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LIVE REPORT

Japanese

sleepyhead / Lenny code fiction

Skream! マガジン 2019年08月号掲載

Lenny code fiction

Official Site

2019.06.27 @下北沢LIVEHOLIC

Reported by 山口 哲生

6月9日から7月3日にわたって開催された"LIVEHOLIC 4th Anniversary series"。6月27日に行われたVol.19には、武瑠による3D音楽プロジェクト sleepyheadと、新世代のスタンダード・ロックを掲げるLenny code fictionが出演。双方共に、熱さに満ち満ちたエモーショナルなステージを繰り広げた。

先攻はLenny code fiction。この日のMCで片桐 航(Vo/Gt)が話していたのだが、彼は中学高校時代に、自分がかっこいいと思った男性の仕草や佇まいを研究していたそうで、武瑠はその中で"エース"だったとのこと。それもあって、今回の共演について感慨深そうに話していたが、"昔から憧れていた先輩。気負うこともなく、後輩らしくやることもなく、Lenny code fictionがやれること全力でやりますんで!"と宣言。その"全力"という言葉の通り、1曲目の「Snatch」から凄まじい勢いで駆け出していった。そこからも、妖しげな雰囲気のある「Enter the Void」や、解放感たっぷりに繰り広げられた「Make my story」など、ギラつきまくった音の塊を延々と叩きつけていた。そんなパワフルなサウンドはもちろん、オーディエンスに声を求めながら迫力のあるドラミングを繰り広げるKANDAI(Dr)といい、頭を振り乱しながら、時に耳に残るテクニカルなフレーズを織り込むkazu(Ba)といい、不敵な表情を浮かべながらアグレッシヴにギターを奏でるソラ(Gt)といい、ライヴ・アクションに華があるのももレニー(Lenny code fiction)の特徴だろう。そして、低く構えたギターをかき鳴らしながら、力強く歌う片桐。そこにいるひとりひとりに歌を届けながらも、その視線の先には、確実に巨大なステージを見据えている野心がビシビシ伝わってきて、最後に奏でられた「Flower」が放つ強い光は、彼らがこれから進む道を照らしているかのようだった。

後攻はsleepyhead。武瑠は、この日に楽屋で片桐から中高生のときに好きだったという話を聞いたそうなのだが、片桐が好きな曲として挙げたのが"自分が人生で初めて書いた曲"だったとのこと。"自分の曲を聴いて「いい」と思ってくれた人と、こうやって一緒にステージに立てることを感謝しています"とコメントしていて、今日は先輩らしく貫禄ある落ち着いた雰囲気でいくのかと思ったのだが、それとは真逆と言ってもいい、剥き出しの衝動を見せつけるステージを繰り広げていた。「MY FORTUNE FADED」では大音量のシンガロングを巻き起こし、そこから続けた「meltbeat」や、先日ミュージック・ビデオが公開された新曲「clap clap」では、えげつないまでの低音を撒き散らしながら、心地よく、それでいて高揚感を煽るビートの上で、自由に、伸び伸びと歌を届けていく。また「酩酊」で、ディープで怪しい官能的な世界へ誘えば、「アトノマツリデ」では感傷をかきむしるようにリズム隊が強烈なまでに暴れまわるなど、最先端のエレクトロ・ミュージックや、ダンス・ミュージックのトレンドを踏まえた楽曲群で、様々な表情を見せつけていた。そんな目まぐるしい展開の中で徐々にギアを上げていった武瑠だったが、リミッターが完全に振り切れたのが、「HELLYEAH」。ステージ最前線で身を乗り出すだけでは飽き足らず、フロアに降りて、柵によじ登り、後方にいるオーディエンスも巻き込んでいた。ラスト・ナンバーは、獰猛なドラムンベースが唸りをあげる「heartbreaker」。凄まじい熱狂と共にライヴを締めくくったのだった。

鳴らしている音楽の形は違えども、徹底的に自身のステージを見せつけ、それをオーディエンスと共有するという部分では共通していた2組。この日初めて交差した彼らが、ここで得た刺激を次へどう繋いでいくのか楽しみにしたい。

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