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Lenny code fiction

Lenny code fiction

Writer 蜂須賀 ちなみ

Lenny code fictionというバンドをご存じだろうか。デビュー曲ながらアニメ・タイアップを掴み取った、とっておきの曲を手に、この夏、彼らはメジャー・フィールドへと飛び出していく。
 
改めてバンドのことを簡単に紹介すると、Lenny code fictionは片桐 航(Vo/Gt)、kazu(Ba)、ソラ(Gt)、KANDAI(Dr)からなる滋賀県発の4人組ロック・バンド。前身バンド時代の2012年に10代限定のフェス"閃光ライオット"のファイナリストに選出される。"閃光ライオット"といえば、初回の2008年からGalileo Galilei、ねごと、Brian the Sunらを輩出してきたほか、最近注目を集めつつあるバンドだと、SHE'S、WOMCADOLE、Ivy to Fraudulent Gameらにも出場経験があるという。......というふうに過去の出演者を参照するだけでも、このLenny code fictionもまた若くして光る魅力を持ったバンドだったということは十分予測できることだろう。そしてバンドは2014年秋の改名を機に現バンド名へ。2016年春にソラ、KANDAIが加入したことによって今のメンバーが揃い、サウンド面での転換も図ってきた。そして2016年8月31日、Ki/oon Musicよりメジャー・デビューを果たすこととなる。
 
4人にとってのメジャー・デビュー作となるシングル『Key -bring it on, my Destiny-』には全3曲を収録(※期間生産限定盤は表題曲/Track.1の別バージョンを含む全4曲)。TVアニメ"D.Gray-man HALLOW"のオープニング・テーマとしてオンエア中で、アニメ・ファンからも反響を集めているという表題曲は、スタンダードなギター・ロック・サウンドと言って差し支えないだろう。タイアップということもありアニメの内容と共鳴する曲ではあるが、"理由もなく僕らはただ スタートに立ったわけじゃない/息を始め君は左 僕はそれを右に曲がった"、"誰一人邪魔はさせるか/初めて自分で選んだ道だ"など、強い意志を感じさせる言葉は、メジャー・デビューというひとつのスタートラインに立ったばかりの彼らが放つからこそ意味をなす等身大の言葉だ。暗闇の中から光を見いだしていくようなサウンドの感触も、自分の足元からまだ見ぬ未来へと伸びる道に対する不安と高揚感、その道を選ぶことに対する覚悟、などをそのまま体現している。同楽曲の疾走感を絶やすことなく突入するTrack.2の「世界について」では、泣きのギターを響かせながら、聴き手の方へと優しく手を差し出す。かと思いきや、アクセルをグッと踏み込むようなラストのTrack.3「Showtime!!!!」では再び己へと立ち返り、アメコミ的世界観のもと、ヒーローの内なる葛藤を曝け出した。
 

 
それぞれの角度から"始まり"を捉えた3曲のサウンド・プロデュースは、ONE OK ROCKなどを手掛けてきたakkinが担当。腰にズンと響く重心の低さと、大胆に視界を切り開いていくような爽快さ/壮大さを兼ね備えたサウンドを耳にすれば、このバンドがライヴハウスだけを主戦場とするつもりではなく、もっとデカい景色を見据えているのだということがよくわかるだろう。私たちリスナーにとってだけではなく、平均年齢22歳とまだ若く、これから先キャリアを積み重ねていくバンドにとっても、青き衝動をパッケージした本作は大切な存在となるに違いない。内なる炎を外へ外へと伝えるように、自分の信じる道を歩いていってほしい。

 

▼リリース情報
Lenny code fiction
メジャー・デビュー・シングル
『Key -bring it on, my Destiny-』
2016.08.31 ON SALE
[Ki/oon Music]
 
【通常盤】

amazon | TOWER | HMV
KSCL-2769 ¥1,204(税別)
 
1. Key -bring it on, my Destiny- ※テレビ東京系列"D.Gray-man HALLOW"オープニング・テーマ
2. 世界について
3. Showtime!!!!
 

【期間生産限定盤(アニメ盤)】

amazon | TOWER | HMV
KSCL-2770 ¥1,111(税別)
※TVアニメ「D.Gray-man HALLOW」描き下ろしイラスト スリーブケース仕様
 
1. Key -bring it on, my Destiny-
2. 世界について
3. Key -bring it on, my Destiny-(TV size version)
4. Key -bring it on, my Destiny-(instrumental / TV size version)

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