THEラブ人間

INTERVIEW

Japanese

THEラブ人間

2013年04月号掲載

THEラブ人間

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Member：金田康平（歌手）

Interviewer：伊藤啓太

－高揚感というところで“マイブラ”ってワードが出たけど。実は俺初めて「ラブパレードはつづく」を聴いたときに『Loveless』を聴いたときの高揚感に近いものを感じたんだよね。

嬉しいです。今回全体的にギターが歪んでいるんだよね。それが今までのTHEラブ人間の耳障りと違うとこだと思う、歪んでなかったからね。歪んでても歪んでるんだか歪んでないんだかよくわかんないような歪みというか。今回はだから今回は凄いヘヴィなギターの音が出せているから、ある種洋楽チックな雰囲気というか。今更ナンセンスだけどね、洋楽邦楽っていうのは。でも、外人のロックっていうか、ギターの音にはけっこう頑張って近づけたかな、ふさわしいと思うことが多かったから。特に「ラブパレードはつづく」の雰囲気には近かったね。「ラブパレードはつづく」は実はLIQUIDROOMのワンマンのリハでジャムりながら作って。大きい会場でジャムると気持ちいいね。

－だろうね。

ジャムっている時に最初のサビの“ワインを空けてー”の後に俺がよくわからないギター・ソロを弾くんだけど、あれを作ってからそのまま分解して持って帰ってきた。

－あ、雛形が出来ていたんじゃなくて、その時に作ったんだ。

そう、ギターがずっと耳で流れていて、あ、これこのまま作れそうって思って。丁度イメージが全然うまくできない歌詞があって、それが「ラブパレードはつづく」っていう歌詞なんだけど、それにぶっ込んだの。

－例えば2〜3年前だったらそれTHEラブ人間の曲にしてた？

しなかったねぇ。なんかふさわしくないとかすぐ思ったね。そのためだけに作られたわけじゃないとか思ったけど。そっからどんどん納得いくまで突き詰めるっていう作業が今回はあるんだよね。だからそういうことをやってみようと思う。あのリフの部分を切り取ってみようかなーって。それだけでとっちゃうと結構簡単な感じなんだけど、そっからぶっ壊して作り直しての繰り返しで、自分がほんとに納得いかなかったらもうやんないからね。納得いくまでやってみようっていうのがテーマにあるから、今回はやれた。

－このアルバムが4月に出て、色んな人に色んなものを与えていくと思います。じゃあTHEラブ人間はこの作品を作って今どういう方向を向いていると思う？

そうだね……改めてもう1度ちゃんと世界を取りにいきたいな、世界を。第1期が終わったときに、俺たちが世界を変えてやるんだよって言って。でもそういう青春時代っていうのは終わっていったなぁと思っていて。正直世界を変えるとか……チャートをひっくり返すっていうことをあんまり考えなくなったんだよね俺。なにより難しいと思うのは、俺はこれ目標なんだけど売れることじゃなくて自分の歌いたい歌を続けることのほうがよっぽど難しい。今回のアルバムもふざけんなって思うようなこともたくさんあった。歌詞を変えてくれとか、メロディ変えてくれとか、あの曲に似てるから変えてくれだとか……お前らほんとふざけんじゃねぇよっていうようなことを正直ブチギレまくった1年だったんだけど(笑)。そのうえで作ったアルバムっていうのは、全部納得いくまでやる。正直世界取るとかチャート変えるとかナンセンスだと思っていたんだけど。ほんとここ2〜3日の間に、いけるんじゃねぇかなぁって思ってるとこはあって。別にそれは第1の目的じゃないのよ。第1の目的は多分このままほんとに納得のいく作品をずっと自分が歌って作っていくこと、これだけに尽きるし。長い音楽人生になると思うから、きっとこの5人でもずっと長くやってくでしょう。その時に自分がほんとにやりたいと思った良いと思った方向にちゃんとついてこれる人間たちになっていくこと、そこについてきてくれるような楽曲を作ることが第1だけど、多分いける気がする。正直“このアルバム売れない”だとか結構いろんな人に言われた。やっぱり踊れないし、笑顔になれないしって。でも俺はやっぱり自信を持って本質を突いていると思っているから。みんなが言えない、みんなが表にあんまり大きい声で言えないことを大きい声で歌うっていうのが俺たちだからさ。だからずっと“わかってくれない”っていうあの気持ちを持ったまま“わかってほしいな”ってやっぱり思いながらやるんだなぁってのはここ2〜3日で改めて思った。だからなりふり構わずツアーではやってくよ。ちょっとね、メジャーいって2年経って丸くなってるメンバーたちとね、俺も多分あんだよどっか丸くなってるとこ。1からぶっ壊すツアーにいけたらいいかなと思って、骨折して帰ってくるかも(笑)。