DISC REVIEW
ハ
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バックドロップシンデレラ
OPA!
ポルトガル語で"驚き"を意味する表題をつけた7thアルバムは、1曲1曲がビックリ箱的な要素を盛り込んだ作品に仕上がった。奇抜で予測不可能なフレーズや展開を忍ばせた一筋縄ではいかない楽曲が多い。とはいえ、キャッチーな歌メロや人間臭いアプローチもあり、リスナーを突き放さない愛嬌が全編に敷かれている。いつの間にか曲を口ずさんでしまう人懐っこい音色で、ライヴで聴いたらさらに楽しめそうな曲調ばかりが揃っている。素っ頓狂なコーラスがインパクト大な「激情とウンザウンザを踊る」、コミカルなノリに身体が揺れ動いてしまう「よのっしーがやってくる」など、キャラ立ち抜群の曲が目白押し。ラストを飾る「うたい文句」は郷愁を刺激するバラードで、しっとりしたメロディも実に魅力的だ。(荒金 良介)
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バックドロップシンデレラ
スゴい!君!
2006年に結成された4人組編成バンドの5枚目のフル・アルバム。いきなりミュージカルさながらの合唱と徐々にスピードを上げるスカ風アレンジで困惑させる「夕暮れにウンザウンザを踊る」に始まり、次々と情報過多ぎみの楽曲が飛び出してくる。"池袋は死んだ。だが俺は生きてる"と勝手に宣言する「池袋のマニア化を防がNIGHT」、"埼京線快速は、南与野駅にただちに停車せよ""俺は板橋生まれ千葉育ち与野市のやつらはみんな友達"と歌う「市長復活~さいたま市ヨリ与野市ヲ解放セヨ~」等、クスクス笑いつつスルスルと聴き入ってしまう歌たちは、バイオリンも飛び出すHR/HMマナーにアレンジされたテクニカルなバンド・サウンドがあるからこそ成立する。自分の好きな音楽がニッチ扱いされる切なさと怒りを歌った「CD屋からサイコビリーがなくなる日」に共感!(岡本 貴之)
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板歯目
もんくのひとつもいいたい!
2ピース・オルタナティヴ・ロック・バンド、板歯目が満を持してリリースする初のCD作品。「親切」では激情に駆られたパンキッシュなサウンドを乱れ打つドラムが煽り、少年のような歌声が鬱屈とした世界をつんざくように響く。"親切心なら消えろ"、"バカにすんな俺はそんなもんじゃねぇ"と反抗心剥き出しの尖りまくった歌詞がぶっ刺さる強烈なナンバーだ。さらにダンサブルなスラップ・ベースが効いた「納得いかない」、不穏なリフがダーク・サイドへ誘う「さいごの天地物語」と畳み掛け、"文句"をぶつけていく。そんななか、ロマンチックなメロディが胸打つミドル・バラード「カプセル」は口直しのデザートのよう。鋭利な若さの中にも確かなバランス感覚とメロディ・センスが宿っている。(中尾 佳奈)
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絆創攻
二十一世紀ノ大事件
象徴的なアイメイクにモヒカンやバンダナ、そして全員鋲ジャンを身に纏い、あの頃のパンク・ロッカーたちが"二十一世紀"にタイムスリップしてきたかのような強烈なヴィジュアル。全員20代前半にして7~80年代感を醸すハードコア・パンク・バンドが初の全国流通盤となるEPを完成させた。今なお活躍するレジェンド・バンドは数あれど、ここまで無骨にパンクの本流を体現する若手バンドはなかなかいない。荒削りではあるが、やはり若者にしか鳴らせない爆発するような初期衝動はパンク・ロックによく似合う。若気の至り上等だ。現代を生きる青年が抱く生死に対する無気力感をぶつけながら、世の鬱屈とした空気を蹴散らすように叫ぶラストが清々しい。(中尾 佳奈)
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バンドごっこ
終わりの始まり
大阪在住の"半妖系"と人間ふたりから成る3ピース、バンドごっこが、活動10周年に向け放つ最新作。たっぷりの疾走感にネガティヴな言葉を乗せた「後ろの正面」で彼ららしく幕を開けつつも、最後のひと言でチラリと光を見せると、その後も考える隙を与えずそのままテンションを上昇させる「ポセイドン号」や、キャッチーなサビが頭の中でリピートする「テラスヒ」へ。さらにSFチックな詞世界や、エモーショナルなメロディで色とりどりに展開。高速ショート・チューンあり、バラードあり、彼ら流の卒業ソングありと、聴きどころがまさに目白押し。一瞬たりともぼんやりできないビッグ・ウェーヴの連続に、誰もが心揺さぶられること間違いなしの新曲全8曲は、ミニ・アルバムの枠を超える聴き応えだ。(服田 昌子)
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バンドごっこ
1/∞
不気味な半妖ゲッチ(Ba/Vo)を擁する大阪在住の3人組ギター・ロック・バンド"バンドごっこ"がリリースする、前作『うたそらごと』から1年ぶり、2枚目となる全国流通盤。ヒロ(Vo/Gt)とゲッチのツイン・ヴォーカルが駆け抜けるリード曲「おにさんこちら」の底抜けのキャッチーさは、まずライヴで盛り上がること間違いなし。一方、歌詞には誰の心にも隠されている虚栄心と怯えを"鬼"というキーワードで連想させるクセ者的な詩人の技も光る。バンドの存在意義を問う「僕はここにいる」を始め、アッキー(Dr)が作詞を手掛けた「生きる」など、作品全体に漂う"生きねばならない"という執念にも似た叫びには、彼らをインパクト重視の"被りもの系きわものバンド"で片づけられない誠実さが隠されていた。(秦 理絵)
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バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
NINJA NAKAYOSHI / あの子の前ではこんなに優しい顔はしないでいてね♡
