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DISC REVIEW

N

Equal

NIKIIE

Equal

デビュー・シングル「春夏秋冬」で2010年12月度FMパワープレイを42局獲得し、歴代女性アーティストとしての史上最多獲得記録を更新したNIKIIEの2ndフル・アルバム。伸びやかで透明感のある声自体の魅力は勿論のこと、前作と比べて遥かに表現力の増した彼女の声は変幻自在だ。時に力強く、時に優しく軽やかに、少女のように歌っていたか思えば、一転して、どきっとするほど艶めかしくしっとりと歌い上げ、大人の女性の顔を覗かせる。そして、同じ単語の繰り返しをところどころに散りばめた独特なリズムの詞の世界。まるで呪文のように頭の中を反芻するフレーズは中毒必至である。特に彼女の歌詞に共感するであろう、同世代の女性にお勧めしたい今作。あなたもNIKIIE中毒になりませんか。(石井 理紗子)

hachimitsu e.p

NIKIIE

hachimitsu e.p

NIKIIE(ニキー)、本年のリリース第1弾が、春風を一杯に孕んで到着。2010年のデビュー当初から、流麗な英語を交えて真っ直ぐに放たれる歌声には人の耳を力強く奪い去る瞬発力があったが、今作ではより透明感が増し、喜怒哀楽に加えて更に表情が豊かだ。鍵盤の上で跳ねるように“I wanna love you ねえ、歌ってよ”と歌いかける「カナリア」で駆け出し、パーカッションとピアノが軸となった「ito」では少ない音の中で感情を抑えるように淡々と言葉を浮かべていく。“good night my sweet home.”と、ピアノ弾き語りに大事な存在への“お休み”を託して幕を閉じるカラフルな6曲は、ウキウキと少しの寂しさが混じる春の1日にピッタリ。耳を奪われる代わり、扉を開けて走り出す元気をもらえる1枚だ。(矢島 大地)

fragile Report

Nikoん

fragile Report

この2ndアルバムを携えた全国47都道府県ツアーの入場権が当のCD購入だったり、すべからく定石を突破した活動を展開中のロック・バンド、Nikoん。1stアルバムがオオスカ(Gt/Vo)の楽曲が大半を占めていたのに比して今作は全曲マナミオーガキ(Ba/Vo)作品だ。サンプリングの自由度、ヒップホップのオマージュ、エレクトロニックなダンス・ミュージックにおける音色の奇異性を、人間の肉体を通して記名的なバンド・サウンドに書き換え、新しく生み出すのは彼等の意地か本能か。こんなふうに書くとアヴァンギャルドな音楽に思えるかもしれないが、メロディも構成もすこぶる美しい。表題曲の"つくっては捨てて/ないものねだりは心ゆくまで/してもいいよって私が決めたの"という歌詞そのままだ。(石角 友香)

NILE LONG

NILE LONG

NILE LONG

日本のインディー・シーンで異彩を放ち、ロック・リスナーとダンス・ミュージックのリスナー、洋楽と邦楽の垣根を飛び越えて支持されていた、The Brixton Academyの突然の解散から2 ヶ月。TBA のメンバーにVJ を加えたNILE LONG の始動がアナウンスされた。早速届いた音はどうだろう、TBAの音を更に洗練させた、説明されなければ日本人のものだと気づかないくらいにボーダーレスかつアーバンなトラック。速めのBPMで4つ打ち一辺倒なダンス・ロック・サウンドの流行に一石を投じる素晴らしい作品だ。惜しくも解散してしまったDOPING PANDA のYUTAKA FURUKAWA、盟友ORLAND、そしてLOVE ACTION という団体でともに活動するCanopies and DrapesによるRemixを収録。踊るってこういうことだよねって再確認させてくれる良盤。(伊藤 啓太)

MELLOW KONG

nim

MELLOW KONG

2006年の結成以来、90'sエモを継承しながら、自らの音楽性に磨きをかけてきた京都のインディー・ロック4人組、nim。紅一点メンバーの加入を含む2015年のメンバー・チェンジ以降、新たなサウンドを追求してきた活動の集大成と言える2ndフル・アルバムだ。ちなみにフル・アルバムのリリースは、2015年の『Stay Hungry, Stay Foolish』以来。90'sエモの叙情と荘厳さを身上としながら、ポップなアプローチにも挑戦。その試みが顕著に表われた「Piece of heaven」からは、さらなる新境地を切り拓いていこうというバンドの意欲が窺えるが、その意欲は「月がみてる」の童謡を思わせるノスタルジックなメロディにも感じられる。女性ヴォーカルを含む3声のハーモニーも大きな聴きどころ。他のバンドにはない彼らの強烈な個性になっている。(山口 智男)

