Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

nano.RIPE

nano.RIPE

Member:きみコ(Gt/Vo)

Interviewer:山口 智男

-「アザレア」のストリングスは、ササキさんが作った段階ですでに入っていたんですね。

そういうのがずっとやりたかったみたいです。

-その「アザレア」を、今回シングルの表題曲として持ってきたのは、どういうきっかけで?

今回、TVアニメ"citrus"のオープニング主題歌のお話をいただいたとき、何曲か書き下ろした新曲と、ジュンが"ぜひこのタイミングで"って改めて持ってきた「アザレア」をみんなで聴いたら、「アザレア」の評判が良くて。あたしもそのときにはもう、"これはnano.RIPEらしくない"っていうのはなかったし、アニメの雰囲気にも合うし、これでいこうって満場一致で決まりました。

-ササキさん、どれくらい前に作ったんですか?

えっと、1年以上前ですね。

-オープニング主題歌に決まってから歌詞を書いたんですか?

そうです。だから歌詞は"citrus"の原作漫画を読んで、そこに寄せて書きました。

-その"citrus"を、僕は知らなかったんですけど――

百合モノなんです。あたしもその百合という言葉は知りませんでした。だから、"これはnano.RIPEがやるべきなのか? もっと他にLantis(※所属レーベル)の中に相応しいアーティストがいるんじゃないか?"とも思ったんですけど、せっかくいろいろ変われるタイミングなんだから、そういうところにも挑戦したいと思って。歌詞を書くときも意外と困らずに。女の子同士の恋愛ではあるんですけど、障害のある恋って世の中にいっぱいあるじゃないですか。そういう視点で考えると、そんなに特殊なことでもないんじゃないかって。

-なるほど。障害のある恋と考えると、普遍的なテーマですからね。それに今の時代、男だとか女だとか、あまり関係ないのかなとも思いますし。

あたしも野球をやっていたから、小さいころから男の子ばっかりいるなかで育ってきて、もしかしたらあたしも女子校に行ってたら、こういう世界に足を踏み入れていたかもしれないなって(笑)。タイプ的には、きっとそっちだと思うんですよ(笑)。

-後輩から憧れられる先輩って感じですよね?

そうそう(笑)。そう思うと、想像できる世界と言うか、実際、そういうところにいなくても、テレビでかわいいアイドルや女優さんを見ていると、"あー、いいな。きれいだな"って見とれちゃうこともあるし。女の子同士って、案外、そういう気持ちは違和感なく持てるんじゃないかなとも思ったりして。道ですれ違った女の子がかわいかったら振り向いちゃうし。男の人よりも、全然目で追っちゃうんですよ、女の子の方が。

-へぇ、そうなんですか。そんなふうに作品の世界観に寄せて歌詞を書いたとのことなんですけど、なんとなくふたりになったnano.RIPEのことも重なっているのかなって思えるようなところもありませんか?

あぁ、なるほど! たしかにそうですね。覚悟や決意という意味では。たぶん、もともと恋愛の歌ってnano.RIPEには多くないので、恋愛の歌をいざ書こうとしても、なんとなくそういう要素が入ってきてしまうのかな。作品のことを考えながら書いてはいるんですけど、やっぱり自分の価値観や考え方も入っていくので、そのときにバンドっていうのは絶対入ってきてしまうんだと思う。無意識なんですけどね。これは他の曲でも思います。