テレフォンズ石毛の独りロック談義 【第2回】
皆さん夏は如何お過ごしですか?僕はとても充実した夏になっております。
なので今回は夏とロックについて。
夏と言えばやはりフェスティバルという方が多いと思います。僕はフェスは大好きです。光栄な事に国内の大型フェスティバルに何度か出演させてもらっております。
バンドをやっているほとんどの人がフェスに出演するという事は目標というかなんというか。まぁ、まずオファーが来て嫌がるものではないでしょう。中にはバンドが中心になって自ら開催されるフェスも今の時代珍しく有りません。
「夏はフェスティバル」という考えが演奏する側とオーディエンスが共通して持っているため、お互いが同じ方向を向いた時の物凄いエネルギーが昨今の異常なフェス盛り上がりに繋がってるのかなと思います。普段ライブハウスやクラブに遊びに行かない人も「フェスなら行こうかな」と思う人も多いのではないでしょうか。もはや夏の一大イベントの花火大会等と遜色ない感じですよね。
あと普段の日常に無い景色がフェスには有りますね。朝早くから1日中好きな音楽を聴いて思い思いに踊り、疲れたら昼寝して、飯を食べて、喉が渇いたら浴びるように酒を飲み、知らない人とも音楽とテンションを通して繋がれる。人間として原始的なまさしく「お祭り」的な要素や、閉塞的な日常から逃れるような「果てしない開放感に対する憧れ」も物凄い強いんではないでしょうか。
大自然の下行われるフェスも有り、自然と遊ぶ小さい頃の感覚や、忘れてしまった何かを取り戻せるような気もすると思います。また家族で揃って行く方も多いのである種のレジャー的な要素も有るのかなと。
またフェスの目玉として国内外問わず様々なアーティストが見れることも有りますが、これ僕的には一番の目的です。こっちではまだシングルしか出てない単独では来なさそうなアーティストもフェスでは見れちゃったりします。さらにMySpaceやiTunesの普及もあって知らないアーティストもすぐチェック出来る連動感は物凄いと思いますね。
すげー時代だなぁ。まぁ僕なんか正にその世代の人間なんですけど。(笑)
ただ、その分聴いた音源が微妙だと見に行かない可能性も増えますね。
その影響も有るのか無いのか分かりませんが「せっかくのフェスだから知らないアーティストを発掘する」というある種フェスの醍醐味みたいなものが失われつつ有ると思います。
なんか普通のライブハウスで行われるイベントみたいに見たいバンドしか見ないという人が物凄く増えた気がします。これ何でなんでしょうか?凄く勿体無い気がします。
音源が微妙だけどライブは物凄いバンドはいっぱいいるし、その逆に音源が凄く良いけどライブはすっごくダサいバンドもいっぱいいます。
そう、自分の目と耳で判断して欲しいんです。自分で自分のお気に入りのアーティストを見つける、それ絶対楽しいはすなんです。今は情報化が進みすぎで、例えば前もってフェスのアーティストの情報を集めようしてmixiとかBBSとかで情報をインプットする。そして影響されやすい日本人はあたかも自分がそのアーティストを見たかのように判断してしまい、その情報を信頼してしまう。それ絶対良くないと思います。
特に日ごろライブハウスやクラブに行かないでフェスだけ行くような音楽マニアみたいな人からの情報は信頼すべきではないと思います。なぜならそういう人の情報ほど「音楽ライターや雑誌の言葉」だからです。別に音楽ライターや雑誌を批判するわけでは無いです。ただ中には音源しか聴かずライブの現場に行かないで原稿を書く人だっています。
そういう人が書くライブ批評のなにが役に立つと思いますか?ロックなんか基本的に理屈じゃ無いので実際に自分で触れなければ分からないと思います。
日ごろ仕事や恋愛等が忙しくて音楽どころじゃない方は多いと思いますが、居酒屋じゃなくライブハウスやクラブでだってお酒は飲めますし、何より音楽という肴が有ります。ライブハウスやクラブは怖いところでは無いですし、音楽が凄い好きでどうしようもない残念な人の集まりなので、逆に似たもの同士のヴァイブスも生まれ、日頃人見知りな貴方も音楽の力で友達や恋人が出来るかもしれません。
もし夏フェスという年1回のお祭りでしか音楽の恩恵を受けてなくて、まだまだ足りない人は是非それこそmixiとかで近場のパーティーとかを調べて行ってみてはどうでしょうか?もしそれが楽しかったら年1回の楽しみから月1回の楽しみになって人生を凄い彩ってくれるかもしれませんよ。
なんか最終的に話がずれましたが僕が日頃ライブでグダグダ言ってるのはこんな事です。
「音楽って凄く良いですよね~」と故某映画評論家のように言いたいだけなんです。
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