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COLUMN

夜の本気ダンス 米田貴紀の「ディスク男(マン)!」【第4回】

2016年09月号掲載

夜の本気ダンス 米田貴紀の「ディスク男(マン)!」【第4回】

Sons and Daughters / The Repulsion Box

イギリスのグラスゴー出身の4人によって結成されたバンド。地元の先輩にあたるフランツ・フェルディナンドからツアーのサポートに迎えられるなどし、2005年にアルバム『The Repulsion Box』でデビューした。

彼らは同郷のフランツ・フェルディナンドやベル&セバスチャンのようなポップでオシャレなロックではないしエレキギターやドラムがドカーンと派手に鳴るような煌びやかなバンドでもないです。むしろその逆方向に尖っていったバンドだと思います。かなりミニマムな音なので聴いてて退屈に感じるかもしれませんがそのサウンドには迫力や緊張感がしっかりあって何より非常に踊れるので一度ハマると中々抜け出せないかもしれません......。

このアルバム以前にリリースされたEPではもっと落ち着いたフォーキーな曲が多く感じられたのですが、今作では半ばブチ切れてるようにも感じる程のテンション感で歌いあげるアデルとスコットの2人のボーカル。そしてそれに負けぬバンドアンサンブルがとても素晴らしくかなりロック寄りになったなという印象。マンドリンやハンドクラップなどの音のチョイスでカントリーやブルースなどのルーツを感じさせながらも、それだけじゃない魔術的でプリミティブな妖しさを纏っています。こう紹介してみるとこのバンドかなりロック要素高めです。
Sons and Daughters一聴の価値ありです!