Candy For The Clowns

NINE BLACK ALPS

Candy For The Clowns

UKロックの異端児と呼ばれたデビューから早11年、新ベーシストのKarl Astburyと共にゼロから作り上げたこの5thアルバムは、前作『Sirens』に続いてセルフ・プロデュースの力作となった。"人形"や"道化師"をモチーフにしたアートワークおよび歌詞も興味深いが、DINOSAUR JR.やNIRVANA、そしてHOLEといった米オルタナ・バンドからの影響が、かつてなくダイレクトに反映されたサウンドにも注目。NBAの初期衝動を思わせるファズ・ギターと、フロントマンSam Forrestの壮絶なシャウトの応酬には否が応でも血がたぎる。本国では相変わらずシーンから孤立無援の状態だが、近年のグランジ再評価と上手くハマれば再ブレイクも期待できるのでは?(上野 功平)

Bad Witch

NINE INCH NAILS

Bad Witch

3部作の第1弾EP『Not The Actual Events』ではネガティヴな感情との格闘を、第2弾EP『Add Violence』ではノイジーでヴァイオレントな作風に時代を超えたある種のキャッチーさ、ロックのヤバい匂いを表出させてきたTrent Reznor(Vo/Electronics/Gt)。この最終作が今作だ。怜悧でノイジーでヘヴィという初期NINがもたらしたカタルシスに通じる「Shit Mirror」、人力ドラムンベースとエディットで挟まれるシャウトが不穏そのものな「Ahead Of Ourselves」、サックスとシロフォンが断片的に鳴っているのが不気味な「God Break Down The Door」、インダストリアルとSF的なエレメントが融合した「Over And Out」。怒りと虚無感から90年代的なヘヴィさを除いたような音像が妙にリアルだ。(石角 友香)

Snares Like A Haircu

NO AGE

Snares Like A Haircu

ロサンゼルスのノイズ・ロック・デュオ NO AGEの、2013年『An Object』以来約4年半ぶりとなる5枚目のスタジオ・アルバム。序盤の「Cruise Control」、「Stuck In The Changer」、「Drippy」といった楽曲は豪快に突っ走るパワフルなもの。このあたりが日本の音楽にはない"オルタナティヴ・ロックなんだけど爽快感があり、だけどなんとなく陰気"という、USインディー・ロックの特徴を表している。タイトル曲「Snares Like A Haircut」や、「Third Grade Rave」といったインストもいい。後半になるにつれてどんどん脳を揺らすようなサイケでノイジーな曲が増え、くぐもった音像がリスナーをさらにサウンドの沼に引きずり込んでいく。個性的なジャケットのアートワークも最高にカッコいい。(岡本 貴之)

Everything In Between

NO AGE

Everything In Between

前作『Nouns』はなんとあのグラミー賞にノミネートされたNO AGE("Best Recording Package"。アートワーク系の賞ですね)。その『Nouns』と比べると疾走系ナンバーが増加しているせいか、攻撃性はさらに際立った感あり!ときに無慈悲にループ、かと思えば爆裂するリズム、暴力的に響くファズギター......。ノイジーな音色には鼓膜をかきむしられる感覚さえ覚えるのと同時に、雄大な奥行きで広がる音色はその痛みを癒してくれるかのよう。激しいけれど野蛮じゃない、知性や美をほのかに感じさせる世界観が素晴らしい。ちなみに彼ら、9月は本国でPAVEMENTやSONIC YOUTHらと対バンしているよう(観たい!そのメンツで来日希望!)。その両者を始めとする先人が切り拓いたオルタナティブ精神を、確実に受け継いでいるバンドだと思う。(道明 利友)

Sweet Home

No Buses

Sweet Home

"フジロック"への出演も果たし注目を集めるNo Busesの3rdアルバムが到着した。かわいいテディベアが不気味な雰囲気を纏ったジャケットと、"Sweet Home"というタイトルが不穏に響き合う本作。UKロックの影響を色濃く反映する彼らの楽曲は、前作に比べダークでよりダウナーな印象に。デジタル・サウンドも取り入れ深みを増した音使い、起伏に富んだメロディにエモーショナルなヴォーカルと、その進化は一目瞭然だ。さらにラッパー BIMを迎えた「Daydream Believer」は、タイトなビートとスリリングなラップの掛け合いがヒリつく緊張感を生み、本作のいいアクセントになっている。表現を深化させ独自のサウンドを追求したことで、よりロック・バンドとしてタフになったNo Busesを堪能してほしい。(中尾 佳奈)

