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INTERVIEW

Japanese

nano.RIPE

2014年07月号掲載

nano.RIPE

Member:きみコ (Vo/Gt)

Interviewer:山口 智男

-レコーディングはスムーズに?

確か声帯炎と重なっていたのかな。治ってから歌録りだったんですけど、P.A.WORKSさんに聴いてもらうデモを録る時はまだ治ってなかったので、アニメのサイズの80秒、ワン・コーラスだけ、なんとか振りしぼって歌ったんです。完治してからの歌録りだったので、やっと歌えるようになった喜びが詰まってます。久しぶりに、自由に歌えるっていうのを噛みしめながらレコーディングしました。元々、あたしの声帯って少しだけでっぱりがあって、それがあたしのハスキーな声の成分になっているんですけど、それが声帯炎をやって、しばらく黙っていたせいで、今までよりもなくなったみたいで、高音がすごくきれいに出たんですよ。そしたら"声帯炎をやって、いい方向に転んだね"ってお医者さんが(笑)。

-じゃあ、これからもちょくちょく喋らない生活をしてみます(笑)?

そうですね(笑)。歌いすぎるのもよくないんだなって思いました。休む時は休むっていうことも必要なんだって。

-でも、ライヴに来るお客さん、特に男性なんですけど、一緒になってものすごく歌うじゃないですか。あれだけ歌われると、やっぱり負けないようにって声を出しちゃうんじゃないかって。

お客さんのテンションが上がるとこっちも上がりますからね。客席から見ているとわからないと思うんですけど、最前列のお客さん、すごい顔してるんですよ。"おまえそんなもんかよ!?"ってケンカを売るような顔してる人もいて(笑)。でも、売られたらケンカは買って生きてきたので、ライヴしてるとどうしても買いたくなっちゃうんですよね(笑)。それでやりすぎて"いちいち(ケンカを)買わないように""もうちょっと冷静でいるように"って後で怒られるんですよ。お客さんのパワーってすごいですね。

-シングルが出た後は、そのお客さんのパワーが感じられるツアーが始まりますね。おもしろいことに今回のツアーは各都市2デイズずつなんですね?

東京は2デイズやったことがあったんです。あと、金沢も"花咲くいろは"の舞台ということもあって、2デイズは何度もやっているんですけど、仙台のライヴでテンションが上がって"仙台も次は2デイズやります!"って言っちゃったんですよ(笑)。それで、ごめんなさいって思ってたら、スタッフが"いいね。2デイズにしよう"って。え、ホントですか。大丈夫ですかって思ってたら、スタッフのテンションが上がって、2デイズずつあっという間にツアーが組まれてて、それならやりましょうって(笑)。

-2日間、同じセットでやるんですか?

まだ考えているところなんですけど、2日通し券も作っていて、実際、通し券のほうが売れているんですよ。だから、2日間、同じ人が観にくるぐらいの気持ちで、基本のセットリストは「透明な世界」を中心には組むと思うんですけど、何か仕掛けは用意して、そう来たかと思わせられるように練ってるところです。通し券を買ってよかったと思ってもらえる2デイズにしたいですね。

-そのツアーが12月まで続きますが、同時に制作も進めているんですよね?

まだ具体的には何も決まってないんですけど、曲は山ほど作ってるところです。ササキジュンがいろいろな曲を書いてくるんですよね。「透明な世界」のようなザ・nano.RIPEって曲や「絶対値」のような今までやってこなかったようなフレーズを持ってくるんですよ。今、創作意欲が高まっているみたいで"いくらでも書ける"って言い放っている(笑)。昨日、あたし、曲作りをしてたんですけど、ワン・コーラス録ったものをササキジュンに送ったら、痛烈なダメ出しを受けまして。"このメロ、いまいちだ"って。"じゃあ、何かいいの思いついたら案ちょうだいよ"って言ったら"いつでも出せるけど"って言われて、悔しかったので"自分でやります"って作りなおして、ササキジュンのOKにまで辿りついたんですけど、それぐらいササキジュンは乗ってる。あれもやりたいこれもやりたいといろいろなものを作ってくるので、新しいものもどんどん出てくると思うんですけど、同時に「透明な世界」のような、これがnano.RIPEだっていうものの中で、もっと深いものを追求していけたらいいですね。これがnano.RIPEだよねって自分たちが思っている以上に周りに思ってもらえるような楽曲を作っていきたいと思ってるところなんです。