現6人メンバーで10周年を迎えたバンもん!の3度目のメジャー・デビュー・シングルは、キャッチー且つキュート且つコミカルなサウンドでメンバーの個性を引き出したQ-MHzによる「NINJA NAKAYOSHI」と、切ない恋心をメルヘンなメロディに乗せかわいく歌う清 竜人による「あの子の前ではこんなに優しい顔はしないでいてね♡」の豪華両A面。エンターテイナーとしての自信、この先の未来へと目を向けたかのようなチャレンジ精神、そして不屈の魂。"ノーリミットラブアンドピース"をキャッチコピーに掲げ、それぞれが自分が好きなことを全力で肯定してきた彼女たちの勇ましい姿が目に浮かぶ。壮大で、でも等身大で、少女のようなかわいらしさもあり、大人のカッコ良さもあり。華麗にアップデートしたバンもん!の傑作の1枚。(藤坂 綾)
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バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
完ペキ主義なセカイにふかんぜんな音楽を2
バンもん!の約4年ぶりとなるフル・アルバムが完成。文句なしに素晴らしいし、間違いなく自信作だろう。10周年を迎えますます自由度と純度を増していくのは、それぞれの人生に責任を持ち、それをしっかりと受け入れているからこそ。アイドルなのに人間臭くて、アイドルなのにリアルで、それでいてとことんハッピーへと導いてくれる姿は、まさに人生そのもの。今作ではメンバーそれぞれがプロデュースした曲も収録され、6人の個性や人間性もよりいっそう浮き彫りになっている。誰もが理想や完璧を求めてもがき、その不様さに気づいてはまた落ち込んだりして。そんな人生を美しいと讃え、生きる力に変えてくれる魔法のようなリアルがこの1枚には詰まっている。そしてバンもん!の新たな旅がまたここから始まる。 (藤坂 綾)
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バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
-バンもん!BEST- 極仲良的世界
バンもん!初のベスト・アルバムが完成した。ファン投票の結果を反映して制作された本作には、ライヴ・アンセムとしてファン以外からの認知度も高いグループ初期の名曲「ショコラ・ラブ」もあれば、昨年2020年に発表された「ゴッドソング」、「レジェンドあいらぶゆー」も収められ、彼女たちがいかに長く愛され続けてきたかが伝わってくる。デビューから約9年の活動の中での変化と進化はもちろん感じられるのだが、むしろ、自己を肯定してくれて、元気と勇気を与えてくれる"心のビタミン剤"とでも形容できそうな、ずっと変わらない核の部分こそが本作の真価だと言えるだろう。新曲は「O」。エモーショナルなストリングスと鍵盤が効いた軽快なバンド・サウンドに乗せて、一途で、壮大で、切ない愛の形が歌われた。(宮﨑 大樹)
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バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
ゴッドソング
自主レーベル"NAKAYOSHI RECORDS"からの第1弾リリース。作家として参加したのは、田中秀和(MONACA)、朝日(ネクライトーキー/Gt)、ラブリーサマーちゃん、村カワ基成の4人。個性豊かな作家陣が名を連ねているが、どれもがバンもん!のカラーに染まっているのは、彼女たちの強力な個性と作家陣からの愛の賜物だろう。冒頭の歌い出しと歌詞から耳を持っていかれる「ゴッドソング」は中毒性抜群。カラフルな音世界は、バッド・ニュースばかりの昨今の空気を吹き飛ばすパワーを持っている。改めましての自己紹介ソング「6 RESPECT」はファンキーでゴキゲンだし、嫌なことを忘れて踊り狂いたくなる「時刻は真夜中、踊れ少年!」、甘く浮遊感の漂う「この世に君が生きてる限り」と良曲揃い。(宮﨑 大樹)
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バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
NO LIMIT
"ポスト・アイドル"を掲げ、グループ名をバンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHIに改めた彼女たちが完成させたアルバムは、オール新曲且つその全曲をメンバーが監修したという会心作だ。鈴姫みさこが叫ぶ"バカヤロー"が強烈な印象を残す壮大な新SE「BKYR」から幕を開ける本作は、BABYMETALの「KARATE」に対抗すべく彼女たちのスタンスや姿勢を"相撲"で表した「SUMOU」、バンもん!版「Burn」(DEEP PURPLE)だという「DAN PATSU SHIKI」、ライヴ映え間違いなしのリード曲「イミ・ナイ・ダンス」、優しいサウンドに女の狂気を乗せた異色の1曲「おやすみmuse」とバラエティ豊か。"ポスト・アイドル"のメッセージ性も相まって、アイドル史における記念碑的な1枚が生まれた。(宮﨑 大樹)
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バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
BORN TO BE IDOL/恋する完全犯罪
ダブルA面の今作は、HISASHI(GLAY/Gt)が楽曲提供&プロデュースを手掛けた。このタッグは、メジャー1stアルバム『完ペキ主義なセカイにふかんぜんな音楽を♥』収録の「君はヒーロー」以来だ。「BORN TO BE IDOL」はザ・アイドル・ソングのポップさにバンもん!らしいカルチャーと、多ジャンルのミックスで、ユーモラスでキャッチーな曲に。「恋する完全犯罪」は80年代の歌謡ロックな香り漂う。ちょっぴり怖い内容も、6人の色でポップに仕上がる面白さがある。HISASHIに"個性の大渋滞"と言わしめるほど、どんな曲をぶつけていっても、ポップでぶっ飛んだウルトラCの着地をする独自のフィルターが、ソングライターの創作欲をかき立てるのだろう。改めてバンもん!のキャラの濃さを思い知る1枚だ。(吉羽 さおり)
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バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
ミニバン!
