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INTERVIEW

Japanese

SPARK!!SOUND!!SHOW!!×My Hair is Bad

2018年06月号掲載

SPARK!!SOUND!!SHOW!!×My Hair is Bad

昨年3月に新メンバー、タクマが加入して、4人組バンドとしての活動をスタートさせたSPARK!!SOUND!!SHOW!!(通称:スサシ)が初のフル・アルバムをリリースする。最新のヒップホップやレゲエ、ニュー・ウェーヴ、ダンス・ミュージックから民謡まで、様々な音楽を貪欲に吸収したカオティックなサウンドを鳴らす彼らの本領が発揮された今作は、スサシなりにわかりやすさを目指して作った作品だという。Skream!では、今作のリリースを記念して、彼らと昔から親交のあるMy Hair is Bad(通称:マイヘア)の椎木知仁を招いた対談が実現。バンドの変遷を知る椎木ならではの視点を交えて、スサシの魅力に迫った。

SPARK!!SOUND!!SHOW!!:タナカユーキ(Vo/Gt) チヨ(Ba/Cho)
My Hair is Bad:椎木 知仁(Gt/Vo)
インタビュアー:秦 理絵 Photo by fukumaru

-スサシとマイヘアは、どれぐらい前から付き合いがあるんですか?

椎木:5~6年前ぐらいですかね。

チヨ:初めて一緒にライヴをやったのが2012年かな。新神楽で。NOAっていう、マイヘアのレーベルの先輩で、昔から僕らと一緒にやってる同世代のバンドがいて。その企画(1月15日に開催された"NOA 1st mini album『pictur book』TOUR First Day")で一緒になったんですよ。

タナカ:そのとき、(椎木は)"初めて大阪来た"って言ってたじゃん。

椎木:あぁ、そのときかぁ。

-その前からお互いの存在は知ってたんですか?

椎木:対バンをする前から知ってましたね。僕らが住んでる新潟に上越EARTHっていう小っちゃなライヴハウスがあるんですけど、そこにも大阪のバンドが結構来てくれてて。打ち上げとかに出してもらったときに"スサシっていうバンド、お前らと同じ年ぐらいちゃうかな"って、名前を教えてもらってたんですよ。

チヨ:僕らも、マイヘアのことは、(マイヘアが所属する)ナインス(THE NINTH APOLLO)の社長の(渡辺)旭さんから聞いてて。"天才がいる"みたいな感じで。

椎木:そうなんですよね。そのころ、よく天才って言ってもらってたんですよ(笑)。

-言われてましたねぇ。

椎木:最近、あんまり言われなくなったんですけどね(笑)。

タナカ:もう天才が前提になったんだよ。たぶん、そのせいだと思うんですけど、俺、個人的にあのときに観たマイヘアのライヴが、今まで観た中で一番普通やった。

椎木:あはははは!

タナカ:あのとき、天才って言われすぎててん。旭さんから聞いてるけど、"なんだよ、天才って"みたいな感じだったんです。それにジェラってるから、"どんなもんや!?"みたいな目で見てたんですよ。だから、勝手にすごいハードルが上がってたんですけど。あれ以降、めっちゃヤバいのばっかり見せつけられてますね。

-椎木さんは、当時のスサシのライヴのことは覚えてますか?

椎木:僕らは、今よりも田舎から出てきた感じだったので、スサシって悪そうだなっていう印象でした。こんな同世代のバンドがいるのかと思いましたね。1年生が3年生を見てる感じなんですよ。そんなに学ランのボタンを開けるの? こっちは1個しか開けてないけどっていう(笑)。かっこ良くて、うらやましかったです。

-そこから、どうやって仲良くなったんですか?

タナカ:やっぱり打ち上げかなぁ。このふたり(チヨと椎木)がめっちゃ打ち上げで仲良くなったんですよ。チューしてたもん(笑)。

チヨ椎木:あはははは!

タナカ:チヨは男前が好きやから。

チヨ:それ語弊あるやろ。俺がそっち系みたいになってるやん(笑)。

タナカ:たぶん椎木もめっちゃ来てくれるから、嬉しかったんやと思うんですけどね。ナインスの人らが集まって、みんなで、うわーって飲んでる感じだったので。

椎木:でも、僕はそのときのことを全然覚えてなくて。次に会ったときは、また初対面ぐらいの感じに戻ってたと思いますね(笑)。

チヨ:そこからちょいちょい対バンをやってたんですよ。ツーマンではないけど、いっぱいバンドが出るイベントとかで、よく一緒になってたんです。

タナカ:めっちゃ大阪とかも来てたもんな?

椎木:そうですね。

-お互いどんなところに魅力を感じて、親交が深まっていったんですか?

チヨ:(椎木は)ライヴとかで、めっちゃ男じゃないですか。その男らしさに惚れたんじゃないですかね。あとは人として、めっちゃ魅力的なんですよね。一緒にいて心地いいし、あんまり人に言えない悩みも言えるような感じなんです。

タナカ:チヨは友達として(椎木を)見てると思うんですけど、僕は友達というよりも、アーティストとして見てて。昔、京橋ism(※現京橋Arc)で弾き語りのライヴを観たんですよ。

椎木:うわ~、やってましたね。よく覚えてますね。

タナカ:弾き語りの方が歌詞も聞き取れるから、それがすごく良かったんです。僕、ラップが好きなんですよ。海外の悪くてかっこいいやつじゃなくて、日本のヒップホップが好きで。ちゃんと意味がわかるから。だから歌詞の聴き方も、韻の踏み方とかを気にするヒップホップ的な感じなんですけど。"椎木の日本語は超いいからリスペクトしてる"みたいなことを、本人にも言ったことがありますね。

チヨ:スサシの中でもそんな話をしたことあるよな。"こいつ、文章だけ書かせても食っていけるぞ"って。

椎木:そんなことないですけど......嬉しいです(笑)。

タナカ:最近は、その日本語がどんどんすごくなってるんですよね。しかも、難しい言葉を使わずにハッとさせる感じは、すごいなと思ってます。