Japanese
HaKU
Skream! マガジン 2013年07月号掲載
2013.06.16 @渋谷CLUB QUATTRO
Writer 沖 さやこ
6/5にリリースしたミニ・アルバム『wonderland』を携え、東名阪とマレーシアを回るリリース・ツアー初日、渋谷CLUB QUATTRO公演。彼らが『wonderland』で紡いだ思いを、目の前のリスナーへしっかりと投げ掛けるような、感情を共有するような空間だった。1曲目は「masquerade」、ギターとベースのユニゾンで一気に歓声が沸く。三好春奈(Ba/Vo)が弾けるような笑顔で激しくフロアを煽り、辻村有記(Vo/Gt)の繊細な歌声は楽曲に妖しげなムードを作る。続いて「解放源」「wait」へ。滲むように歪む藤木寛茂(Gt)と辻村のギター、長谷川真也(Dr)の刻む性急なダンス・ビートがより加速する。音と戯れるようにリズムを作り出す4人。“wonderlandへようこそ”と辻村が笑みを浮かべるとスリリングなスピード感を帯びた「somethin' cold」を投下。ひやりと輝くシリアスな空気を醸しつつも、そんなムードとも遊んでいるように音が無邪気に鳴り響く。切ないメロとツイン・ヴォーカルが際立つ「defiance」では三好と藤木が交互にソロを披露し、長谷川がドラムを決めてフロアを沸かす。続いての「光」ではミラー・ボールが静かに輝き、囁くような辻村の歌声はまるで内緒話を聞いているような気分。「novel」「眠れぬ夜にライトをあてて」と、藤木がシンセさながらの音色を作り出す。触れると消えてしまいそうな辻村と三好のハーモニー、ドラマティックなギター・ソロ、解き放たれていくような非現実感、まさしく“wonderland”だ。それはまるでこの会場にいる人間だけが知りうる秘め事のようで、その優しく妖しい空間に酔いしれる。
アコギを抱えた辻村は自身の経験を語った後“今この中で、道に迷っている人や落ちている人もいると思うんですが、光は必ずあります。そして光のあるところに連れて行ってくれる人もたくさんいます。そういう人は意外と近くにいたりします。それでもそういう人が思いつかないという人は……その役目、俺らじゃだめですか”と告げ、笑みを浮かべた。“この気持ちをずっと忘れないように曲に残しました”と続けると、構えていたアコギを鳴らし「優しいモノと複雑なモノ」へ。闇を知っている者だからこそ言える言葉、一言一言を支えるサウンドが心に染み入る。続いて演奏されたのは新曲。ギターの音が鮮やかで、手と手を繋いで信頼をフロアと結んでいくような、力強い楽曲だ。終盤ではフロアからシンガロングも起こり、辻村は“最高です、どうもありがとう”と笑う。ここから更に、バンドの音が強固になった。否、会場全体が結束したと言っていいだろう。
“『wonderland』は僕が人と向き合うことで出来たアルバム”“みんながいなかったら出来なかったアルバム、すなわち皆さんのアルバムです。こんな素晴らしいアルバムを作らせてくれてありがとう”と、思いをひとつひとつしっかりと言葉にする辻村は、とても壮麗だった。彼の思いを受け取ったフロアの熱も、バンドの熱も頂点へ。「everything but the love」の後のインストでエッジィなサウンドをぶちかまし、レーザーが放射された「1秒間で君を連れ去りたい」「ショウガイレンサ」「Karman Line」までテンションを切らすことなく駆け抜けた。アンコールではストレートなロック・ナンバーである新曲「What's with him」と「Gravity」を披露。HaKUの現在位置への感謝と、その先の未来を同時に感じさせる、パワーの漲ったライヴだった。そしてライヴというのは極上のコミュニケーションであるということを再確認。リスナーとまっすぐ、前のめりに向き合う彼らは、この先更に濃く美しい景色を我々に見せてくれるだろう。
- 1
LIVE INFO
- 2025.07.27
-
Eve
東京スカパラダイスオーケストラ
MAPA
神はサイコロを振らない
"OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL vol.14"
LOCAL CONNECT
"FUJI ROCK FESTIVAL'25"
ASP
コレサワ
Bubble Baby / TOKYO世界 / NEW BABYLON / DJ bara
DURDN
"MURO FESTIVAL 2025"
Mrs. GREEN APPLE
DAYBAG / ONEDA! / Too Leap Bunny ほか
- 2025.07.28
-
THE YELLOW MONKEY
パピプペポは難しい
のうじょうりえ
Hump Back
- 2025.07.29
-
大森靖子×銀杏BOYZ
斉藤和義
- 2025.07.31
-
TENDOUJI
フラワーカンパニーズ
GIFTMEN
なきごと
The Gentle Flower.
