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INTERVIEW

Japanese

オワリカラ

2014年02月号掲載

オワリカラ

Member:タカハシ ヒョウリ (Vo/Gt)

Interviewer:沖 さやこ

-歌詞が明確になったのは、メッセージを伝えたいという想いからですか?

勿論伝えたいという想いは強いんだけど、簡単な言い回しにしたつもりはなくて。意志がすごくはっきりあるから、言葉に方向性があるのかもしれないですね。言葉の書き方を変えようとはしてなかったけど、結果的にはそうなったかもしれない。

-全曲強く突き進んでいくから、11曲あっという間で。

あ、本当? "濃すぎてつらい"って言う人もいるんだよ(笑)。

-(笑)確かに場面転換的役割を果たす、ちょっと間の抜けたサウンドが可愛らしいTrack.7「~通路~」がないとつらいかもしれないですけど。

そうそう、みんな言う、これが一服の清涼剤として機能してるって(笑)。変な曲なんだけどね。

-これは打ち込みですか?

うん、iPhoneで。趣味で、最近DTMの勉強をしてて。宅録楽しいんですよね。僕もともとバンドより先に宅録をやってたんですよ。中学時代はL'Arc~en~CielとかGLAYが流行ってて、いま聴くとかっこいいなと思うんだけどその当時J-POPをまったく通らなかったんですよ。だからクラスメイトとも意思疎通が全然できず。高校時代は90年代のオルタナが好きだったからそういうバンドを組みたかったんだけど、音楽の趣味が合う友達がひとりもいなくて、バンドできなくて。だから宅録で自分でこつこついろんな音を重ねるのは昔から好きで。これをアルバムに入れようと思って作ってたわけじゃないんですけど、みんなに聴かせてみたら意外とみんな"すごくいい"という話になって......"へぇ~、懐広いな"と思って(笑)。

-音のイメージ通り、ラフに作られた曲なんですね。

そうそうそう。みんなをびっくりさせてやろう! という気持ちは一切なく、すごい普通に"通路の曲いいな"って......"道路"と"ロード"が、言語違うのに意味同じで響きが似てるってすごくないっすか? だから曲にしとこうと思って(笑)。僕のなかでは"みんなのうた"的なつもりだったんだけど......。

-(笑)『サイハテ・ソングス』の11曲は、アルバムに向けて曲を作っていくという感じではなかったということでしょうか。

もともと4人集まったら曲ができるタイプのバンドなので、いまでも次のアルバムになるだろうという曲を作ったりしてて。僕ら好きで音楽やってるから、勝手に出てくる。それを振り切っていく作業というのかな。これだけ曲ができて、このなかからどれを選んで、どれを完成させようか? これで完成としようか? そこがアルバムに向けているところかな。今回はこれとこれとこれだけでいくんだ、という捨て去る勇気と信じる勇気。それが僕らにとってアルバムを作る作業なのかもしれない。

-ハードな「SINIBASYO A GO! GO!」「NO SHELTER (for strangers)」、耽美的な「MUSIC SLIDER」「はなとゆめ」など、どのタイプの曲もふくよかな音で。時代やジャンル、それこそ音楽だけでなく文化で感銘を受けたものを素直に吸収してらっしゃることがわかります。

長く楽しめるものとか、発見があるとか、聴いてちょっとだけ――ほんのちょっ......とだけでいいんだけど、変わったらいいなって。それは覚醒というか、気付きみたいなものがあったらいいなと思う。サウンド面も今回は自分の思い描いているものに近くできて。