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INTERVIEW

Japanese

GOING UNDER GROUND

2012年11月号掲載

GOING UNDER GROUND

GOING UNDER GROUND

Official Site

メンバー:松本素生 (Vo/Gt)

インタビュアー:吉羽 さおり


―汗ダラダラかいたら出し切った感もありますからね。

そうですね。それでいうと、丈さんの“Shining”とかはそういう感じなんじゃないですかね、彼にとってみると。俺はそういうふうに感じたな。ものすごい根が爽やかだから、こういう曲になったけど、曲の後ろにある燃えるようなものは弾き語りの段階からわかったから。なんていうか、見た目のエモさとかサウンドのエモさにだまされないでとにかく作りたかったんですよね。ボツになったアルバムは結構そういうのがちらちら見えていたんですよね。これなんとなく、みんながやってるエモい出し方だなみたいな。それ、俺らがやる必要あるかな?っていう。

―そこが80点だった所以?

そう。全然、不正解じゃないんだけど、俺らがやらなくてもいいでしょうみたいな。あとやっぱりこのバンドって、長く続けないと説得力が出ないバンドだっていうふうに気づいたんですよね。わかります? 1枚、2枚出して、いきなり解散とかして伝説のバンドだみたいな、そういうポテンシャルは持ち合わせてないんだこのバンドはっていう。

―ええ、ええ。これは大人になっていくバンドだなっていうのはあるときからわかりましたね。段々と年齢を重ねたゆえに思うことや葛藤があったり、ふっと力が抜けて楽しみを見つけた瞬間があったり、サウンド的にも、歌のなかにも、その時々を出すバンドだなっていうのは感じましたね。

だから、40歳くらいまでやらないと誰も納得してくれないから。まずは40歳まではまずバンドを走らせるために今必要なものとして『Roots & Routes』っていうアルバムがあって。

―先があるっていう楽しさがありますね。

そうですね。

―30代って、年齢的なことからいっても、大人にならなきゃいけないんじゃないかとか、こういう音楽性でいいのかとか、バンドという形で続けていっていいのかとか、発するものが変わらないといけないんじゃないかとか、音楽をやっていていいのかとかいろんなジレンマがきっとあって。それを超えていくっていうのが、どんなバンドもあると思うんですね。

うちはね、そこは「バンド」にこだわろうと。各自ソロをやろうが、バンドで止まらないで転がるっていうことを選んだんですよね、このアルバムで。『稲川くん』のときはもうちょっと、いい意味でぼんやりしてたと思うんですよ。この先にあるものっていうか。どういうバンドになっていくかっていうのが。

―その分、走り出した勢いが作品に出ていたという。

そうですね。今回のアルバムで、やっとバンドになったなっていうのが、感想かな。それは特別ドラマティックなものがあったわけじゃないんですけど。4人の感触として――精神論とかは抜きにして音楽だけをとってみたときに、こういうアルバムが作れるんだったらまだいける、っていう。そういうところですかね。そのバンドによってなにを選んでいくのかはそれぞれだと思うけど、俺たちは「バンド」を選んだなって。だから、長く続けないと説得力がないなってことに気付いたし。じゃあもう、転がってることも作品としてとらえながら、自分たちでやるっていうところですかね。あと意外と、音楽ってそんなに大切じゃないって気づいちゃうときもあったんですよね。それは30歳とか過ぎた人とか、学生自体にフェスとか行ってた人もそうだと思うけど。でも、音楽って必要じゃないなって思うのと同じくらい、音楽があってよかったって思う瞬間が俺は増えたんですよね。それもデカかった。前は音楽があればいいと思っていたんですけど、こんなもので腹膨れねえしって思うことも30を過ぎてみるとあるんだけど、それと同じくらい、誰かのアルバム1枚聴いて明日もがんばろうって思ったりする。10代、20代とはちがう高まり方で音楽を聴けるっていうのはたまらないですね。音楽やっててよかったし、音楽好きでよかったっていうことも今回のアルバムを作っているときは考えましたね。