No Buses

No Buses

No Buses

国境を越えての活動が期待されるバンド No Busesが、2ndアルバムをリリース。トリプル・ギター編成となった彼らが鳴らす音は、表現豊かでメロディックだ。「Number Four or Five」で奏でられる高速ビートや、インスト曲「Biomega」のリフレインする心地よいフレーズも、この作品を語るうえで外せないところ。また、全体に散りばめられたメランコリーな歌詞はダウナーな雰囲気を漂わせている印象だが、"希望はある/大丈夫"(「Not Healthy」/訳)ともあるように、ネガティヴな状態も肯定してくれているように感じる。ボリューム満点に12曲を詰め込んでセルフ・タイトルを冠したのも、"これがNo Busesである"という自信の表れだろう。(伊藤 美咲)

Back The Way We Came: Vol 1 (2011 - 2021)

NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDS

Back The Way We Came: Vol 1 (2011 - 2021)

ソロ10周年を機にNoel Gallagher自らが選曲したベスト。OASISのメロディ、ソングライト、アンサンブルの要である彼のDNAはギターの一音、第一声に宿り哀愁を帯び、だからこそどんな人にも優しく腹の底から力を漲らせる。DISC1は1st、2nd中心の選曲でブリティッシュ・ロックのエキスが充満。ラストにはそれにしっくりハマる新曲「We're On Our Way Now」を収録。DISC2はエレクトロやフレンチ・サイケデリック・ポップなどを貪欲に消化した3rdや2019年の『Black Star Dancing EP』などからチャレンジングなスタンスを感じさせる曲を収めた。ボーナス・トラックには"FUJI ROCK FESTIVAL 2012"ライヴ音源も。あの日が甦る。(石角 友香)

Who Built The Moon?

NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDS

Who Built The Moon?

ダイナミックなホーンが印象的なウォール・オブ・サウンドで高らかに歌う1stシングル「Holy Mountain」からも伝わる、大きなエナジーに満ちた、これまでとは一線を画す3作目。映画"オーシャンズ"シリーズやPRIMAL SCREAMの『Xtrmntr』などで知られるプロデューサー David Holmesと組んだことが効果を生み、エレクトロの攻撃性とロックンロールにより起きた化学反応が、とてつもなくビッグなサウンドに結実。その音の壁に負けず、かつてないパワフルなヴォーカルで曲そのものを牽引するNoelに、初めて聴く衝撃と共に信頼感が湧き起こる。地元マンチェスターでのテロは彼に憎悪ではなく毅然と前を向かせる作品を作らせたのかもしれない。齢50にして再びキャリアのピークを刻む傑作。(石角 友香)

Council Skies

NOEL GALLAGHER’S HIGH FLYING BIRDS

Council Skies

コロナ禍に地元UKに初めてプライベート・スタジオを作ったという事実がなんともNoelらしい。少年の頃の夢も挫折も染みついた場所で地に足を着け、ソロ・キャリア10年を超えて新たなストーリーを生み出そうというのだから。エレクトロやソウルなど驚きに満ちていた前作のパッションは今作で"これぞUK"なメロディ、円熟したアンサンブルや繊細なストリングス・アレンジにその情熱の矛先を転じた印象だ。Johnny Marrのリリカルなギターが堪能できる「Pretty Boy」、サイケデリック且つロマンチックな導入に目の前の世界が変容する「Dead To The World」、パーカッションがラウンジなムードを醸すタイトル・チューンなど、どの曲も体験的。単なる原点回帰に止まらない発想の豊かさに唸る。(石角 友香)

Noise and milk

Noise and milk

Noise and milk

京都にて結成され、"RO69JACK 2012"では見事優勝、様々なフェスやイベントへの出演を経て着実にその名を浸透させているNoise and milk。セルフ・タイトルを掲げた渾身のミニ・アルバムである今作は、新たにギタリストを迎えて4ピース・バンドとなった彼らの意思表示がしっかりと現れている作品だ。足元がぐらぐらする不安定さの中、ガレージ・ロックのような埃っぽさや甘美なノスタルジックさをミックスさせたサウンドで吐き出すその姿はロックンロール。日本語も英語も自由にそのメロディに落とし込む。聴く者を圧倒する迫力を持って牙を剥き出しにしたかと思えば、スケールの大きなサウンドで柔らかく包んだりと、ふり幅の大きさを見せ付けられる。(齋藤 日穂)