不甲斐ない自分も君のことも、愛情たっぷりに全肯定するロック・アンセム「Q.人生それでいいのかい?」で幕を開け、6人それぞれの"やりたいこと"を詰め込んだソロ曲が続くミニ・アルバム。山あり谷ありの人生をありのままに描きつつも、タフネスをポップに昇華していて、バンもん!のパワフルさがまっすぐ打ち出された作品だ。ソロでは、それぞれの好きなアーティストやルーツとなる人に作曲をお願いし、歌詞や曲のジャケットまで個々が手掛ける徹底ぶりに制作の楽しさが伝わる。ソロのトップを担うのが恋汐りんごの「クッキンアイドルりん♡りん♡汐りんのテーマ」で、いきなり突き抜けたパワーで走り出すのもいい。むくむくと湧き上がっている6人のエネルギーを思いきり浴びてほしい。(吉羽 さおり)
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バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
完ペキ主義なセカイにふかんぜんな音楽を♥
昨年再メジャー・デビューを果たした"アイドル界のミクスト・メディア"を謳う6人組のメジャー1stフル・アルバム。15曲という収録曲数にも驚きだが、それ以上に感心するのは楽曲の振れ幅の広さ。それもそのはず、楽曲はQ-MHz、HISASHI(GLAY)、NAOTO(ORANGE RANGE)、在日ファンク、ゆよゆっぺ、アカシックなど個性の強いアーティストたちが提供している。ハッピー&キュート且つエモーショナルな歌声で乗りこなす6人。隅々まで遊び心とポジティヴィティが通いながら、時折切ない表情を見せるところもポイントだ。バンもん!の歴史を語るうえで欠かせない楽曲「ショコラ・ラブ」のアンサー・ソングも収録。6人の強い想いが隅々にまで溢れた、エネルギッシュな作品だ。(沖 さやこ)
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バンドハラスメント
一目惚れ
一時はあわや解散か? という事態にまで陥っていたという彼らがこのたび心機一転を図り制作に臨んだという、このシングルが具現化した意味はあまりにも大きい。そして、その表題曲がTVアニメ"ちはやふる3"のEDとして起用されたことも、バンドハラスメントの認知度をここから上げていくという意味では、重要な出来事だと言えるだろう。2020年は勝負を賭ける! と明言するだけあって実際に今作の充実度はなかなかのもの。卓越したポップ・センスを発揮したダンス・ロック・チューン「Fifty」、約2年半前にリリースされた名曲をリビルドした「大人になるために(2020 ver.)」も、すこぶる垢抜けた仕上がりだ。混迷の時を経ながらも、前進することを選んだ彼らの成長っぷりがここからは感じられる。(杉江 由紀)
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バンドハラスメント
HEISEI
平成生まれの4人が、平成が終わろうとしている今ここに、ひとつの金字塔を打ち立ててみせた。始動から3年が経ち、ひとつのロック・バンドとしてはもちろんのこと、ライヴ・バンドとしてもその腕を磨き続けてきた彼らにとって、今作はあらゆる意味での"ここまで"を集約した作品になっているのではないかと思う。現状フェスなどでも演奏する機会が多い、代表曲の「Sally」や「君と野獣」で聴ける上質なギター・ロックはもちろん、元来ラウド・バンドとしての下地を持っていたという、彼らの根っこが明るみに出ている「ANIMAL ZONE」のプリミティヴさも、個人的には非常に興味深く感じる。また、純粋に感動を誘う名曲「光線」も必聴だが......その最後の最後には彼らの遊び心がひとさじ加えられている点も実に面白い!(杉江 由紀)
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バンドハラスメント
鯉、鳴く
若さとは恐ろしい。ここに詰まった音を聴いていて感じるのは、ある種の畏怖だ。こんなにもまっすぐで、こんなにも切れ味鋭く、こんなにも奔放に自らの表現欲求に駆られた結果を、音源としてパッケージしてしまえるという事実。それはやはり、20代前半という若さこそがなせる業のような気がしてならないのだ。今作においては残酷なほどに社会性を帯びた「鯉、鳴く」と、瑞々しい恋心が疾走する「Sally」がツートップ状態で作品全体を牽引しているものの、メロウで物語性の強い「モノ」や、ライヴ・テイクからの「サヨナラをした僕等は2度と逢えないから」も、なかなかに興味深い。時に自らの恋愛をも生贄にしながら、バンドハラスメントが描き出そうとする音楽世界は切実なほどのピュアネスに満ちている。(杉江 由紀)
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バンドハラスメント
解剖傑作
1stミニ・アルバム『エンドロール』の最終曲「9月4日」に繋がるニュー・シングル『解剖傑作』。表題曲はソングライター、斉本佳朗(Dr)の恋愛体験から生まれた曲で、手紙という形で、今は別々の道を歩んでいる女性への想いを綴っている。過去の恋愛に対して、男性はひとつひとつフォルダを増やしていき、女性はどんどん上書きをしていくというが、まさにそうなんだなと思う内容だ。僕自身は前に進んでいると言いつつも、変わりゆく相手へのジェラシーもあって、皮肉っぽい語り口で書かれた歌詞。井深(Vo)の歌は、その様々な感情がこんがらがったやるせない心を吐き出すように、勢いのある高音や繊細なエモーションを表現する。思い出という美しいセンチメンタルを瞬間パッケージしている。(吉羽 さおり)
