Japanese
BOYS END SWING GIRL / Swimy / climbgrow
Skream! マガジン 2017年08月号掲載
2017.06.30 @下北沢LIVEHOLIC
Writer 沖 さやこ
下北沢LIVEHOLIC 2周年企画最終日は、Skream!編集部企画"Permanent vol.3"との合同開催。編集部がイチ押しする若手アーティストをピックアップしたイベントとなった。

トップバッターは滋賀出身の4人組、climbgrow。メンバー全員が1996年生まれで、この日の最年少バンドだ。1曲目「mold Hi」からハードながらに安定感のある演奏を聴かせる。「KLAXON」は切れ味鋭く、シャウトを交えながら一語一語を聴き手に植えつけるように歌う杉野泰誠のしゃがれ声も艶を放っていた。
衝動性だけでなくテクニカルな要素もふんだんに盛り込まれた演奏、一音一音のスケールの大きさ、エレファントカシマシをエッジーにしたような歌心、the cabs的な刹那的な美意識などを彷彿とさせながら、二番煎じにならずオリジナリティとして昇華できているのはメンバーそれぞれの強い意志ゆえか。弾丸をぶっ放すように鳴らされる音は不屈の精神の分身とも言え、感傷的な清涼感を放っていた。"ついてこい"と言いながらも置いていくぞと言わんばかりの気合の入れ具合も痛快。「極彩色の夜へ」は締めくくりに相応しい高揚感だった。メロディ、歌詞、歌、演奏の織り成すデッドヒートはこの先さらに火を噴き加速するだろう。

続いて登場したのはSwimy。climbgrowと同じく滋賀出身のバンドで、2016年にメジャー・デビュー、2017年7月からTakumi(Vo/Gt)、平成のまお(Vo/Ba)、タイキロイド(Gt/Cho)の3人編成で活動中だ。「ナイトミュージック」で軽やか且つドリーミーに幕を開けると、ツイン・ヴォーカルのハーモニーと日本的なメロディが印象的な「あっちむいて」をエネルギッシュに届ける。同期を用い、Takumiと平成のまおはキーボードも使いながら、楽曲の世界観を丁寧に描き出していく。「どうして」は平成のまおのあたたかく切ない歌声が優しく響き、「絶絶」はギター2本とベースが力強く楽曲をドライヴした。
Takumiは"僕は一番好きなことを夢にした"と夢について話しだすも、どうも滑らかに話せない。彼は急遽、"苦しいことがあるならやめてしまってもいいけど、そんな弱い自分のままでいいんですか。叶えたいことがあるなら苦しいのは当たり前でしょう。もう一度自分の好きなことを思い出して"とMCで伝えたいことに節をつけ、そのまま夢について綴られた「isogi」へと繋げる。彼らの音楽への真摯な想いが会場を包み込んだ。

この日の締めくくりは千葉県成田市出身のBOYS ENDSWING GIRL。歌を主体とし、古き良きロックンロールから現代的な邦ロックまでバランス良く取り入れた音楽性は自らが標榜する"全年齢対象バンド"に相応しい。青春を歌った「フォーエバーヤング」、甘酸っぱい夏の曲「SUNNY!!」など、楽曲のストーリーに合わせてヴォーカル・スタイルを変えるフロントマンの冨塚大地は、どの楽曲でも主人公としての存在感を放っていた。
MCでは"自分が考えていること、体験したことをちょっとずつ歌にできないか"という発想から冨塚が弾き語りで新曲をワンコーラス演奏するという一幕が。この日彼が披露したのは自分の人生を変えた恩師について綴られたものだった。教師の父母を持ち、教師の道と音楽の道を天秤にかけて音楽を選んだ冨塚ならではの強い思いがあったのだろう。彼は"みなさんの大好きだった先生を思い起こしてくれたら嬉しい"と笑顔で告げた。「TRANCELL」、「アンハッピーブレイカー」とフロアを盛り上げたあと、冨塚は"みんなの見逃しそうな小さな喜びや幸せをすくい取って、みんなに気づいてもらえるようにすることが自分にしかできないことなんじゃないかと思っている"と語る。その言葉どおり、彼らはラストのミディアム・ナンバー「旅人」までポジティヴな情景を届け続けた。
個性の異なる3バンドだが、どのバンドも自分たちの作る音楽を強く信じていることが伝わるアクトだった。若き才能の進化と成長はまだまだこれからだ。
[Setlist]
■climbgrow
1. mold Hi
2. スカーレット
3. klaxon
4. 風夜更け
5. The Ebb and Flow
6. Landscape
7. ラスガノ
8. 極彩色の夜へ
■Swimy
1. ナイトミュージック
2. あっちむいて
3. 御一人様
4. 僕の言葉で
5. アナタキミ
6. どうして
7. 絶絶
8. isogi(アコースティックver.)
9. relAte
■BOYS END SWING GIRL
1. フォーエバーヤング
2. 花に風
3. YELLOW
4. SUNNY!!
5. TRANCELL
6. アンハッピーブレイカー
7. 旅人
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