Japanese
キタニタツヤ
Interviewer:秦 理絵
-たしか前作にもベロベロに酔っぱらう曲がありましたよね。「Stoned Child」かな。
そう、結局そこなんですよ、自分が書きやすいのって(笑)。その日めちゃくちゃ雨が降ってて、傘もなくて、"なんて惨めなんだろう"って思ったんですけど、家でその光景を思い出したときに、ちょっとやさぐれててかっこいいんじゃないかって思ったんです(笑)。で、その状況を個人の苦しみに当てはめたのが「悪夢」ですね。
-制作秘話と曲のイメージとが違いすぎて、書いて大丈夫か心配になってきました(笑)。
書かないほうがいいですかね(笑)。まぁ、そこは解釈のしようはいくらでもあるから、ご自由に楽しんでもらえれば。曲のイメージとは違うかもしれないけど、わりと僕はアーティスト的な孤独とか苦しみには鈍いんですよね。ハッピー人間なので。
-それ、初めてインタビューしたとき(※2018年10月号掲載)から言ってましたけど、未だにあんまり信じられてないですよ(笑)。それで、こういう曲が生まれるのかって思っちゃう。
ははは(笑)。でも、僕自身はわりと本気でそう思ってるんです。だから、自分の個人的な体験から、「悪夢」みたいな曲にするのは難しいんですよね。
-ちなみに「悪夢」は妖しげなアレンジが印象的ですけど、目指したイメージはありましたか?
"ナイトメアー・ビフォア・クリスマス"みたいなイメージですね。
-ダーク・ファンタジー的な?
そうそう。"シザーハンズ"とか、ハロウィンみたいな。この曲には、メロトロンを入れてるんですけど、いい楽器ですね。怖くて、不気味で。
-そして、「悪夢」まで落ちたあと、6曲目の「デマゴーグ」で一気に救われます。
この曲がアルバムの根幹ですよね。たぶん最後に書いたんだと思います。じめじめしたまま終わりたくなかったから、総まとめみたいな曲にしたくて。
-ピアノの伴奏に始まって、バンド・サウンドが加わり、最後はシンガロングを誘うようなアレンジになっていきますけど、その真ん中には、強い意志を持ったメロディと言葉が貫かれてる。この曲は、とにかく歌をちゃんと聴かせたいという想いを感じました。
それはありましたね。この作品を作るにあたって、大衆の扇動者になるような強い存在がいてほしいっていう想いはあったんですけど、それだけじゃなくて。普通にただ側にいるような感覚も必要だなと思ったんです。そういう距離の近さを感じてもらうために、優しい曲を作ろうと思ったら、こういうアレンジになりましたね。
-この歌の主人公が最終的に出した答えは、"ひとりで孤独や痛みを抱きしめて生きていく"っていうようなことじゃないですか。
はい。
-それは、キタニさんの自身の思想であると考えていいですか?
うん、僕はそう思ってますね。サビでも言ってるんですけど、いろいろな個々人が、いろいろな痛みを抱えてるんですよ。それに対して、"それ、わかる"って言ってくれる人もいるけど、その痛みは、似てるだけで本質的には違うと思うんですね。わかる部分があっても、根っこの部分ではわかり合えない。それぞれ抱えてるものが違うから、俺の苦しみは俺だけのもんだし、自分で解決方法を見つけていかないと、立ち行かないじゃないですか。だから、ある種ポジティヴな意味での孤独ですよね。孤高とも言いますけど。"お前の痛みは、お前だけのもんなんだ"っていうことを書きたかったんです。
-そういうことって、わりと昔から考えてたことなんですか?
前からですね。言葉にしたことはなかったけど。ずっと思ってたことなんです。
-この曲の最後を"あなたへの祈りを!"で締めくくったのは、振り切りましたね。
これ、あざとくないですか(笑)? ?女を口説こうとする男の言葉みたいで、甘すぎるかなと思うんですけど。それぐらい優しく終わりたかったんですよ。
-こういう終わり方も、1stアルバムの頃にはできなかったと思いますけど。
うん。"いい年のとり方をしてるぜ、俺"と思います(笑)。まだ、24歳ですけど。丸くなり方がダサいジジイにはなりたくないんですよ。かっこ良く丸くなりたいと思ってて。そうやって、アーティストとして変化していくのがいいなと思ってるんです。そういう意味で、"これちょっとあざといけど、書いてもいいかな?"みたいな感じですね。たぶん2~3年後に聴いたとき、この言葉を選んで良かったと思える気がするんです。
-この「デマゴーグ」で、アルバムは終わりかと思ったら、最後に「泥中の蓮」を入れたところがいいなと思いました。
狙い通りです(笑)。「デマゴーグ」のあとだけ曲間が長いんですよ。マスタリングで、"もう0.5秒だけ長くして"って伝えて。終わったと見せかけたかったんです。やっぱり「デマゴーグ」は理想っぽくなりすぎてるところもあるから、最後はオラオラした曲で終わりたかったんですよね。"俺は戦うぞ"って。それが、僕の尖り方なのかもしれないです。
-そこまで丸くはなれなかった?