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バンドハラスメント
エンドロール
瑞々しく、切なく、そして少しだけ痛々しい青春の残り香がここには確かに息づいている。音楽的に大別すれば、作詞作曲を手掛ける斉本の冴えたセンスが活きた「君がいて」や、ヴォーカリスト 井深のクリアなハイトーンが刺さってくる「大人になるために」など、平均年齢21歳の彼らが奏でる楽曲たちはギター・ロックの範疇に入るものが多いと言えるのだろう。だがしかし、今作の中には訳あってアラビア語の歌詞を交えたという"陰キャ"の立場から"陽キャ"への憧憬を具現化したパーティー・チューン「アリバイパリナイ」や、ギタリスト ワタさんの弾くとても20代とは思えないようないぶし銀フレーズが光る「サヨナラをした僕等は2度と逢えないから」など、一筋縄ではいかない面白さを感じさせる面も含まれている。熟成の味わいとは明らかに違う、若さという名の可能性が迸る1枚だ。(杉江 由紀)
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Cure²tron
メガメガトロン
リズム・ゲーム"バンドやろうぜ!"から飛び出したリアル・バンド・プロジェクトの第3弾。メンバー全員が男の娘という異色のバンドによるデビュー・シングル。ヴォーカル=マイリー役の黒沢ともよが担当した今作は、ポップでキャッチーな楽曲の女の子の"かわいい"を全力で表現するワードが散りばめられている。男の子なのに女の子みたいな歌声というコンセプトのとおり中性的で危うい歌声がとても魅力的だ。カップリングに収録の「Cutie Tune Up!!」はウッド・ベースを擁するバンドの持ち味が全開になった大人っぽいグルーヴのファンク・ナンバー。ももいろクローバーZの「全力少女」などを手掛けた千葉"naotyu-"直樹によるハイクオリティなサウンド・アプローチにも注目してほしい。(秦 理絵)
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BLAST
Dreamer
スマートフォン用リズム・ゲーム"バンドやろうぜ!"の劇中バンド4組による4週連続リリース第1弾シングル。BLASTのヴォーカルはPENGUIN RESEARCHの生田鷹司(Vo)が、作詞作曲は様々なアーティストへの楽曲提供でも知られるPENGUIN RESEARCHの堀江晶太(Ba/Composer)が務めている。表題曲はギターが華やかに疾走するアグレッシヴなロック・ナンバーで、PENGUIN RESEARCHとは異なるサウンド・アプローチ。夢に向かって闘志を燃やすBLASTの姿が投影された、情熱的な楽曲に仕上がった。Track.2は暴れ回る楽器隊と表情豊かで遊び心溢れるヴォーカルが楽曲の持つ勢いをさらに加速させている。キャラソンやアニソンの域を飛び越えた、バンドのリアルな熱量が眩しい。(沖 さやこ)
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パスピエ
more humor
パスピエというバンドの探求心は結成10年を越えてなお尽きない。『&DNA』からは約2年半ぶり、ドラマーの脱退を乗り越えて、新たなバンドのあり方を模索してきたパスピエの新体制後初となる5thアルバム。ダウナーなオルタナティヴR&Bに、包容力のあるメロディを乗せたリード曲「ONE」をはじめ、今作は、エレクトロなアプローチと生のバンド・アレンジとが、溶け合うように融合した革新的な1枚になった。"良し悪し見極めながらどこまでも繋いで行こう"と優しく手を差し伸べる「始まりはいつも」のように、大胡田なつき(Vo)が紡ぐ言葉にはこれまで以上の訴求力があるが、一方で数え歌のような「BTB」やまさかの1文字だけのタイトルの1曲「だ」など、パスピエならではのユーモアも健在。(秦 理絵)
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パスピエ
ネオンと虎
昨年のメンバー脱退を経て、『OTONARIさん』に続き、パスピエがおよそ半年ぶりにリリースするミニ・アルバム。タイトル"ネオンと虎"は、都会的で煌びやかな"ネオン"と、野性的で力強さの象徴でもある"虎"という相反するふたつのものを組み合わせた大胡田なつき(Vo)のセンスが光る。ドラムレスや打ち込みによる楽曲制作にもトライした前作から一転、スタジオ・ワークを中心に、一発録りでレコーディングしたという楽曲(「恐るべき真実」)も含む今作は、ニュー・ウェーヴやプログレ色を強く打ち出し、"バンド・パスピエ"とは何によって成り立っているのかを再確認するような1枚になった。早口で韻を踏みながら次々に展開していく「マッカメッカ」は、いまのパスピエが辿り着いた最高地点。(秦理絵)
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パスピエ