Focus

NoisyCell

Focus

躍進著しいNoisyCellが、さらなる変化を求め作り上げた全8曲のミニ・アルバム。前作『Wolves』は持っているものすべてを出し尽くした全15曲の大作だったが、バンドの創作意欲は止まるところを知らないようだ。『Wolves』を完成させたことが自信に繋がったのか、ここでも新境地に挑んでいる。それを象徴するのが、四つ打ちのリズムが印象的なエレクトロなダンス・ナンバーの「The Autumn Song」だが、その一方で、バンド・サウンドに回帰しながら「流星の街」でアピールするひと皮剥けたアンサンブルも聴き逃せない。『Wolves』がそうだったように、この作品を作った経験がまたバンドを刺激するに違いない。それが今後どんな作品に繋がるのか。そんなことを期待させるのもひとつの聴きどころだ。(山口 智男)

Wolves

NoisyCell

Wolves

アウトロからイントロに戻る円環を描きながら、バンドの集大成と言える全15曲を収録したニュー・アルバム『Wolves』。『Sources』からの3年、バンドが繰り返してきたラウドロックとデジタル・サウンドの融合に止まらない、多彩な表現の追求という挑戦のひとつの答えがここにある。ファンク、R&B、アンビエントなアコースティック・ナンバーを含む曲の振り幅の広さもさることながら、1曲1曲の魅力を際立たせるアレンジにもバンドの成長が窺える。バンドのスケールアップをダイナミックに印象づけるTrack.7「夜」とTrack.14 「真昼の月」は圧巻。アルバムだからこそできる新境地が痛快だ。そんな挑戦を究めたうえで、このアルバムがNoisyCell印の歌を真正面から聴かせるものになった意味は大きい。(山口 智男)

BETWEEN THE BLINKS

NOKIES!

BETWEEN THE BLINKS

去年、大阪のレコード・ショップ兼レーベルであるFLAKE RECORDSよりEPをリリースし、デビューした京都の4人組、NOKIES!のファースト・フル・アルバム。去年のEPでは、まるで初期LOS CAMPESINOS!のような、現役大学生という若さをヒシヒシと感じさせるインディー・ポップを鳴らしていた彼ら。だが本作では、よりメロディはスケール感を増し、トライバルなダンス・ビートやポップなシンセ、さらに叙情的な電子音を積極的に消化。格段に表現力の増した音を鳴らしている。きっとこのバンドにとって“誰に影響を受けた”というのは大きな問題ではない。古今東西の様々なサウンドを自分たちの青春のサウンドトラックとして聴ける環境と音楽愛があるからこそ生まれる、実にキュートでドラマチックな名曲集だ。(天野 史彬)

7songs EP

NOKIES!

7songs EP

昨年11月に、南アフリカのトロピカル・ポップ・バンドDESMOND & THE TUTUSを招聘し4周年イベントを行ったFLAKE RECORDSが送り出す初の日本人バンド。ここがプッシュするアーティストにはハズレが全くないと言っていいほど、FLAKE RECORDSは今日本で最も信頼出来るレーベル&ショップの一つだと個人的には思う。結成間もないという彼らのサウンドは、現在の海外のインディ・シーンの空気を思いっきり吸い込んだ、とても刺激的で疾走感溢れるポップなもの。音源そのものの完成度は決して高いとは言えないが、収録されている7曲全てが総じて魅力的。そして、キャッチーで踊れてスタイリッシュ。海外のインディ・シーンを追いかけている人にはジャストなサウンドかもしれない、2011年注目の新人バンド。(遠藤 孝行)

i my me mine

nolala

i my me mine

"元彼のことを曲にする"という言葉通り、実体験から紡ぎ出される言葉の数々はリアルで、何より純度が高い。そんなnolalaの1stフル・アルバムには、これまでの"元彼"との恋愛をはじめ家族のこと、自身のこと、彼女たちの人生そのままを歌った12曲を収録。本音とほんとを曝け出し、この3人ならではのツイン・ヴォーカルとコーラス・ワークを武器に、時に切なく時に瑞々しく、"飾らない私"で勝負する。バンドの決意表明とも取れる「明日が最後でもいいと思えるように」から、そのままの自身を愛し、愛されたいと願う「6畳1Kとジャズマスター」までに現れるいろんな"私"。そのすべての"私"を丸ごと抱きしめ、この先へと進んでいこうとする姿には、もう希望しかない。nolalaの未来を表す1枚が完成した。(藤坂 綾)

