Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

LIVE REPORT

Japanese

Lenny code fiction

Skream! マガジン 2018年12月号掲載

Lenny code fiction

Official Site

2018.11.15 @渋谷duo MUSIC EXCHANGE

Reported by 山口 智男

待望の1stアルバム『Montage』のリリースを待たずにLenny code fictionがスタートさせた"Lenny code fiction LIVE TOUR 2018-2019 Montage"。『Montage』のリリース日翌日に行われた東京公演で、彼らは早速『Montage』の全曲を演奏した。

中には、アルバムをまだ聴き込んでいない、あるいはまだ聴いていないというファンもいたかもしれない。しかし、ソラ(Gt)、kazu(Ba)、KANDAI(Dr)の3人で演奏したアルバムの1曲目を飾る「Montage(SE)」から、バンドがなだれ込んだのは、アルバムから初披露となるダンサブルなロック・ナンバーの「Snatch」だった。

これまでシングルとしてリリースしてきたお馴染みの曲を繋げ、観客の気持ちを確実に掴むという選択肢もあったはず。だが、この日その曲を初めて耳にするという観客ばかりだったとしても、彼らには、バンドの演奏そのもので、その人たちの気持ちを持っていけるという自信があったに違いない。ステージに現れるやいなや、"一発目からぶち上げていきます。よろしく! 行こうぜ!"と言い放った片桐 航(Vo/Gt)をはじめ、メンバーたちからその想いが窺えた。あるいは、いきなり新曲をぶつけ、観客の度肝を抜きたいという悪戯心の表れだったのか!? ともあれ、そこから、音源化する前にすでにライヴの定番になっていた「Enter the Void」、「KISS」、「Romance」――Lenny code fictionのロック・バンドとしての魅力を、ロック・バンドに不可欠な色気と共にアピールする曲を、3連打した序盤。筆者はバンドの著しい成長とパフォーマンスに漲る自信を目の当たりにして、心の中で早くも快哉を叫んでいた。

"ライヴってこういうものだろ! これこそがLenny code fictionの真骨頂"、"見ろよ、見ろよ。ロック・バンドって最高じゃねぇかよ。"

漲る自信は演奏中に片桐が客席に投げ掛ける言葉にも如実に表われていたと思うが、デビューから2年、バンドの歩みは順調に見えて、実は理想と現実の間で感じる葛藤の連続でもあった。そのなかでステージの最前線に立つヴォーカリストとして、メンバーから成長を求められ、叱咤されたこともあったと包み隠さずに話した片桐は、"ツアー5本目にして、すげぇライヴができている。そのときの悔しい思いが全部拭えるくらい、心の底から楽しめている"と、この日の手応えを言葉にした。そして"5本目にして、最高を見せていきたいと思います!"という宣言どおり、中盤以降は泣きを含んだ「Ruby's day」、ロック・バラードの「オーロラ」といった幅広いレパートリーをアピールする。それと共に、メンバーそれぞれが、ヴォーカリストを食うほどにプレイヤーとしてのエゴを剥き出しにしながら、サビでは一緒に歌うことで、バンドに対する揺るぎない忠誠心も印象づけた。片桐だけじゃない。ソラ、kazu、KANDAIの3人も、この2年、どうやったら観客を圧倒できるライヴができるのかと挑み続けてきたのだろう。

前身バンド時代からライヴには欠かせない「Rebellious」をはじめ、再びロック・ナンバーの数々をほぼノンストップで繋げた終盤、観客の熱狂は最高潮に! "ライヴで最高の盛り上がりを作って、ようやくアルバムが完成する"と言った片桐の想いは見事、成就した。そして、眩い照明が客席を照らすなか、バンドは来年2月2日、渋谷CLUB QUATTROでツアー・ファイナルを開催することを発表。ツアー5本目にして著しい成長と漲る自信を見せつけたLenny code fictionが、ツアーを終えるとき、どんな雄姿を見せてくれるのか今から楽しみだ。確実に期待のハードルは上がった。


[Setlist]
1. Montage(SE)
2. Snatch
3. Enter the Void
4. KISS
5. Romance
6 Make my story
7. Ruby's day
8. Key-bring it on, my Destiny-
9. Colors
10. 欲を纏う
11. オーロラ
12. Showtime!!!!
13. Alabama
14. Rebellious
15. Vale tudo【MAKE MY DAY】
16. Flower
17. Twice