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INTERVIEW

Japanese

SCOOBIE DO

2014年09月号掲載

SCOOBIE DO

Member:コヤマ シュウ (Vo) マツキ タイジロウ (Gt)

Interviewer:天野 史彬

-SCOOBIE DOがデビューした1995年って、社会的にはバブル崩壊直後ですけど、バンド・ブームの余波があったり、渋谷系があったり、J-POPの隆盛があったり、音楽シーンはいろんな動きが重層的に重なり合っていた時代だと思うんです。その中でSCOOBIE DOは当時、自分たちの立ち位置をどういうふうに見ていたんですか?

マツキ:結成したてのころはね、それこそ渋谷系が流行ってて、サニーデイ・サービスとかがいた時代で。だけど、俺らには俺らなりに、いわゆるガレージ・ロック・シーンがあって。今でもやってるのはギターウルフとか、当時は他にもMAD 3とか、デキシード・ザ・エモンズ、ギョガンレンズとか、そのへんの人たちとシーンを作っていた感触があって。だから、そのノリでずっとやってるんだよね。周りがどんどんといなくなってしまっているけど(笑)、でも、自分たちがやってることはそのときからそんなに変わってないというか。言葉にしちゃえば、日本語のリズム・アンド・ブルースをやりたいっていうことだけなので。ただ、それがあるときはガレージ・シーンから見れば"ガレージ・バンドじゃないじゃん"って思われるときもあっただろうし、ロックっていう枠から見たら"ロックじゃないじゃん"って思われるときもあっただろうし。だけど自分たちのバンドとしてのコンセプトは一切変わってないので、自分たちはずっと同じところにいて、周りがどんどん変わってるっていう感じかな。

-僕がSCOOBIE DOの存在を知ったのは、恐らく10年くらい前のことで。当時僕は高校生だったんですけど、誌面でみなさんの写真を見ただけで衝撃だったんですね。あの当時、スーツを着ているロック・バンドって、ほとんど見たことなかったから。

マツキ:あぁ、10年くらい前だと、スーツ・バンドが1番いなかった時期かもね。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTも解散しちゃったしね。

-他に知っていたのは東京スカパラダイスオーケストラぐらいで。そうやってシーンの主流となるものが変わっていったり、周りに自分たちと同じ匂いのするバンドが少なくなっていったりする中で、少なからず"やりづらさ"みたいなものを感じた時代って、ありましたか?

マツキ:いや、逆にそれがいいなってすごく思ってて。どんな人とでも一緒にやれるし、どんな人とも一緒にやりたいし。みんな、もっと横に繋がってやればいいなって思いますけどね。若い人たちは若い人たちだけになっちゃいがちだけど、僕らは20歳くらいの若いバンドとも仲よくなりたいし、もっとキャリアのある先輩たちとも一緒になりたいし。なんか、すごくオープン・マインドですよ。気持ちは開けっ広げっていう感じですね。

-例えば今は、爆弾ジョニーやgo!go!vanillasのように、音楽的にもメッセージ的にもSCOOBIE DOに共振する若い世代が出てきている部分もあると思うんですね。彼らのような存在から刺激を受けることはありますか?

マツキ:ほんとに、若い人たちからは刺激を受けますね。go!go!vanillasも爆弾ジョニーも過越い好きだし。ライヴを観て一発で好きになるバンドって、抽象的な言いかたになっちゃうけど、ロックンロール・バンドだなって思う。そういうバンドは絶対に好きになるし、絶対に対バンしたいなって思うし。彼らはとっても若いし、最先端の音楽をやっているにしても、やっぱり人間力で闘ってるなってすごく感じるんですよね。そういうバンドに出会うとグッと来ちゃうし、刺激を受けるし。そういうバンドがいっぱい出てきて欲しいですよね。

コヤマ:みんな、すげえ音楽好きだなって感じるよね。そういう人たちに会うと、単純に嬉しくなる。それは別に、先輩としてっていうことじゃなくて、"お前もその曲好きなんだ?"っていう感じで。だから別に、年齢でどうこうっていう問題でもないんだろうね。同年代でもわかり合えない奴はいるしさ。もちろん若者でも、まったくわかんない奴もいるし。音楽やってて、ライヴでドカーンとカッコいい奴らって、音楽性ややりたいことは違っても、"なんで音楽やってんだ?"っていう、その理由の1個が一緒じゃんっていう気がするんだよね。やっぱ、ライヴやっててカッコいいなって思える奴らは好きだね。一緒にライヴやりたいなって思うし、そうしたらその日1日、幸せな日になるじゃん。でも確かに、最近はそう思えるバンドが多いかもね。

-リスナーとして、若い世代とSCOOBIEでガンガン対バンして欲しいです。SCOOBIEはアルバム毎に違ったカラーを見せてきたと思うんですけど、それぞれのツアーで、ライヴの見せかたを意識的に変えたりしているんですか?

マツキ:新譜のツアーはレコーディング物とはまた違ったものを見せようとは思ってるんですけど......基本的には、今回はまだ何も考えてないです(笑)。

コヤマ:そうだね(笑)。今わかるのは、毎回ドキドキしてやるってことだね。それだったらいいって思う。ドキドキしてやってんだったらそれでいい。このセットリストだからこういう感じとか、このアルバムだからこういう感じっていうのは、あるっちゃあるんだろうけど......でもなんか、俺の中ではやった瞬間に全部一緒になってしまうから。だから今回のツアーも毎回ドキドキしてやると思います。

-やはりそこも、常に"始まり"なんですね。

コヤマ:そうだねー......毎回緊張するもん。まだ慣れないから(笑)。

マツキ:そこはいい加減慣れろよ(笑)。