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INTERVIEW

Japanese

GOING UNDER GROUND

2012年11月号掲載

GOING UNDER GROUND

Member:松本素生 (Vo/Gt)

Interviewer:吉羽 さおり


―なにかしっくりきてない感覚?

そのしっくりきてないっていうのをみんなで探り合って。前に進んでない感じがしたのかなあ、バンドが。それがみんなイヤだったんじゃないかなっていう。

―それを一回すべてリセットしようと。

で、ツアーも切ってたから。どうしようかなと思って。でも、やっぱり出したくない、80点くらいのアルバムをここにきて出してもなっていうのがあるじゃないですか。じゃあ、まず出すのはやめて、ふりだしに戻して考えてみようって考えはじめて。ライヴが結構いっぱいあったので、ライヴをやりながらいろいろ考えたりとか。あとはリリースのツアーとして切っていたツアーもあったから、そのツアーで完成させようっていうのはみんなでやっていたんですよ。そのツアーで、なんでボツにしたのかを考えながらやっていたら絶対見えてくるものもあるなっていうところでツアーをやってみて。でも、お客さんはそういう事情はわからないから。「あれ? アルバム出ねえんだ」みたいなことになるし。そこは正直に、アルバムをボツったっていうことはアナウンスして。今できているデモのCDとかを、来てくれた人に配ったりとかして。まず、自分たちのバンドを好きになってくれた人、ライヴに来てくれた人となんとなく共有したかったんですよね、同じものを。そういうのをやっていましたね。

―そのなかで少しずつ進んで行くべき今の形が見えてきたんですか?

うん、そうですね。進んで行くべきみたいなことでいうと、そんな大層なことしてないなって思っちゃうんですけど。この歌を歌わないとバンドやってる意味ないっしょっていうものをとにかく作っていくっていうか。そういう作業ではありましたね。途中、ものすごい負のスパイラルに巻きこまれたりしながら。

―そのツアー自身、ファンも期待して観に来ているのもあるし、バンドとしてもなにか見せたい気持ちも募ってるわけだし。うまく気持ちがまわっていかないとすごく大変ではありますよね。

そうですね。でももう、バンドやるって決めてるから。あんまりそういう、苦しくてもう逃げ出したいとかみたいのは全然ないし。そこは結構、カラッとしてて。今日ダメだったらじゃあ明日ちがうこと試してみるとか。そういう作業でもありましたね。

―なるほど。では、アルバムへの突破口となったのはなんだったんですか。

なんだろうなあ。“なんにもいらない”っていう曲と、“シナリオライター”とかかな。“なんいもいらない”はツアー序盤に、いきなり丈さん(河野丈洋:Dr)が曲ができたっていって持ってきて。簡単だから、明日やろうって言ってすぐにやったりしていて。“シナリオライター”はツアーのファイナルの日かな、楽屋でみんなに聴かせたのを覚えてますね。

―“なんにもいらない”に描かれること、《自分の信じた道を行けばいい》《ホントのこと以外なんにもいらない》っていう思いは河野さんのそのときの心境だったんですかね。

そうじゃないですかね。なんにも頭から離れてくれないから、やらないとちょっと眠れないっていって。こういうゴリっとした言葉の曲を彼はあまり書かなかったから、びっくりしたんですけど、すげえ楽しかったな。

―意外でした。先ほど資料をいただくまで歌詞のクレジットがわからなかったんですが、今話を聴くまではてっきり松本さんの曲だと思ってました。

今回は、半分半分なんですよね。