Overseas
OASIS
2025年09月号掲載
Writer : 山本 真由
シンプルな演奏で楽曲の新たな一面や距離感の近さが感じられる新規収録のアンプラグド・バージョン
ついに、OASISの再結成が実現した。昨年2024年8月に発表され、世界を沸かせたOASISリユニオン・ツアー開催の一報から約1年。待望の"Oasis Live '25"は、7月4日のウェールズ公演から、本当に本当にスタートした。ウェールズ カーディフでのツアー開幕から、地元マンチェスター凱旋公演を経て、ロンドンでもガッツリ5公演をこなし、その後はスコットランドのエディンバラ、アイルランドのダブリンと順調にツアーを回っている。その後は北米へ赴いてさらにワールドワイドなツアーとなり、日本公演は10月に開催予定だ。
すでにツアー各公演より公式ライヴ音源が配信され、ライヴのセットリストも公式プレイリストとして配信される等、オンラインでの供給もあり、来日を前にテンションを上げているファンも多いだろう。
そんななか今年2025年は彼等の地位を不動のものとした傑作の2ndアルバム『(What's The Story) Morning Glory?』のリリースから、30年の節目にあたるということで、そのアニヴァーサリー盤の発売が決定。"(What's The Story) Morning Glory? (30th Anniversary Deluxe Edition)"と題された本作には、アルバム本編に加え「Cast No Shadow」、「Morning Glory」、「Wonderwall」、「Acquiesce」、そして「Champagne Supernova」の新たなアンプラグド・バージョン5曲が収録される。そのアンプラグド・バージョンのプロデュースとミックスは、Noel Gallagher本人と、NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDSの作品も手掛けている、サウンド・エンジニアのCallum Marinhoが担当し、作業はロンドンにあるNoelのスタジオ"ローン・スター・サウンド"で、オリジナル・マスターを使って行われた。
Oasis - Acquiesce (Unplugged)
また今作は、オリジナル盤のスリーヴ・デザインを手掛けた、ブライアン・キャノンによる新たなアートワークに、最新ライナーノーツが付いたハードカバー・デジブック×アウター・スリーヴ・ケースという豪華仕様で、コレクションとしての魅力も。さらに、国内盤には英文ライナーノーツの日本語訳、新規解説と、元SUPERCARのギタリストで作詞家/音楽プロデューサーのいしわたり淳治による全曲新対訳まで付いてくる。この仕様であれば、"オリジナル盤のアルバム持ってるし......"というファン層も見逃せないだろう。
ちなみに、OASISの『(What's The Story) Morning Glory?』をよく知らないという方のために補足すると、このアルバムは1995年にリリースされた、全世界で2,200万枚以上売れている(そして現在もその記録を伸ばし続けている!)OASISの2ndアルバムだ。前年の1994年にリリースされたデビュー・アルバム『Definitely Maybe』で、すでに全英アルバム・チャート1位を獲得し、人気バンドの仲間入りを果たしていた彼等だったが、より作り込まれ、洗練された完成度の本作によって、さらに幅広い層から支持されその人気は北米をはじめ世界へと広がった。中でも特に、シングル曲として人気のある「Don't Look Back In Anger」や「Wonderwall」は、OASISの代表曲としてファンに愛されているだけでなく、普段ロックを聴かないような層でも絶対に一度は聴いたことがあるような、UKロックの定番曲として浸透しているキャッチーで印象深い楽曲だ。OASISの黄金期を支えた実力派ドラマーのAlan Whiteが本作からバンドに加入していることもあり、サウンド的にもバンドの精神的にもこの2ndアルバムで本格的に固まった印象がある。
【日本語訳】オアシス - ドント・ルック・バック・イン・アンガー / Oasis - Don't LookBack In Anger (Official HD Remastered Video)
Oasis - Wonderwall (Official Video)
そして、こういった普遍的なサウンドを奏でながらも、型にハマらない尖った一面も持っていたのがOASISの魅力だろう。破天荒で天才肌のヴォーカル Liam Gallagherと、そんな弟に振り回されながらも、負けず劣らずアクの強い職人気質なソングライターでギタリストの兄 Noel Gallagher、という強烈な個性を持ったGallagher兄弟の存在感。口が悪く、喧嘩ばっかりしているイメージの彼等が、OASISの情熱的でナイーヴで、力強く美しい音楽を共に作り上げ、演奏しているのだという事実が、たまらなく愛おしい。
今回新規で収録されたアンプラグド・バージョンは、そんな彼等の楽曲の魅力がよりシンプルに伝わってくる内容だ。気負わないラフな感じのヴォーカルに、ギターだけでなくパーカッションやピアノも含めたオリジナルのアレンジで、それぞれの楽曲の新たな一面を発見できる。アンプラグドということで、距離感の近さが感じられるGallagher兄弟のハーモニーもグッとくる。
このアルバムを聴くと、改めて"OASISの曲ってなんとなく歌えちゃうな"とか、自分の人生のいろんな場面とリンクして感慨深くなるファンも多いはず。そして、もちろん"OASISって改めてめっちゃカッコいい!"という再確認にもなるだろうし、新規のロック・リスナーにとっても、あの有名な楽曲でお馴染みのレジェンド・バンドを、再発掘するいいきっかけになるに違いない。そして、10月25日と10月26日に控えた16年ぶりの来日公演に向けて、ワクワクを募らせる燃料にもなるだろう。
