Japanese
コレサワ
2023年04月号掲載
Interviewer:稲垣 遥
コレサワが、ニュー・ミニ・アルバム『かわいくしながら待ってるね』を配信リリース。今作も彼女らしい様々なシチュエーションでの愛情に溢れた1枚になっているが、タイトルにも繋がるリード曲「真っ赤な爪と牛乳」を筆頭に、"常にかわいくいる"というポリシーを貫きつつ、自分の気持ちを押しつけるだけではない、健気で自身や相手を受け入れられる包容力も孕んだ言葉たちが光る。デビュー5周年イヤーを邁進中のコレサワだが、話を訊いていくと、彼女の変化と変わらず大事にしているものが窺えるインタビューとなった。
-コレサワさんにSkream!がインタビューをさせていただくのが、2020年のミニ・アルバム『失恋スクラップ』以来約3年ぶりで、前のインタビューが、初めて全公演バンドで回るというツアー("コレサワ LIVE TOUR 2020 HEART BREAK TOUR!!")への意気込みを聞いて終わっていたんですよ。でもそのツアーが中止になって、無観客ライヴ("HEART BREAK TOUR!!~Home Party~")を行って。そのあともいろいろあったと思いますが、今振り返ってこの3年間はどんな期間でしたか?
ちょっと止まっちゃった感っていうか、ツアーが飛んじゃったのもあるんですけど、リリースもそのあとあんまりしてなくって。でも、ファンってそれがなんでかはわからないじゃないですか。友達に、"「コレサワ」って検索したら「引退するんじゃないか」って言ってる子がいるよ"みたいなことを言われて、私、あんまりつぶやいたりもしてなかったから、それを聞いて"休みすぎちゃったな"とすごく思ってました。
-リリースが空いた理由というのは、制作意欲的なところですか?
あ、じゃなくて、決まってた企画自体がコロナで飛んじゃうとか、いろいろ思いがけないことがあって空いちゃったんですけど、私ものんびり屋さんだから(笑)、それが1年ちょっとぐらいあったんです。でもそれがあったから、ライヴが本当に好きだったんだ、お客さんが目の前にいたから勇気を貰ったり自信がついたりしてたんだなってすごく実感したというか、思い知って。一個一個のライヴとか、ファンがいることのありがたみをすごく知ったコロナ禍だったなっていうふうに思います。
-そういう心配しているファンの方の声も、心配かけちゃってる申し訳なさもあるかもしれないけど、ありがたさもありますよね。
そうですね。動けない時期とかライヴができない時期があったにもかかわらず、ついてきてくれて、ずっと聴いてくれてる人に感謝をしなきゃ、ちゃんと返さなきゃいけないなっていうのは思いました。
-で、ツアーができた("コレサワ LIVE TOUR 2021 愛を着て、会いに来て。")けど、また次の年には中止になって("コレサワ LIVE TOUR 2022 バレンタイン チョコっとツアー")......というのがあって、やっと規制が緩和になりました。念願のバンド・ツアー("コレサワ LIVE 2022 サマーエンドツアー")も昨年秋からできましたね。
2月にやったバレンタイン・ツアー("コレサワ LIVE TOUR 2023 バレンタイン チョコっとツアー~チョコの妖精と大魔王~")で、名前を呼んでもらえたり、みんなで歌ったりがほんまに久しぶりで、ちょっと照れた(笑)。なんか恥ずかしかったけど、これがライヴだなってすごく感じたし、早く前みたいにみんなが遠慮せずに歌えたりするようになったらいいなぁって思います。
-そのバレンタイン・ツアーの東京公演がZepp Haneda(TOKYO)で、ワンマンでは今までで一番大きい会場でしたが、この人数規制も緩和されてきたタイミングで大きなところでできるのは、コロナ禍でもその1年ちょっとくらいのあとはデジタルで新曲を発表したり、タイアップがあったりとしっかり活動してきた結果なんじゃないかなって思いました。
でも、ソールド・アウトはできてなくて。それは次のツアーの目標になってるんですけど、ファンのリアクションというか、"コレちゃん(コレサワ)をZepp Hanedaで観られて嬉しい"と言ってくれてる人がたくさんいて、大きいところでやる意味ってこういうところなのかなって。こっちとしてはプレッシャーでもあるし、埋めなきゃって思ったりするけど、観に来てくれる人はそこでやることにすごく喜んでくれる人が多いから、もっともっと頑張って広いところでできるようになりたいなって思うきっかけにもなりました。
-ファンの方もきっと一緒に歩んできているような感覚なんでしょうね。
うんうん。
-ちなみに、これは素朴な質問なんですけど、2020年~2021年にかけてアー写が実写になったじゃないですか? あれは何か意識の変化があったんですか?
あ~! やってみたかったというか、やってみたらどうなるんだろう? って。絶対こうでなきゃいけないって思わずに、やりたいことや興味のあることをやっていってる時期でした(笑)。
-でも、またイラストに戻りましたね。
そうですね。今回のアルバムのテーマが"インディーズ感"というか、初期の粗っぽさとか完成しすぎてない良さってあるじゃないですか。それをもう1回振り返るというか、あれも良かったよねってなって、ちょっとそんなテイストを取り入れたので、昔から応援してくれてるコレンズ(※ファンの呼称)の中には、"あ、あのときのれ子ちゃんみたい!"って気づいてくれてる人もいて。ちょうど5周年イヤーなので、自分の始まりを振り返るようなアートワークを取り入れてみました。
-ご本人の感覚としては5周年を迎えたことについて、どんな感覚ですか?
5年続けられたことに感謝をしようという年だと考えてるんですけど、長かったとは感じななかったなぁ。コロナ禍の2年ぐらいがあったのもあるだろうけど、あっという間だし、こんだけ今でも音楽活動できることに感謝しながら過ごそうって、5周年になった日に思いました。
-5周年ということで、メジャー・デビュー時のインタビュー(※2017年8月号掲載)を振り返ってみたんですけど――
やだっ(笑)!
-(笑)当時は"メジャー・デビュー=戦い"とおっしゃってましたが、そこから自身の変化などは感じられていますか?
若いなって思いました(笑)。その頃ってまだ、メジャー・デビューが1個のスタートラインみたいな感じだったんですけど、ここ数年でメジャー/インディーズは関係なくなってきたから、今はメジャーが戦いだって考えてないですね。5年でそうやって音楽シーンも変わってきているんだなって......
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