Japanese
THE ラブ人間
2013.07.15 @下北沢GARDEN
Writer 沖 さやこ
“俺たちの街へようこそ――” ステージに登場した金田康平(歌手)は晴れやかな顔でそう告げた。2009年に結成したTHEラブ人間。親交のあるバンドを招いての自主企画サーキット・イベント“下北沢にて”を行うなど、彼らが“バンドのホーム”と公言し、強い思いを寄せる下北沢での初ワンマンだ。『SONGS』リリース・ツアーの中の1公演とは言えど、やはりその枠だけに収まらない特別な思いが溢れていた。
金田は“覚悟はいいか!?”と続け、1曲目は『SONGS』収録の「太陽と血の靴」。谷崎航大(Viorin)とツネ・モリサワ(Key)が奏でる軽やかな旋律が優しく鳴り響く。『SONGS』のアーティスト写真と同じような全身白の服を纏った金田は、言葉を強くフロアへ飛ばす。フロアのクラップに乗せて“俺たちどこに行こう?……そうさ、海へ行こう”と「病院」。ツネはステージ前ギリギリに立ち、穏やかな表情でフロアを手招きで煽り、おかもとえみ(Ba)のコーラスも可憐に舞う。「わたしは小鳥」の終盤では金田が顔を真っ赤にしてシャウトする。“聞き流せるような音楽、一切やってきてるつもりねえんだな、俺たちは”“あんたたちひとりひとりの人生えぐり出しに来たぞ”“泣きながら踊れる夜はあるかい?”“俺もあんな風に踊りたいな”……と徐々にポエトリー・リーディングのように語る金田。自分の中から自然と湧き上がった言葉を、そのまま零してゆく。その彼の言葉が零れ落ちないように、しっかりと支え込む楽器の音色。そこから「犬の人生」へ。なんて美しい光景だろうか、ステージからあふれ出す音には真実と信頼しか存在していないのだ。そんな美しさに胸がいっぱいになっていると服部ケンジ(Dr)のドラムが鳴り響き、金田が“泣きながら踊らせに来たんだよ!”とメンバー紹介を挟み「悪党になれたなら」「ラブパレードはつづく」。気迫が鋭く輝く5人の音色は、混ざり合うとふくよかさを生み、あたたかくフロアを包む。
「西部鉄道999」「ちょっと梅ヶ丘まで」を演奏し終えると、ツネは“2009年にここ下北でTHEラブ人間は結成しました”と言い、結成当時のエピソードに。「りんごに火をつけて(Light My Apple)」を挟み、再び結成当時の暴露話から、話題は『SONGS』の制作話へ。『恋に似ている』のリリース・ツアー中に曲作りをしていたと話す金田は、ギターを爪弾きながらその時の話をし始めた。“長崎の街をひとりで歩いているときに作った”“曲を作ってて良かったなと思います。(曲を作った当時の)あんな夏をいつでも思い出せる。だから歌を歌うということは、ささやかだけどとっても役に立つことなんです”と「ウミノ」へ。1年前の夏に彼が感じた思いが直接心に染みこんでいくようだ。でもそれはこの曲だけに言えることではない。全ての曲に、そのとき金田康平が感じた思いが詰め込まれている。それを表現するのは今のTHEラブ人間だが、その“今のTHEラブ人間”とは“今まで歩んできた人生全てを抱えているTHEラブ人間”と言えるような気がする。情熱や青春だけでは説明できない深みや重み、尊さ、痛みや優しさ――今のTHEラブ人間にはそれを感じるのだ。「bedside baby blue」の迫る音像は、今も肌と心に焼き付いている。キャッチーなギター・ナンバーである新曲「彼氏と彼女の24時」、「これはもう青春じゃないか」「アンカーソング」と畳み掛け金田はギターを抱えたままフロアへダイヴ。ラスト「体は冷たく、心臓は燃えている」で彼は喉を枯らし“俺は俺の命を歌ってるんだ”と、ギターをフロアへ投げ込んだ。
アンコールではフロアに投げ入れたギターがどうやら不調とのことで、急遽谷崎が金田のメンテナンスをするという一幕も(笑)。“結成当初はチューニングが出来なかったからライヴ中でもタニにやってもらってた”と金田。「東京」の後“やっぱり(ここは)特別なふるさと”と彼は語った。急遽決定したダブル・アンコールはフロアからリクエストも上がった「京王線」。“あんまり頭でっかちにならなくなった”という金田の言葉通り、2時間半、自然体の情熱がひたすら煌びやかだった。より個々の特性が際立ち、バンドとして深化する5人。“世界一のバンドになる”――彼らの挑戦は止まない。
- 1
LIVE INFO
- 2025.12.18
-
桃色ドロシー
あいみょん
くるり
Nikoん
東京初期衝動
The Ravens
リーガルリリー
ザ・クロマニヨンズ
点染テンセイ少女。
渡會将士
高岩 遼
カメレオン・ライム・ウーピーパイ
Homecomings
PompadollS
- 2025.12.19
-
(sic)boy
Helsinki Lambda Club
桃色ドロシー
ガラスの靴は落とさない
Nikoん
flumpool
吉井和哉
東京初期衝動
LiSA
BIGMAMA / THE BOYS&GIRLS / KALMA / オレンジスパイニクラブ / ハク。
SHERBETS
VII DAYS REASON
キノコホテル
羊文学
僕には通じない
Mrs. GREEN APPLE