のうじょうりえ
ZAZEN BOYS
板歯目
- 2025.08.01
-
bokula.
GIFTMEN
ビレッジマンズストア
キュウソネコカミ / 礼賛 / 西川貴教 / FANTASTICS
GOOD BYE APRIL × エルスウェア紀行
cinema staff
the shes gone
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
Newspeak
Amber's
パピプペポは難しい / IQ99
- 2025.08.02
-
Saucy Dog
マオ(シド)
四星球 / フラワーカンパニーズ / Hump Back / 眉村ちあき ほか
なきごと
FIVE NEW OLD
BLUE ENCOUNT
TENDOUJI
カミナリグモ
"Live House Pangea presents「新世界FESTIVAL2025」"
あれくん
藤沢アユミ
reGretGirl
Nothing's Carved In Stone
ぜんぶ君のせいだ。
岸田 繁(くるり) / 向井秀徳アコースティック&エレクトリック / 折坂悠太
古墳シスターズ
PENGUIN RESEARCH
忘れらんねえよ
シナリオアート
SCOOBIE DO
eastern youth
"NEW HORIZON FEST"
ExWHYZ
BRADIO
映秀。
- 2025.08.03
-
Saucy Dog
なきごと
四星球 × G-FREAK FACTORY
マオ(シド)
ビレッジマンズストア
PK shampoo
フラワーカンパニーズ
BLUE ENCOUNT
Nothing's Carved In Stone
FIVE NEW OLD
reGretGirl
さめざめ
カミナリグモ
あれくん
忘れらんねえよ
SCOOBIE DO
"NEW HORIZON FEST"
古墳シスターズ
Lucky Kilimanjaro
め組
コレサワ
有村竜太朗
- 2025.08.05
-
Hump Back
BLUE ENCOUNT
YOASOBI
- 2025.08.06
-
bokula.
KALMA
SHE'S / トンボコープ / Fish and Lips
Hump Back
BLUE ENCOUNT
YOASOBI
Conton Candy / Laughing Hick / なきごと / the paddles ほか
フィロソフィーのダンス
Hello Hello
Dannie May / yutori / muque / CLAN QUEEN ほか
キュウソネコカミ
- 2025.08.07
-
羊文学 × Omoinotake × マルシィ
bokula.
ザ・クロマニヨンズ × 斉藤和義
坂本慎太郎
忘れらんねえよ
MAPA
Mirror,Mirror
"閃光ライオット2025"
キュウソネコカミ
フラワーカンパニーズ × NakamuraEmi
Panorama Panama Town
- 2025.08.08
-
THE YELLOW MONKEY
ビレッジマンズストア
そこに鳴る
MAPA
KALMA
忘れらんねえよ
BLUE ENCOUNT
reGretGirl
YOASOBI
女王蜂
Nothing's Carved In Stone
終活クラブ
Bye-Bye-Handの方程式
JYOCHO
LOCAL CONNECT
Panorama Panama Town
- 2025.08.09
-
eastern youth
フラワーカンパニーズ ※振替公演
鶴 / 水中スピカ / ターコイズ / some you bit
セックスマシーン!!
Bye-Bye-Handの方程式
片平里菜
HY
Faulieu.
9mm Parabellum Bullet [Expand Session] / フレデリック / TenTwenty / BIGMAMA ほか
ハク。
古墳シスターズ
マオ(シド)
Lucky Kilimanjaro
reGretGirl
YOASOBI
anew
パピプペポは難しい
CROWN HEAD
カミナリグモ
LOCAL CONNECT
GIFTMEN
超☆社会的サンダル
豆柴の大群
"LuckyFes'25"
"UKFC on the Road 2025"
RELEASE INFO
- 2025.07.29
- 2025.07.30
- 2025.07.31
- 2025.08.01
- 2025.08.06
- 2025.08.08
- 2025.08.11
- 2025.08.13
- 2025.08.15
- 2025.08.20
- 2025.08.22
- 2025.08.27
- 2025.08.29
- 2025.09.03
- 2025.09.05
- 2025.09.10
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
Organic Call
Skream! 2025年07月号