OTONARIさん
今年5月にドラマーの脱退が発表されたパスピエが4人体制で完成させた初のミニ・アルバム。サポート・ドラムにBOBOと佐藤謙介を迎えたほか、ドラムレスな状況を逆手にとった打ち込みの楽曲も収録するなど、バンド最大のピンチをクリエイティヴな刺激に変えて、バンドのニュー・モードを提示する。"インターハイ2017"読売新聞CMタイアップとなった疾走感溢れる先行配信曲「あかつき」や、スリリングなバンド・サウンドに"これからも進み続ける"という意志を滲ませた「音の鳴る方へ」のほか、打ち込みによるリズム・アプローチにダウナーな世界観をのせた「(dis)communication」や「ポオトレイト」など、バンドの新機軸となる楽曲も収録。4人のパスピエの決意が込められたリスタート作。(秦 理絵)
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パスピエ
&DNA
バンドとは、それを構成するメンバーの貪欲な探求心さえあれば、どこまでも進化する可能性があることを教えてくれる。パスピエが5周年イヤーの決定盤としてリリースする4枚目のアルバム『&DNA』は、そんな痛快で希望に満ちた作品だ。初期パスピエのミニマムな質感と、バンド躍進期に獲得したダイナミクスの融合、さらに今作で初めて散りばめられたアコースティック・サウンドへのアプローチ。2016年にリリースした3枚のシングル表題曲を軸に、バンドがこれまでに積み重ねてきた揺るぎない世界観を、大胆に押し広げる意欲が随所に刻まれている。何より今まで以上にメンバーのルーツを大切にした作風から伝わる、肩の力が抜けたムードが良い。7曲目「マイ・フィクション」以降、次々に表情を変える新たな一面には、聴くほどにパスピエの深い部分へ導かれていくような快感があった。(秦 理絵)
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パスピエ
メーデー
メジャー・デビュー5周年を迎えるパスピエの7thシングルはバキバキのシンセサイザーがリードするアップ・テンポのナンバー。突然のテンポ・チェンジ、めまぐるしく変わる展開に、"あー面倒だ"と"アーメン神よ"、"あーメンソール"という言葉遊び、キャッチーなサビの爆発力まで、耳に残るエッセンスを詰め込んだ華々しい楽曲はアニバーサリーを祝福するに相応しい。極限まで広げたダイナミクスが収束するラストに至るまで演出過剰なパスピエ劇場は、もはやパスピエがジャンルの融合で語られる存在ではなく、バンド自体がジャンルだということを改めて感じた。カップリングの「月暈」は切ないメロディにクラシカルなピアノと歪んだギターが顔を覗かせるポップ・ナンバー。英語で"Moon Halo"と書く"月暈"をモチーフにして"ハロー ハロー"と繰り返す歌詞も大胡田なつき(Vo)らしい。(秦 理絵)
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パスピエ
永すぎた春 / ハイパーリアリスト
パスピエが改めてバンドの自己紹介をする年と位置づけた2016年の第2弾となる両A面シングル『永すぎた春 / ハイパーリアリスト』。バンドの真骨頂とも言える艶やかな和のテイストで作り上げた「永すぎた春」は、大胡田なつき(Vo)が日本人らしい繊細な感性で"人生の短い春"を儚く綴った。「ハイパーリアリスト」はゲーム音楽のようなシンセサイザーの音色が印象的なポップ・ソング。カップリングに収録された躍動感のあるロック・ナンバー「REM」も含めて、大胡田の"活字"愛が溢れる今作には、ジャケット写真に歌詞の一部がデザインされていることにも注目してほしい。シンガー・ソングライター倉橋ヨエコの名曲「今日も雨」のカバーはパスピエ流に解釈された湿めり気を帯びたアレンジがいい。(秦 理絵)
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パスピエ
MATATABISTEP / あの青と青と青
去年のアルバム『演出家出演』でその存在感を大きく知らしめたパスピエのニュー・シングルは、キャッチーでレイヴィなシンセのリフレインが印象的なダンス・チューン「MATATABISTEP」と、スケール感のある流麗なメロディが印象的な摩訶不思議ニュー・ウェイヴ・ポップ・チューン「あの青と青と青」の両A面。どちらもそれぞれの音楽的方向性をパロディかと思うほど極端に突き詰めているし、アレンジは秀逸、根本にあるソングライティングは驚くほど端正。このバンドの音楽的秀才っぷりを見せつけているにも関わらず、曲そのものの鳴りは驚くほどに歪でヒリヒリしている。ここには確実に"怒り"の感情がある。その怒りが何に向けられているか。僕はきっと今のこの国のポップ・シーンに向けられているんじゃないかと思う。(天野 史彬)
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Panorama Panama Town(ex-パノラマパナマタウン)
Rolling