まだね(笑)。いつかアルバムの最後をバラードで締めくくれたらいいと思いますけどね。
-タイトルを"泥中の蓮"にしたことには思い入れはありますか? 「パノプティコン」には"蓮の花の上に座した悪意"なんてフレーズも出てきましたけど。
蓮って、かっこいいなと思うんです。仏教の世界では釈尊が座ってるところですから。それが泥の中にあるっていう図が美しい。でも、蓮自体は、集合体恐怖症......トライポフォビアの人からしたら気持ち悪いって言われるじゃないですか。でも、その醜さも含めて、かっこいい。蓮っていうモチーフは、いつか使いたいと思ってましたね。泥の中に1本生えてる"ド根性蓮"(笑)。俺はそうあるぞっていう。
-ド根性蓮、いいですね(笑)。あと、作中には"太陽"が何度か歌われてますけど、最後の「泥中の蓮」で歌われる"暁"が一番美しいんですよ。
本当に美しいですよね(笑)。僕は、特定の宗教を信仰してるわけではないけど、自分の中では、お天道様が神様っぽいなと思ってて。昔から太陽の曲が多いんです。このアルバムの中にも、いろいろなものの象徴として太陽を歌ってるけど、最後はいい意味で"太陽"を出したかったっていうのはありますね。
-今回のアルバムを聴いて、キタニさんが音楽と向き合う姿勢も少しずつ変わってきたのかなと思いました。聴き手の存在が大きくなってるというか。
そうですね。やっぱりひとりよがりじゃいけないし、聴いてくれる人があっての音楽っていう気持ちは、どんどん高まってます。それでも、やっぱり最終的には自分が楽しむためのものを作って、"こんなのできたよ"って、みんなに聴いてもらうという感覚は変わらないから、自分が楽しめないと意味がないんです。自分が楽しめる範囲の中で作った音楽を、いろいろな人が楽しんでくれたらいいなと思います。
-自分の思想を出すことによって、誰かの人生を変えたいとか、苦しんでる人を救いたいとか、そういうことを思ったりしますか?
あつかましいですけど......思います。本当にあつかましいですけどね。リスナーとしては、 "は? 偉そうにしてんじゃねぇよ、ミュージシャンごときがよ"とか思ったりもするんです。でも、作り手としては思っちゃいますよね。それは、自分もそうさせられた人間だから。音楽によってめちゃくちゃ喜怒哀楽を左右されるし、ムカつく音楽を聴いて、"なんだこれ"と思ったりもするし、逆に"生きるぞ!"と思ったりもする。今も僕はそういうタイプのリスナーなので、作り手としても、そうありたいと思ってしまいますね。
LIVE INFO
- 2025.03.29
-
アイナ・ジ・エンド
go!go!vanillas
moon drop
打首獄門同好会 / ヤバイTシャツ屋さん / Lucky Kilimanjaro / ハンブレッダーズ ほか
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
原因は自分にある。
NakamuraEmi
ウエノコウジ(the HIATUS/Radio Caroline)
Homecomings
envy
ハク。
PK shampoo
kobore
Bye-Bye-Handの方程式
SHISHAMO
片平里菜
眉村ちあき
THE BACK HORN
それでも世界が続くなら
ナナヲアカリ / Sou / 三月のパンタシア
Mirror,Mirror
竹内アンナ
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
ビレッジマンズストア
"KITASAN ROLLING 2025"
ずっと真夜中でいいのに。
- 2025.03.30
-
envy
ねぐせ。
ヒトリエ
緑黄色社会
go!go!vanillas
WANIMA × MONGOL800
moon drop
KANA-BOON / マカロニえんぴつ / Saucy Dog / Omoinotake ほか
PIGGS
yama
Appare!
sumika
OWEN
I Don't Like Mondays.
GRAPEVINE
Bye-Bye-Handの方程式
SCANDAL
打首獄門同好会 / 四星球 / 神はサイコロを振らない ほか
片平里菜
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
GANG PARADE / ASP / ExWHYZ ほか
kobore
Galileo Galilei / Homecomings / betcover!! ほか
FUNKIST
LUCKY TAPES
清 竜人25
ビレッジマンズストア
礼賛
"KITASAN ROLLING 2025"
ずっと真夜中でいいのに。
- 2025.03.31
-
Saucy Dog / Tele
ADAM at
OWEN
Dios
SPINN
- 2025.04.03
-
WtB
SPINN
KANA-BOON
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
リーガルリリー
- 2025.04.04
-
chef's
THE YELLOW MONKEY
envy
藤巻亮太
君島大空
KANA-BOON
FUNKIST
四星球
荒谷翔大 × 森田美勇人
緑黄色社会 / 乃木坂46
SCANDAL
Conton Candy
トンボコープ
- 2025.04.05
-
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
HY
WANIMA
Ayumu Imazu
超能力戦士ドリアン
fox capture plan
PIGGS
chef's
君島大空
3markets[ ] / yutori / なきごと / Bye-Bye-Handの方程式 ほか
Hump Back
Keishi Tanaka
サカナクション
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
FUNKIST
WtB
FINLANDS
This is LAST
RAY×BELLRING少女ハート
a flood of circle
OKAMOTO'S
フラワーカンパニーズ
OGRE YOU ASSHOLE × GEZAN
J.A.S
The Biscats
The Ravens
YOASOBI / キタニタツヤ / MAISONdes / NOMELON NOLEMON ほか
SUPER BEAVER
ExWHYZ
SCANDAL
INORAN
sumika
BLUE ENCOUNT / ヤバイTシャツ屋さん / キュウソネコカミ / THE BACK HORN ほか
indigo la End
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
kobore
ずっと真夜中でいいのに。
ユアネス
- 2025.04.06
-
HY
fox capture plan
超能力戦士ドリアン
超☆社会的サンダル
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
藤巻亮太
THE BACK HORN
神はサイコロを振らない / ハンブレッダーズ / シンガーズハイ
OKAMOTO'S
サカナクション
ハク。
moon drop
緑黄色社会
RAY×BELLRING少女ハート
a flood of circle
フラワーカンパニーズ
渡會将士
ASIAN KUNG-FU GENERATION × Chilli Beans.