今回のリユニオン・ツアーでは、ヴォーカルのLiam GallagherとギターのNoel Gallagher、そしてバンドの解散前~NoelやLiamのそれぞれのバンドでも共に過ごし、また今回の再結成で合流したGem Archer(Gt)とAndy Bell(Ba)に加え、オリジナル・メンバーであるPaul 'Bonehead' Arthurs(Gt)も参加。レジェンド・バンドの再結成となると、ヴォーカル以外は別バンドになってしまったり、バンドが分裂したまま名ばかりの再結成になったりすることも多いが、こうやってきちんとメンバーが揃って復活できたことで、本当に本来の意味での再結成となっていることも嬉しい限りだ。これも、LiamやNoelのどちらかがOASISを名乗って古い曲ばかり演奏するようなことをせず、解散後はそれぞれのバンドを作り、新しい音楽に挑戦していた時期があったからこそ、実現したことだと思う。それだけ、メンバーにとって、Gallagher兄弟にとってOASISとは特別なバンドだったのだろう。だからこそ、中途半端な扱いにはできなかった。そして、再結成するとなればGallagher兄弟は再びしっかりと手を組むのだ。すでに開催済みのライヴは、いろいろなところで映像として観ることができるが、解散前と変わらない佇まいのLiamにちょっとクスっとするし、他のメンバーもOASIS以外のときとはやはり違って、これがホーム・グラウンドなんだと感じる安心感がある。『(What's The Story) Morning Glory?』に代表されるような90年代当時のエネルギーも感じさせつつ、OASISの枠にとどまらない活動も経て脂が乗った演奏も見逃せない。
また、大規模な会場を埋め尽くしたオーディエンスを見ると、さながら伝説のネブワース公演を追体験しているような気分になる。ネブワース公演は、1996年8月10日と11日に2日間で25万人を動員し、当時の野外コンサートの動員記録を更新した伝説のライヴ。今回のツアーは、それが全世界で行われているようなものだ。再結成で新たな伝説を作り始めたOASIS。本当にすごいバンドだ。
RELEASE INFORMATION
OASIS
ALBUM
『(What's The Story) Morning Glory? (30th Anniversary Deluxe Edition)』
【完全生産限定盤】2CD
SICX-30246~7/¥4,800(税込)
[CD1]
1. Hello (Remastered)
2. Roll With It (Remastered)
3. Wonderwall (Remastered)
4. Don't Look Back In Anger (Remastered)
5. Hey Now! (Remastered)
6. [Untitled] (Remastered)
7. Some Might Say (Remastered)
8. Cast No Shadow (Remastered)
9. She's Electric (Remastered)
10. Morning Glory (Remastered)
11. [Untitled] (Remastered)
12. Champagne Supernova (Remastered)
[CD2]
1. Cast No Shadow (Unplugged)
2. Morning Glory (Unplugged)
3. Wonderwall (Unplugged)
4. Acquiesce (Unplugged)
5. Champagne Supernova (Unplugged)
【完全生産限定盤】3LP(輸入盤国内仕様)
SIJP223~5/¥16,000(税込)
[LP1]
A1. Hello (Remastered)
A2. Roll With It (Remastered)
A3. Wonderwall (Remastered)
B1. Don't Look Back In Anger (Remastered)
B2. Hey Now! (Remastered)
B3. [Untitled] (Remastered)
B4. Bonehead's Bank Holiday (Remastered)
[LP2]
A1. Some Might Say (Remastered)
A2. Cast No Shadow (Remastered)
A3. She's Electric (Remastered)
B1. Morning Glory (Remastered)
B2. [Untitled] (Remastered)
B3. Champagne Supernova (Remastered)
[LP3]
A1. Cast No Shadow (Unplugged)
A2. Morning Glory (Unplugged)
A3. Wonderwall (Unplugged)
B1. Acquiesce (Unplugged)
B2. Champagne Supernova (Unplugged)
2025.10.3 ON SALE
[Sony Music Japan International]
- 1
LIVE INFO
- 2025.10.10
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
暴動クラブ × 大江慎也
Rei
SUPER BEAVER
ザ・シスターズハイ
KING BROTHERS
PEDRO
YOASOBI
moon drop
オレンジスパイニクラブ
OKAMOTO'S