岩渕想太(Vo/Gt)の喉の手術やメンバーの脱退を経て、3ピースとなり名前表記も改めたPanorama Panama Town。彼らは石毛 輝(the telephones/Yap!!!)プロデュースの新作で、フレッシュな気持ちでバンドの新生面を切り拓いたようだ。バンド自身の変化に加え、コロナ禍もあり転がり続けた期間、ずっと前向きな姿勢を示したかったであろうその意志を、ストレートで勇壮な「Sad Good Night」の力強い清々しさで、冒頭一発で示してみせるのが最高。アグレッシヴなライヴの熱狂を想起させる「氾濫」でも、まさに想いが横溢するような言葉と、後半の怒りをエネルギー源に走り出す如き展開に痺れる。そして、颯爽とした「SO YOUNG」で締めくくる頼もしさ。パノパナ第2章の眩い幕開けだ。(稲垣 遥)
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Panorama Panama Town(ex-パノラマパナマタウン)
GINGAKEI
ロック・バンドとしての定型など一切なし。ラップや電子音など様々な要素を組み合わせ、振り切って進むパノパナの姿勢が清々しい。彼らのメジャー2ndミニ・アルバムは、強烈なアートワークに負けず、中身もまさに"銀河系"さながら、未体験で、ギラついていて、わくわくする曲を閉じ込めた。重いビートでタイトだが踊れるアグレッシヴな「Dive to Mars」、ピアノとカッティング・ギター&スラップ・ベースの重なりが新鮮な「ずっとマイペース」、ライムの刻みっぷりが気持ちいい「HEAT ADDICTION ~灼熱中毒~」と、耳心地が楽しいが、それだけではない。表題曲を筆頭に、自ら完璧ではないことを示しつつ、先陣を切って、自分を保ち生きようとする詞も、きっと広く届くはずだ。(稲垣 遥)
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Panorama Panama Town(ex-パノラマパナマタウン)
Hello Chaos!!!!
"VIVA LA ROCK 2017"を始めとする大型フェスで活躍中の神戸発、パノラマパナマタウン。彼らの最新作はとにかく勢いがある。ダンス・チューンでありながら、その自由を貫く意思も見せたリード曲「リバティーリバティー」から、スカのようなリズムが印象的な「エンターテイネント」で矢継ぎ早に社会への皮肉を投げつつ、この時代への叫びをポップに表現。雰囲気が変わって、切ないイントロから始まる「パン屋の帰り」では、強がってみせながら"パン屋"という日常の風景から浮かぶ寂寥感を隠せない繊細さが見える。そして最後は彼らの軌跡とも言える「odyssey」。未来に対する希望が力強く歌われて今作は締めくくられる。勢いのある彼らの"今"がたくさん詰まったこの1枚。ひとつずつ、ひもといて聴いてほしい。(諏佐 美友)
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Panorama Panama Town(ex-パノラマパナマタウン)
PROPOSE
神戸発の4人組バンド、通称"パノパナ"。昨年、ふたつのコンテストで2冠を獲得した後、全国のフェスやイベントに出演しまくり、シンデレラ・ストーリー街道をひた走る彼らが2ndミニ・アルバムをリリース。ぶっきらぼうに歌う岩渕想太(Vo/Gt)の"ハンドルは君次第"という言葉に突き動かされるTrack.1や、わざと音をはずしてくる自由奔放なギターの音色で耳を離さないTrack.3のほか、お囃子のリズムでサビを盛り上げるTrack.4や四つ打ちのTrack.2でテンションを上げてくれる。最後のTrack.5ではインパクトのあるリフでこのバンドの面白さを印象づけている。オルタナティヴ・ロックの系譜にある荒削りなサウンドをベースに、彼らの衝動をぶち込んだ今作。どこまで行くのか気になるところだ。(白崎 未穂)
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パピプペポは難しい
君のそばに置いといて
キャリア初の全国流通盤には、シングル曲が多く収められていることもあり、パピムズらしくキャッチーでバラエティ豊かな楽曲が並んだ。新曲「キミトボクメモリー」からラストの「ワンダフル・パレード」まで多彩なジャンルとエンタメ性で耳を楽しませてくれて、1枚を通して聴くことで"パピムズランド"とでも呼ぶべきテーマパークで丸一日遊び倒したような感覚を味わうことができる。代表曲「ラブげっちゅ! -お誕生日のお歌-」が初フィジカル化したこともポイントだ。メンバー兼社長のカワシマユカが"名盤と呼ばれるものを作りたかった"と語っていたが、その言葉とタイトル通りにずっと"そばに置いといて"長く聴き続けたい名盤が完成した。(宮﨑 大樹)
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パンタブラウン
カモレ
京都を中心に活動する轟音系ロック・バンド、パンタブラウン初のミニ・アルバム。2年前に結成されたとは思えないほど演奏や世界感は完成度が高く、感情をそのまま吐き出す様なヴォーカル・スタイルはeastern youthなどのエモーショナル・ハードコアの先駆者達を彷彿とさせながらも、アグレッシブに展開していくサウンドはその先を見せてくれる。疾走感漂うザラついたサウンドに彼らは大切に日本語を乗せていく。その言葉は悲しみを歌いながらも力強く響く。“日本語ロック” という枠組みがあるのかわからないけれど、パンタブラウンの音楽を聴いているとロックのリズムと日本語の持つ響きの融合の可能性について考えさせられる。切なさと情熱を詰め込んだ京都の新人バンドが放つ力作。(遠藤 孝行)