EYE

NOMELON NOLEMON

EYE

ジャンル横断的なリスナーに近い感覚を持ったボカロPとSSWだから可能な自由度を拡張した3rdアルバム。3曲の"機動戦士Gundam GQuuuuuuX"挿入歌と"るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱"EDテーマ「水光接天」という個性の強い曲がありつつ、それらの曲で見せた新生面を超える程完成度の高い新曲をアルバムの流れを切らずに配したクリエイティヴィティに拍手。和を感じるメロディがエレクトロ・ロックに乗るリード曲「KILLERMOON」、既発の「どうにかなっちゃいそう!」と双璧をなす痛快なラップ・チューン「ミテミテ」、みきまりあ作詞でセンシュアルなメロを持つテクノ「焦熱」、カラッと明るいモダンロック「I THINK」と、ノーメロの新しい旅の始まりを感じる全12曲。(石角 友香)

HALO - EP

NOMELON NOLEMON

HALO - EP

"ガンダム"シリーズ最新作として話題となった、劇場先行版"機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-"および、TVアニメ・シリーズ"機動戦士Gundam GQuuuuuuX"で、合計3曲の挿入歌を務めたノーメロが、それらと新曲を収めたEPを発表した。作品に寄り添い挿入歌3曲には共通して"宇宙"という言葉が登場し、サウンドにも近未来感や浮遊感が宿っているのだが、そんなコンセプチュアルな一枚の最後に加えた新曲「きみの惑星」にもまた、そのムードは通底している。しかしながらひたすらに温かく、情を込めて再会を願う歌からは、ノーメロから"機動戦士Gundam GQuuuuuuX"の登場人物への熱い想いを感じずにはいられない。単なるサントラではない、作品愛の滲む一枚。(稲垣 遥)

水光接天

NOMELON NOLEMON

水光接天

ノーメロ久々のフィジカル・リリースは全世代から支持を得る"るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-"から新作TVアニメ・シリーズ第2期の"京都動乱"篇のEDテーマに抜擢された「水光接天」。緋村剣心をはじめとする登場人物の孤独な旅の過程で抱く想い、その強さと儚さをトライバルなビートや流れるようなピアノのメロディ、透明感の中に芯を感じさせるみきまりあの歌声が明確に表現する。サビでのツミキとのユニゾン・コーラスも清々しく、ノーメロ新境地と言えそう。もう1曲はレトロ・ゲーム調のMVも話題になった「どうにかなっちゃいそう!」。ハイパー且つ生っぽいベース・ラインが病みつきになるキラーチューンだ。対極の2曲がノーメロらしい。(石角 友香)

Play game/Spotlight

Non-Holic

Play game/Spotlight

人気インフルエンサー 成瀬とRinによる音楽ユニット、Non-Holicのデビュー作。動画クリエイターと俳優。それぞれ異なる活動拠点を持つふたりが、"セロから真剣に音楽を取り込みたい"という想いで完成させた今作には、SSWのハシバタカナリ、ラッパーのC.Karter、ロック・バンド onepageの大八木 神(Vo)らが作曲陣として集結。恋に振り回されるメロウなヒップホップ「Play game」、アップリフティングするEDMに決意を刻んだ「Spotlight」という、タイプの異なるクラブ・ミュージックに仕上がった。特に、"俺を笑ってたあいつも/この歌で喰らわすデンプシーロール"と熱い想いが込められた「Spotlight」には、彼らを突き動かす原動力が真っすぐな言葉で綴られている。(秦 理絵)

無自覚の天才

Non Stop Rabbit

無自覚の天才

TVアニメ"転生賢者の異世界ライフ ~第二の職業を得て、世界最強になりました~"OPで初のアニメ・タイアップとなったノンラビの新曲「無自覚の天才」。"魔物使い"のスキルと"賢者"の力を組み合わせることになる男が主人公の作品に、アーティストとYouTuberのふたつの職業を持つ彼らが書き下ろした本楽曲は、アニメの物語にもバンドのストーリーとも重なるのは必然だ。挑戦の先にしか新たな力を掴むことはできないと説得力を持って歌う滾るロック・チューン。ハイトーンも用い恋人との別れを歌うラヴ・バラード「恋愛卒業証書」、タイトル通り"豆知識"を目いっぱい詞に詰め込んだYouTuberらしいエンタメ精神が表れた「豆知識」と、それぞれまったく異なる色の3曲で多面的に楽しませる。(稲垣 遥)

TRINITY

Non Stop Rabbit

TRINITY

結成5周年を迎えたノンラビのメジャー2ndアルバムのタイトルは、"TRINITY(=三位一体)"。カラフルでポップな音像の中に鋭さを感じさせる「Needle return」、貪欲に高みを目指す本能を爆発させた「BAKEMONO」、ダイナミックなサビへの展開が心地いい「dress」、複雑に絡み合う想いを歌い上げハイトーンが切なさを加速させる「大丈夫じゃない」など、誰もが飲み込みがちな尖った想いや、言葉にするのを憚った感情を自身の音楽に乗せ、幅広いアプローチで聴き手に仕掛けてくる。ラストは、コロナ禍でライヴを一切行わない決断をしてもなお、音楽を生み出し続け歩みを止めない彼らの展望が表れた「未来へ」。この曲が本作の最後に据えられた意味を噛みしめたい。(是永 鈴菜)