the cabs
WHISPER OUT LOUD
FRONTIER BACKYARD
LEGO BIG MORL
JON SPENCER
NOMELON NOLEMON
a flood of circle
DOES
水曜日のカンパネラ
FOO FIGHTERS
キタニタツヤ
たかはしほのか(リーガルリリー)
ExWHYZ
MONOEYES
藤森元生(SAKANAMON)
大塚紗英
感覚ピエロ
ZAZEN BOYS×サニーデイ・サービス
East Of Eden
アーバンギャルド
JYOCHO
羊文学
小林私
THE SPELLBOUND
- 2025.10.11
-
終活クラブ
キュウソネコカミ
トンボコープ
Appare!
cinema staff
秋山黄色
YOASOBI
moon drop
コレサワ
OKAMOTO'S
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
KNOCK OUT MONKEY
INORAN
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
KANA-BOON
ExWHYZ
FRONTIER BACKYARD
androp
カミナリグモ
brainchild's
フレデリック
envy × world's end girlfriend × bacho
"JUNE ROCK FESTIVAL 2025"
East Of Eden
Official髭男dism
藤沢アユミ
豆柴の大群
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.12
-
a flood of circle
キュウソネコカミ
SUPER BEAVER
WtB
キタニタツヤ
セックスマシーン!!
WESSION FESTIVAL 2025
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
INORAN
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
Omoinotake
Bimi
ART-SCHOOL
Official髭男dism
eastern youth
なきごと
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.13
-
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
Awesome City Club
ExWHYZ
Appare!
The Biscats
brainchild's
Rei
OKAMOTO'S
秋山黄色
Age Factory
トンボコープ
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
"WESSION FESTIVAL 2025"
岡崎体育
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
シド
SCANDAL
cinema staff
Cody・Lee(李)
コレサワ
ネクライトーキー×ポップしなないで
リュックと添い寝ごはん
eastern youth
hockrockb
Omoinotake
Kroi
PIGGS
清 竜人25
Plastic Tree
ぜんぶ君のせいだ。
LiSA
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.14
-
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
ドミコ
THE ORAL CIGARETTES
Hump Back
Survive Said The Prophet × NEE
MONOEYES
ぜんぶ君のせいだ。
超☆社会的サンダル
go!go!vanillas
武瑠 × MAQIA
- 2025.10.15
-
ドミコ
LONGMAN
PEDRO
キュウソネコカミ
MONOEYES
打首獄門同好会
アカシック
HY × マカロニえんぴつ
ポルカドットスティングレイ
藤巻亮太
- 2025.10.16
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
YOASOBI
PEDRO
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
"Shimokitazawa SOUND CRUISING presents. サウクルラボ vol.1"
SCANDAL
SIX LOUNGE
brainchild's
- 2025.10.17
-
挫・人間
キュウソネコカミ
打首獄門同好会
アイナ・ジ・エンド
YOASOBI
a flood of circle
ズーカラデル
LONGMAN
chilldspot
otsumami feat.mikan
リュックと添い寝ごはん
コレサワ
神聖かまってちゃん
終活クラブ
NOMELON NOLEMON
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
フラワーカンパニーズ
SUPER BEAVER
東京スカパラダイスオーケストラ
BIGMAMA
Bimi
- 2025.10.18
-
TOKYOてふてふ
伊東歌詞太郎
挫・人間
シド
OKAMOTO'S
YONA YONA WEEKENDERS
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
アイナ・ジ・エンド
moon drop
RADWIMPS
キュウソネコカミ
ぜんぶ君のせいだ。
bokula.
