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INTERVIEW

Japanese

a flood of circle

2016年03月号掲載

a flood of circle

メンバー:佐々木 亮介(Vo/Gt)

インタビュアー:沖 さやこ

-佐々木さん、渡邊さん、HISAYOさんという、今の布陣になったときですね。

そのあともサポート・ギタリストが変わったり、Duran(※2014年9月に加入し、2015年3月に脱退したギタリスト)が入ったり抜けたりしているけど、この3人が核になっている。17曲を時系列で追っていくと、どんどん歌の強度は上がってタフになっていってると思います。

-時系列で聴いていくとAFOCのやってきたことは先鋭的だなと思うんですよね。例えば2010年に生まれた「Human License」(DISC 1:Track.5)は、サンバのリズムを取り入れている。今でこそロックと民族音楽のビートの融合は珍しくありませんが、当時ではとても新しかったなと。AFOCは強い芯を持ちながらも変わり続けていたバンドだということを再確認しました。

「花」の歌詞通りになっちゃうけど、やっぱり自分は根無し草だという意識があるんですよね。ちゃんと根っこがあればそこにどっしり構えていられるのかもしれないけど、俺の場合は戻る場所がないから行くしかない。だから常に"行き先"をイメージしてるんですよね。メンバーや環境が変わってジグザグ走行みたいに見えるかもしれないけど、この10年を俯瞰で見るとまっすぐそこに向かって走れていると思う。ブルースやロックンロールを今の音に更新していくことにすべてを賭けています。

-そうですね。ブレないバンドは変化がないという危険も孕んでいるけれど、AFOCにはそれがない。だからバンドを追い続けてるリスナーも新鮮さを感じることができる。それに加えて最近は聴く人を制限しないアティテュードが、音楽にもそれ以外にも顕著で。

そういうオープン・マインドなところがベスト・アルバムのリリースにも繋がってるかもしれないですね。アートワークもスピッツを手掛けているCentral67の木村豊さんにお願いするようになったのも、そういうことが理由のひとつで。ポップなものを作る木村さんと一緒にやることで、新しいロックンロール・バンドのイメージを作っていこうと。

-今回のアーティスト写真も、ものすごくいいです。

今年は"青く塗れ!"をテーマに掲げたかったから、シンプルにそれを表現して。タイトルが『THE BLUE』なのも、同じような理由なんですよね。ごちゃごちゃしたものや奇を衒ったものではなく、ひと言でシンプルに言いたかった。"ブルース"のBLUE、20歳からの10年間の"青春時代"のBLUE、あとはさっき言ったTHE BEATLESの"青盤"のBLUE。シンプルでありながら、自分のルーツから今までを全部ひっくるめた言葉になったなと思ってますね。

-2007年にリリースされた初の全国流通盤『a flood of circle』に収録されていて、『THE BLUE』DISC 1のラストを飾るTrack.17「ブラックバード」にも"青く光る星"が出てきますし。

あ、本当だ! 今言われて気づいた。

-全部が繋がっていると思います。

そうですねー......。「ブラックバード」はサビで"未来 未来 未来 未来"しか歌ってないし、「花」でも"届け 届いてくれ"と歌っていて、根本的には同じことやってんなあ、と思う(笑)。でも歌詞もどんどん研ぎ澄まされているとは思いますね。THE BEATLESから入っているのもあって、バンドの初期にスピッツ以外の70年代以降の音楽にほとんど触れてないようにしてた時期があって(笑)。......その変なこだわりが自分にとって面白かったし、2000年代の後半のライヴハウスにはない価値観だったから、それが受け入れられたんだろうなと思ったりしますね。そこからどんどん新しい音楽を聴くようになったのはナベちゃんの影響がでかいんです。バンドの形が変わっても、ナベちゃんと俺が培ってきたものは続いている感じは強いですね。

-AFOCは佐々木さん主体でできているように見えて、ちゃんとバンドなんですよね。

もしナベちゃんが辞めたらa flood of circleという看板は必要ないと思うくらい俺はAFOCをバンドだと思ってますね。長く同じメンバーでやっているバンドにも憧れがあったし、正直『Human License』(※2010年リリース2ndシングル)くらいのときはバンドの編成に悩んだりもしてたんです。仲良しの男4人で組んだバンドが崩壊して、年上の女性が加入して、ライヴではサポート・ギターが参加して――今は"このパッと見変なフォーメーションが俺たちだ"と受け入れられてるんですけどね。

-この流れでラストに聴く「ブラックバード」はとても意味をもって響きました。

この曲順が俺は1番しっくりきたんですよね。16曲目までは大体曲間が2秒くらいなんですよ。アルバムや時期単位で3~4秒空けてるところはあるんですけど、短めに繋いでて。でも「ベストライド」(DISC 1:Track.16)と「ブラックバード」の間は結構空いてるので、ボーナス・トラック的な意味合いもありますね。だから『THE BLUE』は「花」と「ベストライド」という新しい曲のサンドイッチのイメージなんだけど......やっぱりAFOCは歴史を全部背負っていくバンドだからインディーズ時代の曲が入ってないのは違うなと思ったし。「ブラックバード」は自分が人生で1番最初に作った曲なんですよ。

-ああ、そうなんですね。

俺がじゃんけんで負けてヴォーカルになった曲なんです(笑)。始まりの曲で"未来"と歌っていて。だからそれを最後に入れておきたかった。