三大欲求

Non Stop Rabbit

三大欲求

初のアニメ・タイアップ曲「静かな風」("ドラゴン、家を買う。"ED主題歌)を含むメジャー1stシングル。昨年末に発表した『爆誕 -BAKUTAN-』で、ロック・バンドという枠にとらわれないバラエティに富んだ作風をもって、バンドの所信表明をしたノンラビらしく、今作もバンド・サウンドを軸に華やかな上物が楽曲に色を添える。三大欲求すら敵わないほどに夢を掴みたいと歌い上げるポップなリード曲「三大欲求」、自分の信じる道を進めと鼓舞するロック・ナンバー「是が非でも」は、YouTuber活動を売名行為と公言し、ロック・バンドとの二足のわらじでがむしゃらに駆け抜ける彼らだからこそ、説得力があるナンバー。かつて"自力本願"を掲げたバンドの精神は、メジャー・シーンでもまったく変わらない。(秦 理絵)

爆誕 -BAKUTAN-

Non Stop Rabbit

爆誕 -BAKUTAN-

YouTuber系バンドとして史上初のメジャー進出を果たすNon Stop Rabbitの堂々たるデビュー・アルバム。すれ違う想いを語感のいいメロディで歌い上げる「ALSO」を皮切りに、エレクトロなダンス・トラックにスクラッチとラップが交錯する「TABOO」、ストリングスとピアノが彩る冬のバラード「最後のキス」など、4年間のインディーズ時代に獲得してきたバンドの武器をすべて注ぎ込んで完成させた今作は、ノンラビからメジャー・シーンへの宣戦布告のような1枚だ。舐められがちな"YouTuber系バンド"としての存在を逆手にとった「偏見じゃん」は、バンドの原動力にある反骨精神がまったく鈍磨していないことを示す痛快なナンバー。ここから彼らは"ノンラビ"というジャンルを確立していく。(秦 理絵)

細胞分裂

Non Stop Rabbit

細胞分裂

フル・アルバムとしては前作『全A面』から約1年半ぶりとなる進化作。バンドの規模感が広がりつつある現状を踏まえて完成させた今作は、これまで以上に幅広くスケール感のある1枚になった。「排他的王道主義」をはじめダンサブルな要素を積極的に取り入れたが、やはり際立つのはロック・バンドとしての鋭さだ。無難に"置きにいく"のではなく、全力で"刺しにいく"。その精神はいっそう研ぎ澄まされている。彼らの原点にある"童謡×ロック"を掛け合わせた初のクリスマス・ソング「aiai」のほか、音でも歌詞でもLINEを表現した「LINEのうた」など、聴き手を飽きさせない全10曲。全体に攻撃力の高いアルバムだが、最後に収録される「二十五の自白」はあまりにも無防備で赤裸々だった。(秦 理絵)

自力本願

Non Stop Rabbit

自力本願

初の全国流通盤となった前作『全A面』から約半年ぶりのリリースとなるミニ・アルバム。キャッチーで耳馴染みのいい曲を収録した前作を"J-POPアルバム"と言うならば、今作は野心的なロック・アルバムと言っていいと思う。ダンサブルなビートとループするピアノにメッセージ性の強いラップを乗せたリード曲「アンリズミックアンチ」をはじめ、ゆとり世代の反骨精神を剥き出しにした「乱気流」など、20代前半の青年が抱く葛藤を綴った楽曲がインパクトを残す。彼らの真骨頂でもある遊び心溢れる「犬のおまわりさん」や実体験によるバラード曲「君と最後に選ぶ言葉」まで全7曲。"YouTuberバンド"として話題を振りまくだけでない、彼らのロック・バンドとしての本気を感じてほしい。(秦 理絵)


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全A面

Non Stop Rabbit

全A面

昨年10月にTwitterで公開された「いけないんだ、いけないんだ」が話題を呼んでいるYouTuberバンド、Non Stop Rabbitの初のフル・アルバム。絢香、YUI、いきものがかりらを手掛ける鈴木Daichi秀行がサウンド・プロデュースを担当した今作は、タイトルの"全A面"が表すとおり、"サビ始まり"の曲が多く、すべてがポップでキャッチー。ベース・ヴォーカルが率いる3ピースのバンド・サウンドを軸にしながら、ストリングスやシンセを多用した色鮮やかなアレンジが特徴的だ。"最高速度ぶっ飛ばして止まらないから"と歌い、"止まらないうさぎ"の初心を疾走感溢れるビートに乗せた「PLOW NOW」から、切ないラヴ・ソング「SHION」や「僕ら」まで、"全A面"の名に恥じない王道J-POP盤。(秦 理絵)

