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INTERVIEW

Japanese

BIGMAMA

2009年11月号掲載

BIGMAMA

Member:金井政人(Vo&Gt)

Interviewer:杉浦 薫


-「Where’s The Ring」の歌詞はもしかして実話ですか?

実話ではないですよ。自分が物を描く時に、精神年齢が落ちる瞬間があるんです(笑)。少年として物を描くというか。この曲は間奏がすっとぼけた感じだったので、歌詞がこうなったんです。

-「Roll It Over」で全ての物語が完結しているわけですね。

そうですね。曲順に関して、ストーリーの順番はバラバラにしたかったんですけど、曲を並べていった時に、これはちょっと不親切かな?と思ったんです。
最後にこの曲を聴いて、歌詞カードを読んでもらった時に、曲の順番がわかる曲を用意しようと思ったんです。だからレコーディングの一番最後に書き足した曲ですね。

-金井さんが歌詞を書く時には、先にテーマを考えることが多いですか?それとも、フッと降りてきた言葉を書き留めることが多いですか?

どっちもですね。例えば「ダイアモンドリング(2035/09/02)」の時は、丁度ワイドショーで騒がれているのを見て知って。その時にワンフレーズ「太陽が月を抱いて嬉し泣きすると 一粒の宝石になる」っていう言葉が降りてきて、じゃあこのテーマで書こうかとなって書いた曲だったりします。
「かくれんぼ」は、映画の「ゴースト」で、轆轤を回している女性を後ろから抱きしめるシーンみたいなのって、“なんか生暖かくて気持ち悪くないですか?”って思って。それで、「何だか少し寒気がするの。エアコンを付けて頂戴。」ていう歌詞を書こうと思って。
「Lovescape」は、“世界まる見え特捜部”で銀行強盗ものをやっているの見た時に、こういうストーリーがあってほしいな~と思って、お金じゃなくて受付の女の子をさらって帰るみたいな歌詞が出てきたんです。そこはもう、願望ですよね。

-ロマンチックですね!普段からロマンチックなタイプですか?

いや、そう言われると必ず全否定しているんですけど(笑)。精神的に枯渇したタイプの人間なので。でも、いざ音楽を作ろうというときに、対リスナーであったり、メンバーであったり、スタッフであったり、そういう方に対して恥ずかしくないものを書こうと思うと、そういう力が働くというか。日ごろからドリーミーな考えを持っているタイプの人間というわけではないです(笑)。

-日本語の歌詞と英語の歌詞を書くことには苦労しますか?

英語の歌詞と日本語の歌詞には同じ位苦労はしていますね。英詞だと、メロディーに対する言葉をわりと好き勝手に当てられるんです。ただ、そのリスクとしては、僕はそこまでネイティブな英語は使えないから、ドラムのリアドと一緒に作業をしているんですけど、意思疎通が100%出来ているかというと、ニュアンス的に難しいところもあるので、そこに苦労していますね。
日本語の歌詞だと、自分の中だけで完結は出来るんですけど、メロディーへの当て方がちょっと限定的になってくる。だから、結果的に同じくらい時間もかかるし、苦労もするんですよ。

-このアルバムにおいて、演奏面での変化についてはいかがですか?

僕自身、この3枚目のアルバムは決定打になるものにしたかったので、正直、今までの作品とそんなにサウンドを離したくはなかったんですね。だから、僕がバンドに原曲を持っていく時は、それまでとそんなに変わったものではなかったんですよ。 でも、他のメンバーがバリエーションを持たせてくれました。メンバーはここ1年で色んな音楽を聴くようになったと思うし、スキル的にもパワーアップして、作曲を助けてくれました。