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DISC REVIEW

振り返って

約1年半ぶりのミニ・アルバム。ソングライターとしての自身の心情を徹底的に綴った「与太話」に始まり、"そうだ。これは、/手紙であって、私信であって、/謝辞であって、謝罪であって"と歌う「振り返って」で終わる本作では、答えのない内省が繰り返され

たゆたう

結成からの4年間で経験してきた揺れ動く感情を込めた1stフル・アルバム。初全国流通盤にして自らバンド第1章のベスト盤と位置づける本作だが、リード曲「一閃」を筆頭にここから前進していく意志が表れた新曲たちを、ピュアに、アグレッシヴに奏でる。そ

アレゴリーズ

創作家の、あるいはこの時代を生きる人間の生々しい叫び声が聞こえるような作品になった。"アレゴリーズ"=寓話集というタイトルを名付けた、マルチ・クリエイター じんによる初の全曲歌唱アルバムだ。死にたいと生きたいの狭間を行き来するような「消えろ

BLUE WIND

地球防衛軍の6人組マスクド・アイドル"The Grateful a MogAAAz"のミニ・アルバム。表題曲は、グループのキャッチコピーにもなっている"昔見てた夢、今も忘れちゃいないぜ"という言葉を高らかに歌う、どこか懐かしいロック・ナンバ

四季織々

作品名にも刻まれている通り、春夏秋冬のお題を掲げた初のコンセプト作となった2ndアルバムがここに到着。前アルバム『愛読書』の完成度にも驚いたが、今作はそれ以上の出来と言えるかもしれない。GReeeeNの「キセキ」、卒業ソングの定番曲「旅立ち

Blue Cresc.

前アルバムから約2年7ヶ月ぶりとなる、4人体制となったCYNHNの2ndアルバム。青い未完のヴォーカル・ユニットとしてデビューし、これまで様々な"青/蒼"の世界を表現し、作品を重ねながらキャラクターが織りなすハーモニーを探求、構築してきた時

合法

フル・アルバムとしては2015年の『URBANO』以来となり、またコロナ禍の世界で生活をしていくなかで、改めて自身の音楽、ロック・ミュージックを奏でる意味合いと向き合ったという最新アルバム。今作の方向性を意識するなかで最初に完成したのが1曲

えんど・おぶ・ざ・わーるど

"アイツらを黙らせろ僕が僕である為に"と、バンドの決意表明のように高らかに打ち上げるストレートなロック・ナンバー「腐革命前夜」を皮切りに、底抜けにキュートなポップ・ソングや歪んだガレージ・パンク、淡いミディアム・ナンバーまでをも呑み込んでゆ

いつか君が大人になった時に

1stシングル『ポニーテールに揺らされて』に引き続き、表題曲に珠玉のバラード・ナンバーを置いたThis is LASTの2022年の第1弾シングル。ピアノとストリングスの旋律を取り入れたドラマチックな表題曲「いつか君が大人になった時に」は、

Infocus

アニメ作品のテーマ・ソングおよびサントラやJ-POPナンバーを多数手掛けるクリエイター、高橋 諒によるアーティスト・プロジェクト、Void_Chordsによる1年6ヶ月ぶりのシングルは、TVアニメ"トライブナイン"のエンディング・テーマとし

THE VOLCANOES - EP

配信リリース済みの4曲に新曲2曲を加えたEP。コード進行がおしゃれなR&Bナンバー「瞬き羽ばたき、故に繋がり」、サザンオールスターズやTUBEを彷彿とさせる「夏のエンジェル」など曲調は幅広く、ファンクにあえて照準を絞った前作とは違う方向性で

WINK TOGETHER

CHAIは世界の自由人を引き寄せるようで、本作は3rdアルバム『WINK』を世界各国のクリエーターが料理したリワーク集だ。STUTS印なビートと洗練された上モノが気持ちいい「Nobody Knows We Are Fun」、向井秀徳のカッテ

New Spring Harvest

今必要なのは生きていることを肯定してくれるこんな音楽なんじゃないだろうか。聴いていると散歩でも自転車でもいい。風に吹かれて見晴らしのいい場所に行きたくなってしまった。すでに2021年1~2月のホール・ツアーで初披露されて以来、人気の「世界は

THEガガガSP

タイトルからも覚悟や自信が窺える25周年のガガガSPが全身全霊で放つ意欲作。"これぞガガガSP!"と両手を挙げたくなる青春パンクもキャリアとスキルを生かしたプレイやアレンジ、抜群のコーラス・ワークで聴かせる楽曲に仕上がっていたり、歌や詞も、

悄気る街、舌打ちのように歌がある。

6thアルバムからわずか5ヶ月強でミニ・アルバムをリリース。前作は'21年夏にリリースされたものの、全国を旅できていた時期に書いた曲が中心だったが、今作にはコロナ禍における歌うたいとしての想いが刻まれている。唸りを上げるような歌声、重心の低

Face To Time Case

高校卒業後、上京しミュージシャン専業になった2021年、さらに多様な表現を自由に突き詰めた印象のあるメジャー2ndアルバム。いわゆるモダン・ラウドロック的なバンド・サウンドは「嘘じゃない」、「逆行」など先行発表曲に続き、「Helix」でさら

Highlight

元ねごとの蒼山幸子による1stソロ・アルバム。浮遊感のある洗練されたサウンドにJ-POP的なメロディが乗り、新しさと懐かしさが混ざりあう。そこに詩的な歌詞が加わり築かれた独自の世界観は、ソロになったことでより深く、幅広くなった。エレクトロニ

しあわせになるから、なろうよ

JYOCHOの3年ぶりとなるアルバムが到着した。アニメのエンディング・テーマとなった「みんなおなじ」やCMに起用された「光あつめておいでよ」を含む全8曲を収録。テクニカルで綿密に構築された演奏は、音数が多く変拍子も巧みに取り入れられ複雑に入

せかんどふぁーすと

青春パンクをかき鳴らしていたTHE 抱きしめるズが、それまでギタリストだった篠崎大河がリード・ヴォーカルを取る形で復活。メンバー交代も経て、満を持して新体制初アルバムを完成させた。メロディアスなギターから始まるモータウン調のオープニング・チ

若者日記

大阪からジワジワ知名度を上げている平均年齢19歳のガールズ・バンドの初ミニ・アルバム。甘酸っぱい恋心を歌うデビュー音源「アップルパイ」や、バンドが初めて作ったまっすぐなロック・チューン「ワタシ」から、オルタナ色の強いメランコリーなリード曲「