BLUE ENCOUNT
- 2025.12.20
-
NANIMONO
PENGUIN RESEARCH
LACCO TOWER
RADWIMPS
ポルカドットスティングレイ
ぜんぶ君のせいだ。
The Cheserasera
flumpool
ハシリコミーズ
ZOCX
クジラ夜の街
ExWHYZ
浪漫革命
mudy on the 昨晩
"MERRY ROCK PARADE 2025"
ザ・クロマニヨンズ
Awesome City Club
SPECIAL OTHERS
LUCY
アイナ・ジ・エンド
め組
ACIDMAN
UVERworld
パピプペポは難しい
eastern youth
Mrs. GREEN APPLE
優里
- 2025.12.21
-
NANIMONO
The Biscats
桃色ドロシー
クジラ夜の街
RADWIMPS
LACCO TOWER
NEE
東京スカパラダイスオーケストラ
SPRISE
GLIM SPANKY
フラワーカンパニーズ
MOSHIMO
DURAN
(sic)boy
"MERRY ROCK PARADE 2025"
VII DAYS REASON
ザ・クロマニヨンズ
LiSA
Appare!
Newspeak
齋藤知輝(Academic BANANA)
Keishi Tanaka
鶴
清 竜人25
MONOEYES
暴動クラブ
UVERworld
OKAMOTO'S
優里
- 2025.12.22
-
DOES
東京スカパラダイスオーケストラ
フラワーカンパニーズ
Kroi
FINLANDS
アーバンギャルド × 氣志團
あいみょん
- 2025.12.26
-
(sic)boy
"FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2025"
水曜日のカンパネラ
TOMOO
ポップしなないで
ビレッジマンズストア / 忘れらんねえよ / 3markets[ ] / Cloudy ほか
坂本慎太郎
インナージャーニー
LACCO TOWER
UVERworld
RADWIMPS
RAY
- 2025.12.27
-
優里
東京スカパラダイスオーケストラ
MOS
"FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2025"
ハシリコミーズ
Mirror,Mirror
ザ・クロマニヨンズ
LEGO BIG MORL
神聖かまってちゃん
the band apart × FRONTIER BACKYARD × ASPARAGUS
"COUNTDOWN JAPAN 25/26"
ExWHYZ
Appare!
RADWIMPS
凛として時雨
- 2025.12.28
-
優里
水曜日のカンパネラ
MONO NO AWARE
LEGO BIG MORL
柄須賀 皇司(the paddles)
"FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2025"
KenKen
SPRISE
Nikoん
ザ・クロマニヨンズ
"COUNTDOWN JAPAN 25/26"
(sic)boy
YONA YONA WEEKENDERS
DJ後藤まりこ × クリトリック・リス
吉井和哉
Plastic Tree
- 2025.12.29
-
"FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2025"
KiSS KiSS
"COUNTDOWN JAPAN 25/26"
"fractrec presents『OBSCURE TOWER 2025』"
Devil ANTHEM.
The Biscats
TOKYOてふてふ
- 2025.12.30
-
UVERworld
SIRUP / HY / Chara / 木村カエラ ほか
LiVS
RAY
"COUNTDOWN JAPAN 25/26"
KenKen
Another Diary
- 2025.12.31
-
UVERworld
ビレッジマンズストア / 夜の本気ダンス / THE BOYS&GIRLS / セックスマシーン!! ほか
SOIL&"PIMP"SESSIONS
"COUNTDOWN JAPAN 25/26"
- 2026.01.03
-
NANIMONO
Poppin'Party
RELEASE INFO
- 2025.12.17
- 2025.12.19
- 2025.12.20
- 2025.12.21
- 2025.12.22
- 2025.12.24
- 2025.12.26
- 2025.12.27
- 2025.12.29
- 2026.01.01
- 2026.01.04
- 2026.01.06
- 2026.01.07
- 2026.01.09
- 2026.01.11
- 2026.01.12
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
ZOCX
Skream! 2025年12月号


