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パンパンの塔
TOWER OF PANPAN
どうやらサムライ魂に火がついたらしいパンパンの塔の3rdミニ・アルバム『TOWER OF PANPAN』。今作はセルフ・タイトル(?)、我道追求、覚悟の1枚だ。歌とラップ、ポエトリー・リーディングを自在に行き来する"まめ"の唯一無二感のあるヴォーカル・ワークと、生々しくもリズミカルな演奏が冴える。彼らがいわゆる"クセのある中毒性の高い音楽"というありがちなものに終始しないのは、どうしてもそこに、ある種のブルーズが感じ取れてしまうからだ。特筆すべきはTrack.6「おかしなまち」。憂いを帯びた歌い出しとそれに続く底抜けにポップなメロディ、そして矢継ぎ早に紡がれる寓話的なストーリーに心を奪われる。安易であると自覚しつつも、まめのストーリーテラーとしての存在感にBob Dylanの影を勝手にちらつかせてしまう。(山元 翔一)
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パーカーズ
HUG
今年タクオ(Ba)が正式加入、初のZeppワンマンも決定し勢いに乗るパーカーズ。"POPS日本代表"を掲げる彼等が、今作ではピアノやストリングスを新たに取り入れ鬼に金棒だ。小粋なピアノとクラップで始まる「Hug me!!」から、進化を遂げ洗練されたパーカーズサウンドにワクワクが止まらない。今夏を盛り上げた疾走ギター・ロック「トマトジュース」や、究極のポジティヴ・ソング「Ding Dong Dang Dong」と振り切ったポップスが弾けていく。またミドル・チューン「おやすみのキス」、「大恋愛」では恋愛の眩さがサウンドの中にも光る。バンドの持つ朗らかなムードに、広がりを見せる豊かな表現で多幸感をプラス。世界をまるっと抱きしめる温もりがここに。(中尾 佳奈)
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パーカーズ
POP STAR
TikTokでも話題となった「運命の人」をはじめ、キャッチーなメロディとピュアでまっすぐな想いを乗せた歌詞で、SNS世代を中心に聴く人の心を掴む人気急上昇中のパーカーズ。これまでの集大成となる1stフル・アルバム『POP STAR』は、"POPS日本代表"を謳う彼らの飛躍が期待できる1枚となった。「地獄ランデブー」や「ナンバーワン」を筆頭に、一度聴いたら頭から離れないヴォーカルやギター・リフが印象的な新曲も多数収録。楽曲によって一人称の視点が変化する本作は、自分自身を投影させて聴くような恋愛ソングにとどまらず、パーカーズからの応援歌とも呼べる「少年少女よ」など、夢に向かって挑戦する若者を勇気づける力強い楽曲も存在感を見せる。本作が放つ瑞々しさは、青春真っ只中の若者の心に浸透するだろう。(山本 剛久之)
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ヒグチアイ
未成線上
「悪魔の子」がSpotifyで1億再生を突破し、この曲の人間の深淵を覗き込むような表現力と映画的なトラックが彼女のイメージとして定着しつつあるが、ヒグチアイのベーシックは誤解を恐れず言えばラヴ・ソングの様々な形なのだと思う。アルバムとしては5作目を数える本作でも数多い映画やドラマへの書き下ろし曲が収録されているが、アルバムとして曲が並んだ際の「このホシよ」での恋の狂気と「恋の色」での叶わない恋の経験でむしろ自分を見つけるところや、サスペンスフルな「誰でもない街」と普遍性をアンサンブルでも紡ぐ「この退屈な日々を」といった対照性。だが、どちらも同じ人間の心から生まれた気持ちなのだ。特徴的な声質だが、自分が見えているという意味で誠実な歌声が、共感の解像度を上げる。(石角 友香)
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髭
すげーすげー
前作『ねむらない』から約1年7ヶ月ぶり12枚目となるアルバム。LED ZEPPELINとDAFT PUNKを掛け合わせたらこうなりそうな(?)「ヘルシンキ」の延々と続くワンワードのループ感がもたらす恍惚感と、ロマンチックな美メロ曲「TOMATO」、フォーキーな「ユーは13?14?」のコントラストはまさに真骨頂で、グッと心を鷲掴みにされること間違いなし。後半にダイレクトなギター・ロックが多くなっているのでどんどん加速度が増していく印象。トータル・タイムが28分36秒とのことだが、さほど短いと感じなかったのは曲ごとの個性が際立っているからだろう。英国人イラストレーターのBUNNY BISSOUXとコラボしたというジャケットはイラストの中のジャケを丹念にチェックしたくなってしまう。そんな音楽の楽しさに溢れた1枚。(岡本 貴之)
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髭
QUEENS, DANKE SCHÖN PAPA!
