Japanese
キタニタツヤ
Skream! マガジン 2024年06月号掲載
2024.05.14 @日本武道館
Writer : 山田 いつき Photographer:西槇太一、安藤未優
キタニタツヤが、5月14日に自身初となる日本武道館公演"キタニタツヤ 10th Anniversary Live 彼は天井から見ている"を開催した。
ちょうど10年前となる2014年5月14日、ボカロP"こんにちは谷田さん"としてインターネットでの音楽活動をスタートさせたキタニ。同名義で制作したアルバムのタイトルを冠した本公演は、ボカロP名義の楽曲から最新のナンバーまで全22曲が披露されるという、まさに記念碑的な一夜となった。
客電が落ちると同時に沸き上がった歓声と拍手に迎えられながら登場したキタニは、彼がシンガー・ソングライターとして初めて発表したフル・アルバムの収録曲「I DO NOT LOVE YOU.」でライヴを開始。天井には彼のロゴ・マークが浮かび上がり、昇降式のステージに立って歌うキタニと満杯のフロアをじっと見下ろしている。後のMCで"自分の10年間を上から俯瞰して見返すまでの意味しかこのライヴに抱いてない。でもそれが自分にとってはすごく重要"と話したキタニ。ただ手放しで記念日を祝うわけではなく、一歩引いた視点から誰よりも自身のことを俯瞰しているのが実に彼らしい。初武道館にもかかわらず1曲目から独自の世界観で空間を支配すると、ハンドクラップを誘った「聖者の行進」では炎の特効演出も炸裂。時々ステージ・セットに腰掛けながら気怠いヴォーカリゼーションで魅せた「Stoned Child」や、カッティング・ギターが心地よいネオ・ソウル・テイストの「Cinnamon」、オーディエンスと歌声を交わした「Moonthief」など、ほぼノンストップで観客の身体を揺らし続ける。
この日を迎えることができた感慨と、集まった大勢のファンに向けて感謝を述べたMCのあとは、彼の原点とも言える楽曲を立て続けにプレイ。ファンを対象に行った楽曲のリクエスト企画で1位だったという「落下ウサギと寡黙な傍観者の手記」で骨太なバンド・アンサンブルを鳴らしたかと思えば、続く「悪魔の踊り方」では鏡音リンとのデュエットで会場を大いに沸かせるひと幕もあった。
ライヴの終盤、映画"風立ちぬ"に登場する"創造的人生の持ち時間は10年だ"という言葉をずっと恐れてきたと話し始めたキタニ。彼にとってその10年がこの日をもって終わったわけだが、"いざ10年経ってみると、たった10年こっきりじゃねぇなと。創造的人生の10年が終わったこれからも、できもしないことをやっていこうと思うし、自分が持ってなくて他人が持ってる武器をどんどん盗んで、そうやって音楽を作っていこうと思ってるから、俺のこれからの10年はきっといいものになると思う"と語り、"みんなもそういうふうに小さく小さく抗い続けて、自分が想定しているしょうもないヴィジョンからちょっとずつはみ出して、10年後にでっかい自分になってたらいいな。俺の音楽がそのためのトリガーになってたらいいなと思ってます"と客席に呼び掛けた。そんな彼の今の想いが表れた「次回予告」でライヴも佳境に突入。ギター・ヒーロー感溢れる「スカー」や、公演当日に配信された最新曲「ずうっといっしょ!」を目いっぱい響かせ、キタニがベースに持ち替えてプレイした「芥の部屋は錆色に沈む」で会場の熱気は最高潮に。ラストは、間違いなく2023年を代表する曲となった「青のすみか」で本編を締めくくった。
鳴り止まない拍手に応えたアンコールでは「旅にでも出よっか」と「クラブ・アンリアリティ」の2曲を届けた。終演後にはスクリーンで東阪アリーナ公演をサプライズ発表するという粋な"次回予告"も。11年目を迎えた彼がこれから紡いでいく物語の行方が楽しみで仕方ない。
なお、このライヴの模様は5月25日にWOWOWにて独占放送/配信される。
[Setlist]
1. I DO NOT LOVE YOU.
2. 聖者の行進
3. パノプティコン
4. Stoned Child
5. Cinnamon
6. 化け猫
7. Moonthief
8. ラブソング (cover)
9. ハイドアンドシーク
10. 落下ウサギと寡黙な傍観者の手記
11. 悪魔の踊り方 feat. 鏡音リン
12. 或るキリスト者は告解室を去る、唯だ信仰のみを抱えて
13. よろこびのうた
14. 振り子の上で
15. 次回予告
16. スカー
17. ずうっといっしょ!
18. 芥の部屋は錆色に沈む
19. 私が明日死ぬなら
20. 青のすみか
En1. 旅にでも出よっか
En2. クラブ・アンリアリティ
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