The Ravens
Appare!
YOASOBI / Creepy Nuts / Aooo / 秋山黄色 ほか
SUPER BEAVER
sumika
ACIDMAN / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / ゲスの極み乙女 ほか
雨のパレード
ずっと真夜中でいいのに。
- 2025.04.07
-
YONA YONA WEEKENDERS
- 2025.04.09
-
片平里菜
WANIMA
never young beach
Saucy Dog
yama
WHISPER OUT LOUD
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
詩羽 × CENT
KANA-BOON
- 2025.04.10
-
Maki
a flood of circle
Saucy Dog
yama
SIX LOUNGE
シド
- 2025.04.11
-
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
Omoinotake
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
THE BACK HORN
Maki
セックスマシーン!! × KiNGONS
FINLANDS
Hump Back
GLASGOW
FUNKIST
moon drop
緑黄色社会
ビレッジマンズストア
LOSTAGE / EASTOKLAB / peelingwards ほか
藤巻亮太
"SYNCHRONICITY'25 Pre-Party"
ネクライトーキー × Wienners
Cö shu Nie
Awesome City Club
WANIMA
Plastic Tree
- 2025.04.12
-
片平里菜
PIGGS
moon drop
yutori
indigo la End
SUPER BEAVER
yama
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
Omoinotake
go!go!vanillas
a flood of circle
古墳シスターズ
GOOD ON THE REEL / ポップしなないで / 渡會将士 / 藤森元生(SAKANAMON)ほか
セックスマシーン!! × KiNGONS
サカナクション
SCOOBIE DO
フラワーカンパニーズ
GLASGOW
DYGL / トクマルシューゴ / YOGEE NEW WAVES ほか
MAN WITH A MISSION
THE BAWDIES
Panorama Panama Town
CNBLUE
緑黄色社会
超能力戦士ドリアン
Novelbright
chef's
The Ravens
INORAN
ねぐせ。
Ayumu Imazu
怒髪天
cinema staff / ヒトリエ / UNISON SQUARE GARDEN / ONIGAWARA ほか
Ochunism
"SYNCHRONICITY'25"
"下北沢こがでらロックフェスティバル2025"
にしな
マルシィ
THE ORAL CIGARETTES
- 2025.04.13
-
片平里菜
PIGGS
Maki
THE BACK HORN
SUPER BEAVER ※振替公演
go!go!vanillas
bokula.
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
ACIDMAN
藤巻亮太
a flood of circle
古墳シスターズ
The Ravens
セックスマシーン!! × KiNGONS
FINLANDS
サカナクション
THE YELLOW MONKEY
超☆社会的サンダル
SCOOBIE DO
LOVE PSYCHEDELICO / The fin. / 荒谷翔大 / 幽体コミュニケーションズ
MAN WITH A MISSION
THE BAWDIES
Cö shu Nie
DENIMS
岸田教団&THE明星ロケッツ
CNBLUE
Novelbright
Ado
Mega Shinnosuke / Conton Candy / トンボコープ / TOOBOE / Aooo ほか
ヒトリエ
Panorama Panama Town
四星球
怒髪天
cinema staff / 9mm Parabellum Bullet / アルカラ / ストレイテナー ほか
Tempalay
ハク。
原因は自分にある。
パスピエ
"SYNCHRONICITY'25"
THE ORAL CIGARETTES
- 2025.04.14
-
YONA YONA WEEKENDERS
ELLEGARDEN × FEEDER
RELEASE INFO
- 2025.04.01
- 2025.04.02
- 2025.04.03
- 2025.04.04
- 2025.04.05
- 2025.04.06
- 2025.04.07
- 2025.04.09
- 2025.04.10
- 2025.04.11
- 2025.04.15
- 2025.04.16
- 2025.04.17
- 2025.04.18
- 2025.04.23
- 2025.04.25
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
yama
Skream! 2025年03月号