最近すっかり愛と感謝の人・須藤寿にはもう毒はないのか?と思っていたら、毒とはまた違う成分..."同じ場所にはいられない駄々っ子な表現者"な彼が顔を出したようだ。そもそもダンス・ロックとかポスト・ロックとかインスト・ジャム・バンド風とか一点突破的な小さなサークルにいない彼らの曲はもっとスケールが大きい。が、同時に神は細部に宿ることも知っていることを現実の1曲1曲に結晶させた本作。オルタナ・カントリー&ブルースをUK経由で東京に着地させたような「キングスバリー・マンクス」、空耳的な歌詞の譜割りがユニークな「ベルボーイ!ヘルプミー!」、ダブの音響にイーヴルなギターが刺し込む「地獄」、髭流マンチェな「ボーナス・トラック」など、時に夢が現実よりリアルだったりする感覚にも似た鳥肌モノの全13曲。 (石角 友香)
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須藤寿 GATALI ACOUSTIC SET
The Great Escape
髭のフロントマンの須藤寿の初のソロ作品がリリース。"須藤寿GATARI ACOUSTIC SET"と名づけられたこのプロジェクト、その名の通り弾き語りをベースに最小限のアコースティック・セットで組み上げられている。Track.1のミドルテンポのフォーク・ナンバーの「あそびにいこう」から髭で見せている側面とは違った彼の歌心が垣間見れる。リード・トラックの「ウィークエンド-Theme From The Great Escape」ではゲストにコトリンゴを迎え、アンニュイでミニマルな髭では想像しえないような優しいヴォーカルを披露。彼のイメージから正直もっとざらついたフィジカルなフォーク作品を想像していたのだが、大瀧詠一や細野晴臣などを想起させる極上のポップ・ソングが詰まった作品。(伊藤 啓太)
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髭
それではみなさん良い旅を!
髭ちゃん、コロムビア・レコードへお引越し(移籍)第一弾となるオリジナル・アルバムが到着! さあ、みなさん旅の支度はできました?"約束の時間だよ"、"きっかり約束の時間ですよー!"聞こえたでしょ? もたもたしてたら置いていかれるぞー! 冒頭から、タイトル・トラック「それではみなさん良い旅を!」でもって、新天地から旅立ちの帆を上げた髭ちゃん。驚くことに全14曲中7曲を須藤以外のメンバーが作曲を手掛けた本作は、14曲というボリューム感も相まって、楽曲のバラエティ・パック状態。シンプルでコンパクトな楽曲が目白押しの、賑やかな内容となっている。そして、思考によるサイケデリアとでもいうような、須藤独自の語感が冴えわたる歌詞は、詞の域を超えて、一節ごとにネーミング・センスを感じてしまうほどに、コマーシャルでカラフル。時々センチで、めちゃキャッチーなこの旅に、あなたは行っとく? やめておく?(島根 希実)
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髭
サンシャイン
ふざけてるようで、マジメに遊んでる感じ。絶妙なスレスレ感で独自の怪しげなイメージの楽曲やふりきったポップだったり、今までのHiGEのアルバムとはひと味違った甘いフレーバーな作品に仕上がっている。ユニコーンの川西幸一、RIZEの金子ノブアキら豪華メンツが参加し、ますます研ぎ澄まされて純度が増していく。先行シングル「サンシャイン」は奥田民生がプロデュースすることで話題に。HiGE× 民生の化学反応はアルバムの世界観の軸を形成している。「青空」のようなメッセージ性のある歌詞が印象的なものから、「オニオン・ソング」のような遊び要素おあるものまでバラエティに富んだ内容で聴くたびに新たな発見を得られるから不思議。音楽にフォーマットなんていりません!と改めて気づかせてくれる1枚。(花塚 寿美礼)
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髭
テキーラ!テキーラ! the BEST
夏にはニューアルバムをリリースするHiGEからベスト・アルバムが届けられた。「ブラティー・マリー、気をつけろ!」など代表曲を詰め込んだDISC1からアンプラグド・ヴァージョンで新録されたDISC2と充実な内容。毒を含んだ鋭い歌詞と小気味良いロックンロール。やっぱりHiGE は今の日本のロック・シーンになくてはならないバンドの一つだろう。今回収録された日本テキーラ協会公認ソングでもある新曲「テキーラ!テキーラ!」はHiGE節が炸裂するフック満載の心地よいソウルフルなブギー。前作のドリーミーな展開も良いけど、やっぱりこのスカッとする感じが欲しかった。ちなみに今作のマスタリングはなんとあのアビーロード・スタジオの名エンジニアSteve Lukeが担当。(遠藤 孝行)
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