MAKE UP TO BREAK UP

noodles

MAKE UP TO BREAK UP

アルバム1曲目を飾るのは、PIXIESの名盤『Doolittle』から「Wave Of Mutilation」。ずっしりとしたビートと乾いたギター、そしてどこかメランコリーも帯びたようなスモーキーなYokoのヴォーカルでカバーされたこの曲にまず、ぐいっと掴まれる。80年代、90年代のカレッジ・ロック、インディー・ロックにどっぷりだった世代や、クラブ通いしていた人たちのなかにはきっと、音楽から遠ざかってしまった人もいるかもしれない。そんな人たちの青春期の甘酸っぱさも呼び起こしつつ、YMOやBUCK-TICKというnoodlesとはイコールで結びつかないような意外性の高い曲もある。“noodlesポップのひみつ”というものが意外な選曲にも込められているんだろう。カバー・アルバムは一生に1枚かも、と語っているが、もっとこのひみつを聴きたい思いも募る。(吉羽 さおり)

スピードアップ

noovy

スピードアップ

台湾バンド初の日本アニメ・タイアップ獲得という快挙を成し遂げたnoovyの新作は、そのアニメ"ゾイドワイルド"EDテーマ「スピードアップ」を表題に据えた3曲入りシングルだ。表題曲は切なげな雰囲気が漂いながらも、歌詞にはここからさらに勢いを増して駆け抜けていきたいというメンバーの気概が示されている。タイトルのイメージに反してミドル・チューンに仕上がっており、メンバー全員が20代となったnoovyの大人な一面を感じることができる1曲だ。c/wにはライヴで盛り上がること間違いなしのロック・ナンバー「Fade to Black」と、ポップでキュートなラヴ・ソング「In my Dreams」も収録。なお、今作の活動をもってHank(Gt/Cho)が卒業することが決まっている。(大木 優美)

LION

noovy

LION

2017年1月から日本での活動をスタートさせた台湾の4人組ボーイズ・バンドがついにリリースする1stフル・アルバム。メジャー・デビュー以降にリリースした3枚のシングルの表題曲を含め、全12曲を収録。勇ましいロック・ナンバーから切ないアコースティック・ナンバーまで、バンドのポテンシャルを裏づける多彩な曲の数々は新たな挑戦によってさらに幅広いものになっている。その意味では、ダンス・ビートがパーティー気分を盛り上げる「Wild」、オーケストラをフィーチャーした壮大なバラード「All This Beauty」、女性シンガーとデュエットしたバラード「僕たちの花火(feat. あさぎーにょ)」が聴きどころと言えそうだ。ウェルメイドな作風を凌駕するメンバー4人のポジティヴなエネルギーがとても気持ちいい。(山口 智男)

LION DANCE

noovy

LION DANCE

オリコン・デイリー・ランキング9位を獲得した前作『Singin' for you』でラヴ・ソングに挑戦し、新境地を見せた台湾の4人組ボーイズ・バンド noovy。今回完成させたのは、コミカルでユーモアたっぷりのロック・ナンバーだ。夏休みをダラダラと過ごす学生の気持ちや様子を描き、言葉遊びや振付がユニークで楽しい1曲となっている。カップリングには、大人気YouTuberとコラボし、随所でファルセットを効かせた美しく透明感のあるShawn(Vo/Gt)の声が切なく響く「僕たちの花火(feat. あさぎーにょ)」と、ライヴでは定番曲としてすでに大人気のパンク・チューン「Thunderbolt」を収録。現在19~21歳という、子供から大人に移りゆく時期だからこそ表現し得た多彩な3曲が、今のnoovyの魅力を存分に表している。(大木 優美)

Singin' for you

noovy

Singin' for you

日本での活動をスタートさせ、2017年9月にシングル『Garage』でメジャー・デビューした台湾の4人組ボーイズ・バンド、noovy。「Garage」では挫折を乗り越え、夢を追う気持ちを歌っていたが、続くこのシングルではラヴ・ソングに挑戦している。ミッド・テンポのアコースティック・サウンドが新境地を印象づける表題曲など、それぞれにテイストが違う計3曲を収録。Shawn(Vo/Gt)が作詞作曲した「First Kiss」は、軽快なロック・ナンバーで、ちょっとWEEZERを思わせるアメリカン・テイストも。ファンにはお馴染みの曲を英語の歌詞に変えた「bye bye darling (English ver.)」は、オールディーズとニュー・ウェーヴの出会いを思わせるロックンロール。このレトロなテイストも彼らの持ち味だ。(山口 智男)

