロッと出る評価は本物なんやろうなぁって思うし。だから"いいに決まってるやん、俺が書いてるんやから"っていうふうに返したりするんですけど、内心めっちゃ喜んでます。

松本:ははははは(笑)!

-じゃあ、松岡さんにはあえて意地悪な質問をしたいんですけど――

松本:おおっ。

長谷川:ホンマ失言するなよ?。

松岡:はい......!

-これだけ絆がガッチリ固まっているふたりの中に入って一緒にバンドをやるのは大変じゃないですか?

長谷川:ははははは(笑)!

松岡:そうですね。まぁ、やりづらさを感じたこともあるっちゃあるんですけど......(バンドに)入ったときは俺なんてもうポンコツみたいに下手くそでしたし、ビビり倒してましたね。バンドに入るきっかけになったときも、1回スタジオに入って、それ以来何の連絡も来なかったんですよ(笑)。で、"まぁ終わったんかなぁ"って思ってたら、海君が"どうする?"って連絡くれて。それで俺、なぜか"やらせてください"って言ったんですよ。そのときの気持ちはあんまり覚えてないんですけど。

長谷川:ボカスカに叩いて帰っていったから、"え、あれだけ言われたのにやるの!?"って思って。その図太さは評価しますよね。

松本:うん。僕は最初、"いや、ナシやな"って言っとったんですよ。でもその根性を気に入ったというか。

長谷川:当時はそういう関係性みたいなものが目に見えてあったんですけど、2年経って、そういうものもフラットになっていって。例えば今作で言うと、「シャッター」(Track.3)のコード感とかは大暉が"こっちの方がいいんじゃない?"って提案してくれたっていうのがありますし、発言面も含めて壁があるようには全然感じてないんです。

松岡:そうですね、僕も感じてない。やっぱりギターが辞めるタイミングが自分の変化に繋がったのかなっていうふうに思いますね、今考えたら。いい意味で発破かけられたというか、やらなアカンなって思ったのはそれがきっかけです。