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INTERVIEW

Japanese

The Floor

2019年03月号掲載

The Floor

メンバー:ササキハヤト(Vo/Gt) 永田 涼司(Gt) ミヤシタヨウジ(Ba) コウタロウ(Dr)

インタビュアー:沖 さやこ

-The Floorというバンドが目指すものを体現する楽曲たちではありますよね。永田さんがおっしゃっていた"頑張れと言われたくない"というマインドは、ずっと持っていたものだと思うんです。

永田:うん。そうですね。

-その思考が"歌詞もヴォーカルも言葉ではなく音楽として存在させる楽曲"という表現になったという意味では、バンドの核になる部分が表現できた楽曲群なのではないかと思います。「Lullaby」などは音の主張と調和がどちらも成り立っているので、大人なアプローチでもある。

永田:今年26になるので(笑)、30という数字が見えてきて、いろんな心情の変化もあるんです。同級生たちが出世したり、家族を作るようになっていったりすることも感覚としてあるのかな......。ナチュラルなものがいいなと思えるようになってきた。

ササキ:好きなものを詰め込むというのは子供の感覚でもありますよね。その"好きなもの"というものに等身大の大人の感じが出てきたのかな。だから無理矢理大人になろうとしているわけではなくて、音楽への憧れはずっと変わらずですね。

-トータルとしての美しさもありつつ個々のプレイヤーの味わいを感じられるというのは、表題曲の「Clover」もそうではないかと思います。

永田:結果的にはバランス良く作れました(笑)。もともとのデモは5月に作ってたんですけど、曲のド頭のメロディがサビだったんです。そこにあとから「革命を鳴らせ」(『革命を鳴らせ』表題曲)で得た下のキーから入る大らかなメロディのサビを入れて、世界が開けた曲でもありますね。コウちゃんが間奏の変拍子っぽいアイディアをくれたり、ハヤトが音から歌詞のイメージを膨らませていったりして、より進化していく感覚があった――曲にどんどん命が宿っていく感じがしましたね。いかにバンドっぽく、いかにバンドっぽくなく......みたいなところを意識して音作りしていきました。

-クローバーという雑草のような存在を題材にするところはササキさんらしい気がします。

ササキ:「革命を鳴らせ」を作ったあと制作に取り掛かったのもあって、あの曲で新しい種まきができたぶん今回は"俺、芽吹きてぇな!"と思ったんです(笑)。そこで見つけたのがクローバーだった。クローバーは冬の寒さを経験しないと春に花を咲かせられないらしくて。それが僕の心情にマッチしたんです。

-紙資料のライナーノーツにあった"孤独や傷ついた過去があって、だからこそ今の自分が咲いている。全てを抱えて花を咲かせよう"という想いですね。

ササキ:クローバーは傷がついたところから新しい葉っぱが芽吹くらしいんです。それで葉の枚数が増えれば増えるほど花言葉もいい意味になっていくというのも、傷ついたぶんだけ成長できる、幸せになるためのエッセンスという感じがして、自分の言いたいことをすべて表しているなと思ったんですよね。それでスラッスラ歌詞を書いていきました。言いたいことはそのまま詰まってると思います。

-「Clover」然り「allright!!!」然り今作のササキさんの歌詞は、メッセージ性はありつつも、聴き手にメッセージを届けるというよりは、自分自身に言い聞かせる側面が強いのかなとも感じましたが。

ササキ:「Wannabe」(2016年リリースのミニ・アルバム『Re Kids』収録曲)とか昔のころは、永田の言ってたような押しつけがましい部分があったような気がしていて(笑)。自分のこともちゃんとしてないのに他の人に対して歌う部分がたくさんあったけど、音楽活動の中で"俺が他の人に宛てた歌詞より、自分自身の何かについて書いて、聴いてくれた人がそこに自分を重ねてくれる方が、響くものになるのかな"と思うようになったんです。だからかな。自分の感じたものを素直に歌詞にしている気はします。

-"言葉"という言葉が歌詞にとても多いのも特徴的です。

ササキ:ね、それ俺も思ったんです! 書いたあとに気づいた(笑)。

コウタロウ:"CLOVER"だから無意識のうちに"葉"というワードに結びついたところはあるかもしれないよね。「Clover」には"葉"という漢字が4つ出てくるんですよ。あなたのくれた言葉で四つ葉になって、幸せになれる。後付けだけど、そういう意味も生まれてきていいなって思ってますね。

ササキ:コウちゃんいいこと言う(笑)! 「Clover」が言葉について書いた歌詞だったから、それが全曲に広がっていったのかもしれないね。