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INTERVIEW

Japanese

04 Limited Sazabys

2016年06月号掲載

04 Limited Sazabys

Member:GEN(Ba/Vo) HIROKAZ(Gt) RYU-TA(Gt/Cho) KOUHEI(Dr/Cho)

Interviewer:山口 智男

-「climb」以外の3曲についても聞かせてください。

GEN:「fog」(Track.2)は、まだコードぐらいしかついてないという結構早い段階で、イントロのリード・ギターをHIROKAZがつけてきて。それが良かったから、これは形にしたいと思いました。

HIROKAZ:「fog」のイントロはかなり力を入れましたね。まだメロがついてなかったんで、ギターでどれだけ歌えるかを追求しました。曲を聴いたときに"透明感"ってイメージがあって。それをいかに表現するかってところで、レコーディング中に音作りをいろいろ試しました。音作りには一番時間をかけたかもしれない。Cメロにはエフェクトをかけて、雨っぽいフレーズを入れてみたので、ぜひ聴いてみてください。

-リード曲は「climb」なんですけど、フェスにいっぱい出て、前よりも幅広いお客さんに聴いてもらえるようになったことを考えると、「fog」がリードでもよかったんじゃないかと思いました。『TOY』で印象づけたメロディアスな魅力と同時に、ロック・バンドならではのアグレッシヴな演奏を楽しめる曲ですよね?

GEN:「climb」は昔の僕らっぽいというか、原点に立ち返ったような曲じゃないですか。それに対して「fog」は『TOY』(2015年リリースのメジャー1stシングル)の流れというか、最近の僕らの感じ。その流れもいいと思うんですよ。で、その次でもっと尖った曲になる、みたいな(笑)。

-ああ。その「cubic」(Track.3)がまたすごい曲で(笑)。

GEN:KOUHEIが最初にリズムを持ってきて。でも、こういうリズムってこれまでポップな使い方しかしてなかったので今回は"悪い感じで、攻撃的な曲にしよう"と言いながら作っていきましたね(笑)。

KOUHEI:ライヴを意識して、一番鋭いサウンドで、俺らの一番悪い部分を吐き出すような曲にしたかったんです。だから、そういうリズム・パターンとコードを持っていったんですけど、みんな何も言わなくてもピンときてましたね。

-歌詞もネガティヴな感情を外に吐き出すような感じで。

GEN:すごく落ち込んだ部屋の中って感じですね。だからそこから出たいっていう。

-曲の展開も凝っていますね?

GEN:たしかに複雑だと思うんですけど、「climb」と「Give me」(Track.4)がシンプルだから、「cubic」はやりすぎなぐらい詰め込んでもいいんじゃないかって、いろいろ試してみました。

-RYU-TAさんが加える荒々しい歌声も見事にハマッていますね。

RYU-TA:ありがとうございます。

HIROKAZ:いつものように急遽決めました。

GEN:僕の声で録っておいて、それからRYU-TAの出番ないかなっていつも探すんですよ。前作の『TOY』ではやらなかったんですけど、今回の「cubic」はRYU-TAに歌わせたいと思って、イントロと2番のBメロの叫び声をやってもらったら、ハードコアっぽくていい感じになりましたね。

-「Give me」のキャッチーなサビはCMで流れてきそうな感じで。

GEN:それは思いました。ブライダル系のCMとか(笑)。曲の使い勝手はいいんじゃないかって正直思いました。

-さっき、"今回の歌詞は自分の感情を歌っている"とおっしゃっていましたが、「Give me」は聴いているこっちが照れくさくなるようなラヴ・ソングで(笑)。

GEN:わかりやすくしたかったんですよ。6月にリリースってことで、"そういえば、6月はよく友達の結婚式に誘われるな"と思って。でも、いつもライヴと重なるんで、一度も出席できたことがないんですよね。そんなとき、自分の曲でお祝いできたらいいのにって思ってたんですよ。それで、結婚式で歌える曲にしようと思いながら作りました。

-なるほど。そう言われると、たしかに。

GEN:自分でも歌いながら恥ずかしいと思いましたけど(笑)、それぐらいやった方がいいんじゃないかと。

-6月8日(水)から始まるリリース・ツアー"AIM tour 2016"は、ストレイテナー、BIGMAMA、Mrs. GREEN APPLE、WANIMA、アルカラ、TOTALFAT、ACIDMAN、SiMと各地ツーマンで回るわけですが、またすごい顔ぶれが揃いましたね?

HIROKAZ:刺激がもらえるツアーになりそうです。

KOUHEI:欲張って、全勝を狙います。

GEN:僕らがバンドをやり始める前から聴いていた憧れの先輩たちもいっぱい出てくれるので、そういう雲の上のような存在を倒さなきゃいけないなと。やっぱり自分たちのツアーなので、そんなプレッシャーを自身にかけながらツアーしたいですね。

KOUHEI:倒せなかったとしても、絶対に吸収できるものはあると思うので楽しみです。

RYU-TA:嫉妬もさせたいし。

GEN:焦らせたいし。

KOUHEI:そこで吸収したものをツアー・ファイナルの豊洲PITでのワンマン(※7月9日(土)開催)で還元できれば、一番きれいですよね。