Garage

noovy

Garage

今年1月に活動の場を日本に移してから精力的にライヴを行ってきた台湾の4人組、noovyが初の全国流通盤となるミニ・アルバム『ONE』のリリースを経て、満を持してメジャー・デビュー。メジャーからのリリース第1弾となるシングルの表題曲にライヴでも人気のアンセミックなロック・ナンバーの「Garage」を選んだのは、挫折を乗り越えるきっかけになった曲であることに加え、ライヴを通してファンを増やしてきたという自信があるからだ。ピアノとアコースティック・ギターの音色が映えるフォーキーなJ-POPナンバー「イチバンボシ」と英語で歌ったオルタナ調のギター・ロック「Hey! Ho!」の2曲をカップリング。半年間過ごした日本での暮らしを歌った前者の歌詞に等身大の4人の姿が窺える。(山口 智男)

ONE

noovy

ONE

今年1月から日本で精力的にライヴ活動を行ってきた平均年齢19歳の4人組、noovyがいよいよ全国デビュー。日本・台湾のみならず、ゆくゆくはアジア各国で活躍できるバンドを目指しているそうで、中国語、英語、日本語が入り交じる全6曲が収録されている。EDMが好きというメンバーがいるからか、シンセやダンサブルなビートも巧みに使って、10代ならではのキラキラとした輝きをアピールしながら鳴らす、バラードも含む多彩な6曲から浮かび上がるのは、エネルギッシュなロックンロール~パワー・ポップ・バンドの姿だ。もっとも、メンバーたちがひとつの形にとらわれずに、その時々でやりたいことを自由にやりたいと語っていることを考えると、これは彼らの一面と考えた方がいいかもしれない。(山口 智男)

Tensegrity

Nornis

Tensegrity

豪華クリエイター陣が楽曲を提供し、VTuberという枠を飛び越えて広がっていきそうなクオリティとなった。壮大なストリングスをバックに戌亥とこ、町田ちまそれぞれの実力と個性が光る表題曲の1曲目から、強烈なインパクトを発揮。亀田誠治が作詞作曲、さらに演奏にも参加しているポップなメッセージ・ソング「Deep Forest」、言葉遊びのような呪文のような歌詞と曲調の中で、"ジョハリの窓"――自己分析が行われる「ジョハリ」、和楽器バンドの山葵(Dr)が作詞作曲した、Nornis史上最高に明るい「innocent flowers」、そして、戌亥と町田が作詞を手掛けた「Min-night」。幅広い音楽性に挑戦しながら、豊かな表現力を手に入れたふたりの軌跡が感じられる。(高橋 美穂)

The Pages

町田ちま

The Pages

"にじさんじ"所属のVTuberユニット Nornisとして戌亥とことタッグを組んでいる町田ちまが、このたびソロで1stミニ・アルバムを完成させた。錚々たるクリエイターが紡いだ5つの"物語"を、しなやかにハイトーン・ヴォイスを使いこなしながら歌い上げている。なきそ作詞作曲の「背後に注意」は、"背後に注意"、"吐いたらご自由に"という小気味良くもドキドキするリフレインが、町田がピュアに歌うことによって、より印象的な仕上がりになっている。かと思えば、ひろき(リリィ、さよなら。)作詞作曲の「つぎはぎどうし」は、シンプルなバラードで、疲弊した心身にじんわり染みわたるような温かさがある。まるで短編小説を読んでいるような曲ごとの鮮やかな変化に、町田の表現力が感じられる佳作。(高橋 美穂)

Telescope

戌亥とこ

Telescope

OSTER projectやmajikoなど、VTuberの世界に詳しくない人にも知られているような名だたるクリエイターが楽曲を提供。すでにVTuberとして多大な人気を博しているとは言え、1stミニ・アルバムとしてはプレッシャーでは......という心配を飄々と跳ね除けるように、多彩な全5曲を魅力的なロー・ヴォイスでのびのびと歌い上げている。特にシティ・ポップのエッセンスの乗りこなし方がしなやかで、VTuberの世界を飛び越えるだけではなく、海外の注目度も高めていきそうな予感がする。ゆったりと聴けるかと思いきや、"腹を空かせた赤鬼が言う「どちらまで?」"と、戌亥とこが見せるひとつの個性=地獄の風景が描かれている「六道伍感さんぽ」など、どの楽曲も聴き応えたっぷりだ。(高橋 美穂)