Laughing Hick ホリウチコウタの能ある君は僕を隠す 第3回
2025年03月号掲載
梅のつぼみも膨らみ始め、春の兆しを感じる季節になりました。
なんて爽やかな始まりができたら、きっとモテてただろうな。そんな余裕のある男になりたかったな。でも、そんな余裕を持ち合わせて万が一にでもモテてしまっていたら、きっとバンドマンなんてしてなかっただろうから結果、モテなくて良かったか。なんて拗らせ自己肯定をしながら「能ある君は僕を隠す」の第3回を書き始めてる。
さてさて、今日は何を話そう。そう思い立ってPCを広げて、音楽をシャッフルで再生すると1曲目に再生されたのはチャットモンチーの「染まるよ」だった。ギターのアルペジオ、リズミカルなベース、ライドシンバルの音で始まる大好きなイントロで一瞬であの頃にタイムスリップした。
高校2年の夏。気になる人が2人いた。2人とも1つ上の先輩。1人は同じバスケ部の先輩。その先輩が反対側のコートで練習をしてるってだけで、その日の部活を頑張れた。そんな憧れの先輩。そして、もう1人は学園祭の時にギターのサポートを頼まれた1つ上のバンドのドラマーのマキちゃん。マキちゃんは、学園祭実行委員が同じってこともあってバンドのスタジオ練習以外の放課後にも会う機会が多かったからか自然と仲が良かった気がする。
俺はバスケ部の先輩といると緊張やドキドキが勝って、一緒にいて楽しいんだけど......って感じだった。それに比べてマキちゃんといる時は、好きな音楽の話とか、ワンピースの話とか、帰り道のくだらないやり取りが好きだった。
「マキちゃんって汗かくとぱっつん前髪が束になって歯ブラシみたいだね」って言うと、「恥ずかしいから見ないで」ってすかさず手で前髪を隠すマキちゃん。その手をすかさず退ける俺。隠すマキちゃん。退ける俺。隠すマキちゃん。そんなくだらない時間を過ごすだけで楽しかった。
だからか、そんな優しさに甘えてマキちゃんの気持ちにも少しは気付いてた癖に、バスケ部の先輩の相談なんかしちゃったりして。今考えたら最低だったな。と思う。バカだ。
そんなある日、マキちゃんと2人でカラオケに行くことがあった。その時に歌ってくれたチャットモンチーの「染まるよ」
が今も忘れられない。マキちゃんが歌う「染まるよ」が好きだった。いや、今でも大好きだ。
橋本絵莉子さんの「プカ プカ プカ プカ」ももちろん最高なんだけど、最高なんだけど......マキちゃんの「プカ プカ プカ プカ」には勝てない。俺が死んだ時の葬儀のBGMはマキちゃんが歌う「染まるよ」が良い。
これから一生聴くことのできないマキちゃんの「染まるよ」
歳を重ねるたびにどんどんと薄れていく歌声、どうか消えないで欲しい。
心の中でいつまでも色褪せず流れていて欲しい。
しっかりと染まったままでいて欲しい。どうか忘れないで。
そんなことを思い出してたら、もうこんな文字数。今回はここまでにしよう。
「えっ、その後2人はどうなったの?」って思ったアナタ。いつか続きを話す時が来たら話すので今はとりあえず気になっていて欲しい。笑
いつかバンドが売れた時に「ホリウチさんの半生を書籍にしましょう」なんて出版社から声が掛かった時には、包み隠さずエッセイにでもしてホリウチコウタの半生でも書けたらいいな。それまで待っててね。知らんけど。笑
コラムの第3回が、まさかこんなにも赤裸々に話す回になるとは思わなかった。けど、ここまで辿り着いてる真のLaughing Hickのファンのアナタには、こんな姿を見せても良いよね。そんな関係でいきましょ。
最後に、腰痛を気遣ってマッサージしてくれるたいちと、楽しそうにスマホを触るあかりの楽屋でのワンシーンを添えて。では、また5月号でお会いしましょう。
ホリウチコウタ
Laughing Hick
誰しもが抱く素直な想いや心の葛藤をストレートな言葉で紡ぎ、日常のリアルを共有する山梨発のギター・ロック・バンド。共感性の高いリアリティのある楽曲がYouTubeやTikTokで話題となり、10~20代のZ世代を中心に注目度が高まっている。2024年10月に両A面デジタル・シングル『オリオン/愛なんて嘘は置いといて』をリリースし、初のワンマン・ツアーを開催。2025年4月に恵比寿LIQUIDROOMにて単独公演を行う。
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