Japanese
HaKU
2016年08月号掲載
Writer 沖 さやこ
2016年6月9日、突如飛び込んだHaKUの活動終了の報。ヴォーカル・ギターの辻村有記による、とこの決断は"それぞれが次のステップに進むために導きだした答え"だという。彼らの最後の作品となるベスト・アルバム『HaKU』は、2009年1月にリリースされたインディーズ・デビュー作『WHITE LIGHT』収録の「光」(Track.1)から、昨年シングル・リリースされたTVドラマ"監獄学園 -プリズンスクール-"オープニング・テーマ「衝動」(Track.15)までの彼らの代表曲を網羅した選曲に、新曲2曲を加えた全17曲を収録。バンドの9年間の歴史を辿る、1本の物語のような内容になった。
HaKUは2007年、同じ専門学校に通う4人が集い結成された。活動開始当初はR&Bやヒップホップなど、ブラック・ミュージックを基盤にした音楽を作っていたという。そんな中でダンス・ミュージックと出会い、彼らは自分たちなりのダンス・ミュージックを追求するようになる。打ち込みができるメンバーもいなければ、シンセもないため、エレクトロの要素をギターで表現するという方法を選んだことが、HaKUの個性のひとつでもある"同期もシンセも用いないダンス・ロック"というスタイルを生んだ。
インディーズで3枚のミニ・アルバム、2枚のシングルをリリースし、2012年4月にメジャー・デビューを発表。デビュー前の夏にはマレーシアのライヴ・イベントに参加し、初の海外公演を成功させる。彼らのインディーズ時代はダンス・ロックというものが完全に日本のバンド・シーンに定着した時期で、HaKUがダンス・ミュージックに魅了されたように、当時の二十歳前後のロック・リスナーにとってダンス・ロックは切っても切れないものになっていた。ゆえに彼らの音楽は、彼らと同世代のリスナーを中心に広がってゆく(実際私がHaKUを知ったのも、2010年にリリースされた2ndミニ・アルバム『astronautS』を、当時22歳だった友人に貸してもらったことがきっかけである)。その"若者だけが知っている、若者のためのダンス・ロック・ミュージック"という感覚はミステリアスなバンド像と相性も良かった。
同年10月10日、1stフル・アルバム『Simulated reality』でメジャー・デビュー。2013年1月にはメジャー1stシングル『masquerade』を、6月にはミニ・アルバム『wonderland』を......とそれ以外にも配信シングルやライヴ会場限定盤などを次々とリリースし、同時にライヴ活動も活発になっていった。この環境の変化はバンドの音楽にも変化をもたらす。"光 あぁどうか あぁどうか/僕のもとに来てよ"(※「光」より)と光を遠くに見て願うように歌っていた彼らが、光の中へと飛び込んだのだ。『Simulated reality』の1曲目でもあった「1秒間で君を連れ去りたい」(ベスト盤ではTrack.6)はそのバンドの勢いがよく出ていたと思う。2014年にリリースされた2ndフル・アルバム『シンバイオシス』はメジャーでの活動で得た新しい感覚を取り入れた快作だった。これはHaKUにとってもひとつの大きな到達点であったのではないだろうか。そのあと彼らは初めてシンセサイザーや同期音源を駆使した70分のノンストップ・ミックス・ライヴを行い、ベーシストの三好春奈をメイン・ヴォーカリストに置いた曲を多数作るなど、新たな挑戦を試みる。それは光の中に飛び込んだ彼らが、その光を身に纏うようでもあった。
そしてこのラスト・アルバムに収録された新曲で、彼らは光を纏うのではなく、光を作り出すことができたと思う。全編英語詞の「red or blue」(Track.16)は高速ナンバーでありつつもビートやメロディにR&Bのテイストがあり、シンセに加えオーケストラ的なアレンジなどアイディアも満載。「ファンタスティックミラーボール」(Track.17)は一抹の切なさを匂わせながら軽やかできらめく、等身大でラフな音像が印象的なシンプルな楽曲。辻村と三好が語り掛けるように"光は届くよ"とユニゾンするこの最後の曲で、彼らは我々リスナーに白く輝く光を手渡してくれた。HaKUというバンドのストーリーは終結するが、ここから4人それぞれの旅が始まる。それはすなわち、この先には4つの楽しみが待っているということ。ベスト・アルバム『HaKU』はそう気持ちよく思わせてくれる、大きな意味のある作品である。
▼リリース情報
HaKU
ベスト・アルバム
『HaKU』
2016.08.10 ON SALE
■初回限定盤 [CD+DVD]
UPCH-7172 / ¥4,320(税込)
amazon | TOWER | HMV
■通常盤 [CD]
UPCH-2088 / ¥3,240(税込)
amazon | TOWER | HMV
[CD]
1. 光
2. ないものねだり
3. 解放源
4. Karman Line
5. Gravity
6. 1秒間で君を連れ去りたい
7. アステリズム
8. masquerade (シンバイオシス mix)
9. everything but the love
10. What's with him (シンバイオシス mix)
11. dye it white
12. the day
13. think about you
14. happiness~シアワセノオト~
15. 衝動
16. red or blue (新曲)
17. ファンタスティックミラーボール (新曲)
[初回盤DVD]
光
ないものねだり
解放源
Karman Line
Gravity
1秒間で君を連れ去りたい
アステリズム
masquerade
everything but the love
What's with him
dye it white
the day
think about you
happiness ~シアワセノオト~
衝動
red or blue
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