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INTERVIEW

Japanese

04 Limited Sazabys

2015年11月号掲載

04 Limited Sazabys

Member:GEN(Ba/Vo) KOUHEI(Dr/Cho)

Interviewer:山口 智男

-「escape」みたいな曲が入るからフォーリミなんだなって思いました。

GEN:起承転結の"転"があるから最後が締まるんだなって思います。それでひとつの作品として何回も聴けるものになりました。

-個人的には「escape」が1番好きかもしれない。

GEN:メンバー全員、気に入ってます(笑)。

-さっき言っていた2ビートの曲がなくてもこういう曲があれば大丈夫じゃないですか?

KOUHEI:サビのリズムはフォーリミでは初めて使ったんです。これまでずっと(バスドラは)シングル・ペダルにこだわってきたんですよ。でも、テンポ210で"ドドッ・ドドド"って3発ができなくて、今も練習してるんですけど、最初はできないものを入れるのは違うと思ったんですよ。"でも、そんなことも言ってられない、ツイン・ペダルってものがあるんだから導入してみようか"って葛藤しながらスタジオにしれっと持っていったら、みんな"いいじゃん"って(笑)。3人とも"シングルかっこいいよ"って前から言ってたから、最初ビクビクしてたんですけど、すんなり受け入れられて、あれ?って思いながらもホッとしました(笑)。もちろん、そういうこだわりは大事なんですけど、全員がステップアップを考えてるんだから、それは一旦置いておこうって思いました。曲にそのサウンドが必要で、それができる方法があるならそれを使えばいい。それから時間はかかるかもしれないけど、練習してできるようになればいい話じゃないですか。ギターも今回初めてカポを使い始めたんですよ。

GEN:バンドをやり始めたころだったら、"カポなんていらないでしょ。そのままガッとやった方がかっこいいよ"とか、"ツイン・ペダルで2ビートなんて逃げでしょ"とか言ってたかもしれないけど、曲のためなら許せるようになったんですよね。

KOUHEI:それが今回1番の成長かもしれない。

-最後の「soup」もポップなんだけど、歌詞が不穏というか、毒があるところがフォーリミらしいですね。

GEN:始めは死んじゃった音楽仲間のことを歌おうと思ったんですよ。そいつに謝りたいことがあったのに謝れないまま死んじゃったんです。それが僕の中でずっと引っかかってて、それを書こうと思ったんですけど、重くなっちゃうんで、恋愛っぽい質感を出そうと思って。"なんか一緒に暮らしてたのかな。で、彼女が出てっちゃったのかな"って雰囲気を出しながら、死んだ友達がいないことをどう背負ってというか......勝手に背負わせてもらってます。その友達はそんなことを願ってないかもしれないけど、"俺は背負ってるから。これは決してネガティヴな毒ではなくて、やさしい毒だから"っていう歌なんです。

-そんな裏話があったんですか。それも含め、聴き応えあるシングルになりましたね?

KOUHEI:だからシングルって言いたくないんですよ。

GEN:シングルって言うと、「Letter」1曲だけになっちゃうからね。

KOUHEI:そこは"TOY"って作品のタイトルをつけて......。

GEN:4曲でひとつの作品と言えるものにしたかったんですよね。

-11月13日から初のワンマン・ツアーが始まります。どんなツアーになりそうですか?

KOUHEI:今は想像しすぎないようにしてます。もちろんセットリストはみんなで考えるし、ワンマンならではのことはできると思うから、それは話し合うとして、僕ららしさを出しつつ......ライヴをやったら大体そうなるんですけど、そこは考えすぎないように......。

GEN:楽しむ感覚を忘れたら楽しませることができなくなっちゃうよね。

KOUHEI:決めすぎると"ショー"になっちゃうじゃないですか。

GEN:毎回、同じものと言うよりはそのときにしかできないものにしたいですね。毎回、クオリティの高いものを見せられるっていうのもいいかもしれないけど、そのときにしかできないものにしないと僕らは意味がないと思ってます。ワンマン・ツアーだから、僕らだけを観に来てくれるわけじゃないですか。逆にハードルは高くなると思うから、その予想を超えたところで満足させたい。盛り上がって、単純に楽しいだけではなく、お客さんをちゃんとノックアウトしたうえで帰らせたいですね(笑)。