the cabs
SWANKY DOGS
amazarashi
INORAN
WtB
osage
"LIVE AZUMA 2025"
カミナリグモ
Cody・Lee(李)
阿部真央
Newspeak
センチミリメンタル
東京スカパラダイスオーケストラ
Keishi Tanaka × 村松 拓
"ASAGIRI JAM'25"
ズーカラデル
I Don't Like Mondays.
Victoria(MÅNESKIN) ※振替公演
ロザリーナ
the paddles
神聖かまってちゃん
LACCO TOWER
星野源
- 2025.10.19
-
DYGL
リュックと添い寝ごはん
OKAMOTO'S
Age Factory
bokula.
ぜんぶ君のせいだ。
moon drop
コレサワ
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
SIX LOUNGE
リリカル / みじんこらっく / とにもかくにも / ティプシーズ / 台所きっちん
SUPER BEAVER
Laura day romance
WtB
Omoinotake
"LIVE AZUMA 2025"
Cody・Lee(李)
ビレッジマンズストア
SPRISE
伊東歌詞太郎
浪漫革命
LUCKY TAPES
ハンブレッダーズ / KANA-BOON / キュウソネコカミ / マカロニえんぴつ ほか
ネクライトーキー×ポップしなないで
Keishi Tanaka × 村松 拓
ナナヲアカリ
"ASAGIRI JAM'25"
高岩 遼
Sou
森 翼
SCANDAL
パピプペポは難しい
osage
星野源
PIGGS
- 2025.10.20
-
打首獄門同好会
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
TOKYOてふてふ
TenTwenty
- 2025.10.21
-
The fin.
神聖かまってちゃん
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
- 2025.10.22
-
ザ・シスターズハイ
打首獄門同好会
キュウソネコカミ
ハク。× YONLAPA
ザ・ダービーズ
MONOEYES
挫・人間
VOI SQUARE CAT
kiki vivi lily
- 2025.10.23
-
DYGL
RADWIMPS
キュウソネコカミ
終活クラブ×ザ・シスターズハイ
MONOEYES
挫・人間
cakebox(シノダ/ヒトリエ)
RAY
古墳シスターズ
トンボコープ
go!go!vanillas
- 2025.10.24
-
LUCKY TAPES
ExWHYZ
RADWIMPS
amazarashi
YOASOBI
YONA YONA WEEKENDERS
TenTwenty
DYGL
アイナ・ジ・エンド
THE BACK HORN
すなお
ポルカドットスティングレイ
OKAMOTO'S
藤巻亮太
キタニタツヤ
FIVE NEW OLD / 浪漫革命 / MONONOKE(O.A.)
WHISPER OUT LOUD
Cody・Lee(李)
BIGMAMA
僕には通じない
NOMELON NOLEMON
PEDRO
アーバンギャルド
- 2025.10.25
-
フラワーカンパニーズ
秋山黄色
センチミリメンタル
東京スカパラダイスオーケストラ
コレサワ
超☆社会的サンダル
eastern youth
打首獄門同好会 / ガガガSP / 片平里菜 / AMEFURASSHI ほか
chilldspot
TOKYOてふてふ
brainchild's
フレデリック
LACCO TOWER
YOASOBI
森 翼
Appare!
Rei
Age Factory
DeNeel
osage
優里
Lucky Kilimanjaro
KANA-BOON
ASH DA HERO
the paddles
シド
cinema staff
SUPER BEAVER
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
bokula.
橋本 薫(Helsinki Lambda Club)
toe
ザ・ダービーズ
山内総一郎
INORAN
藤巻亮太
Omoinotake
OASIS
RELEASE INFO
- 2025.10.10
- 2025.10.11
- 2025.10.12
- 2025.10.13
- 2025.10.14
- 2025.10.15
- 2025.10.16
- 2025.10.17
- 2025.10.19
- 2025.10.22
- 2025.10.24
- 2025.10.26
- 2025.10.29
- 2025.10.30
- 2025.10.31
- 2025.11.05
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
暴動クラブ
Skream! 2025年10月号