WHITE ASH

INTERVIEW

Japanese

WHITE ASH

2013年12月号掲載

WHITE ASH

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Member：のび太

Interviewer：石角友香

－では、今回、テンポ感以外でテーマにしていたことはありますか？

うーん、なんですかね？今までけっこういろんなバンドやアーティストの曲を聴いてきたんですけど、最近は音楽以外の刺激というか。絵を見たり、舞台を見に行ったりしたときに"あ、この感覚カッコいいな"みたいなところが曲には入ってるんじゃないかなと。そういう意味で1曲1曲、表情が違うものが作れたらいいなっていうのはありましたね。

－絵だったらどんなものを？

最近、ベルナール・ビュッフェっていう画家の展覧会に行きましたね。暗い色合いで構成されてるんですけど、すごく胸をえぐるというか。で、たぶんビュッフェのことをすごく好きな人がその展示を作ったんだろうなっていう、照明のあて方だったり作品に対しての余白の作り方だったりして、"シンプルでカッコいいな"っていう感覚は音楽だけじゃなくて、そういう絵とかもそうだし、すごく影響を受けますね。たとえばそういう影響によって、それに合う音楽とか考えてみたり。

－新作はダークさも危険な感じも増してると思いますよ。

そうですね。攻撃的な部分はアルバム・タイトルもそうですけど。

－たしかに。"偽物たちよ、さらば"って（笑）。

（笑）2枚目って、いわゆる"1枚目のほうがよかったね"みたいな、2枚目のジレンマ的なものがあるけど、僕ら的には気負わずにできたと思いますね。今、自分たちがカッコいいと思うものを出したら、必ずいいものができるっていう確信があるので、直接的じゃないけど攻撃的な部分がじわじわ出てる感じはあるかもしれないですね。

－その中でも特にこれはメンバー全員でガッツポーズ決めた感じの曲といえば？

うーん、みんながどう反応するんだろうな？っていうのは「Zodiac Syndrome」。すごいテンポが遅いけど自分のなかでカッコいい曲ができたなと思って、実は最初、それをシングルで出したかったですよ、アルバムの前に。

－（笑）すごくイーヴルな感じですけど。

ははは！そう。だけどちょうどその時期、アニメ主題歌のお話をいただいてて、"さすがにこれでは主題歌取りに行けないんで"って言われて。でも僕らはこういう曲をちゃんと世に出して、今こういうのがカッコいいと思ってますって、ちゃんと言いたいなと。だからすごい自信作だしみんながどういう反応するんだろうか？っていちばん気になる曲ではありますね。

－でも、のび太さんのヴォーカルがキャッチーなんで、まんまダークでヘヴィってことにはならない。

そうなんですよ（笑）。バランスとしていちばん大事にしてるところで、キャッチーってところは絶対に外せないので。そこをおざなりにしてしまうと、ただの自己満足というかマニアックにはなりたくないので、間口の広さは確保しておきたいんです。