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INTERVIEW

Japanese

The 3 minutes×ライブキッズあるある中の人

2019年03月号掲載

The 3 minutes×ライブキッズあるある中の人

The 3 minutes:りょう(Vo) たかひろ(Gt) ひろ坊(Key) わたべ(Ba) なおき(Dr)
ライブキッズあるある中の人
インタビュアー:秦 理絵 Photo by 石崎祥子


今の時代の方向を見ながら、あっと驚くことをしたいです(りょう)

The 3 minutesには若者をライヴハウスに連れてきてほしい(あるある)


-タイトル・トラックの「インスタント・インスタンス」はかなりインパクトがありますね。"あなたの3分いただきます"から始まるっていう。

あるある:"あ、カードを切ってきたな"と思いましたね。バンドが自分らのバンド名に由来する曲って正直何回かしか出せないんじゃないかなと。この曲が1曲目にあるのは攻める姿勢を感じるし、どんどんこの曲でお客さんを掴んでいけるんじゃないかと思いますね。

-セルフ・タイトルに近いぐらい覚悟を感じるということですね。

あるある:そうそう、覚悟ですよね。

ひろ坊:今まで3分の曲がなかったんですよ。The 3 minutesのくせに(笑)。でも3分で収めるのは大変でした。

あるある:テンポを変えたの?

ひろ坊:そうです。もともと(BPMが)179だったんですよ。でも、"そのテンポだと早すぎる"みたいな感じになって、4つ下げて、"どこの小節を削る?"とかはありましたね。そこから3小節削る作業が大変でした。

あるある:僕らが"このバンドいいな"と思う瞬間って、なんか1曲に引っ掛かったときだと思うんですよ。「インスタント・インスタンス」はThe 3 minutesにとってそういうきっかけの曲になると思うし、それを戦略的にやってるのは賢いなと。

-ライヴで盛り上がる曲がありつつ、「誓い」はバンドとしての決意を伝えるような曲じゃないかなと思いますが。

わたべ:何かに挫折したことがある人とか、聴く人が聴いたら泣くんじゃないかっていう曲ですよね。

ひろ坊:ヴォーカルの想いをストレートにぶつけた曲です。

りょう:今までバンドをやっててよく言われたのが"なんで音楽をやってるの?"みたいなことなんです。ステージに立つ人の中には"この人には音楽しかない"って思わせる人もいるじゃないですか。そういう人に惹かれるんですけど、僕らは音楽以外のいろいろな選択肢があってバンドが解散しても別の方法で生きていけるし、自分でも、なんでバンドじゃなきゃいけないのかっていうのを説明しきれてなかったんですよね。だから恥ずかしいですけど、自分の中で答えを探さなくちゃって思いながら書いたんです。自分は何を歌いたいのか。

-その答えが誰かの背中を強く押したいということだった。

りょう:そうですね。明記はしてないですけど、僕、小さいころ本格的にモータースポーツをやってたんです。遊びとか趣味じゃなくて、家族に支えてもらってたのに、結局やめてしまった。やめた理由はいろいろあるけど、結局自分が踏ん張れなかったから。で、その当時一緒にやってた子たちが大きな舞台で戦えてるのをFacebookとか雑誌とかで見て"自分も続けてたらこいつらと同じぐらいになれてたのにな"っていう悔しい気持ちもあって。バンドではこういう悔しい思いをしたくないし、聴いてくれてる人にも悔しい思いをしてほしくない。だから、その理由を形として残せればいいなと思ってタイトルを"誓い"にしたんです。

ひろ坊:高校2年生ぐらいのときに原曲を作ったんです。"イノベーション"っていう――

りょう:仮タイトルでね。"デモできたぜ"みたいな感じで聴かせてもらった曲の形を変えて、自分らがバンドをやってる意味を乗せて歌えるのは幸せです。

あるある:この曲はバンドをやるにあたっての信念が見えますよね。やっぱりそういうバンドが残っていくと思うんですよ。誰に何を届けるかが明確にある。もちろん売れたいっていう気持ちも大切だと思うんですけど、"売れたい"だけじゃなくて、根本には信念がある。それがこの「誓い」を通してわかりますよね。

-あるある君、今後のThe 3 minutesに期待することは?

あるある:これだけ娯楽が溢れてる時代だけど、3分の音楽でガッツリ心を掴んでほしいです。今の飽きやすいって言われる若者の気持ちはわかってると思うので、そういう子たちをライヴハウスに連れてきてくれるバンドになってほしいですね。

りょう:ありがとうございます。僕たちは"自分たちはこうだ!"っていう形を決めないでやりたいんですね。自分らのルーツにこだわりがないからどこでも行けると思うんですよ。自分たちでは"シンセ・ポップ・ロック・バンド"って言ってるんですけど、ポップとロックの両方が付いてるのはそういうところなんです。だから今の時代の方向を見ながら、形にとらわれず、あっと驚くことをしたいですね。

-3月から始まるあるある君のツアー"DJライブキッズあるある中の人presents ライブ行きたい2019春ツアー編"にはThe 3 minutesが全公演に出演することも決まってますね。

あるある:"出たいところおいで"って言ったら"全部行きます"って言ってくれたんです。次のツアーのキー・バンドだと思います。

なおき:"あるあるさんのツアーと言えばThe 3 minutes"って言われるように頑張ります。