Japanese
プププランド / あいみょん / toitoitoi
Skream! マガジン 2016年08月号掲載
2016.06.19 @下北沢LIVEHOLIC
Writer 松井 恵梨菜
薄暗いステージのバックには、葉の生い茂る木が描かれた白い布。布の向こう側でブルーの照明が灯ると、葉も青白く光り、神秘的な世界を作り上げた――そこへ現れ、固い握手を交わしたのはtoitoitoiのふたり。岸川まき(Vo/Syn/Melodica)は大きく深呼吸したあと、そのブレスで、動物の鳴き真似のような声で、世界を息づかせる。そしてひとたび静寂が訪れたかと思ったその瞬間、獲物に食らいつく猛獣のような勢いで岸川がステージから身を乗り出し、"こんばんは千葉から来ました2人組ロック・バンドtoitoitoiです!"とまくし立てたあとそのまま客席へ突っ込み、暴走。歓声を上げて高揚するフロアを抜け再びステージに戻ると、その勢いのまま「ぺネロポ」を情熱的に歌い上げた。突然の出来事にあっけに取られていると、岸川はMCで宣言する。"あと2バンドいますが、もう帰ってもいいだろうって思うようなライヴをします!"――たいていのバンドはここで"最後のバンドまで楽しんで......"と言うものだが、toitoitoiとして45分間のステージを全力でまっとうしようとする姿勢に、"ロック・バンドだ"と言い張った彼女たちの気概を強く感じた。続く「キスキスバンバン」では鍵盤ハーモニカを力いっぱい吹いたあと、岸川は再び客席へ降りて中央に置いたイスの上に立ち、観客ひとりひとりに向けて投げキッスをしたり、指揮者のように手を大きく振ったり。自由奔放な彼女を優しい音色でそっと支える村越真史(Gt)は縁の下の力持ちといった様相で、その存在が頼もしい。ラストはこの世に生を受けたすべてのモノに"幸せになれー!"とエールを送る「ひろがれ・ザ・ワールド」。"みなさん、私たちのドラムになってください!"と岸川からのお願いを受け、フロア中からハンドクラップが巻き起こる――全身全霊のパフォーマンスに魅せられ、何十人編成のオーケストラが誕生した瞬間だった。
続いて、1995年生まれのシンガー・ソングライター あいみょんがバンド編成で登場。ルーズな白Tシャツにジーンズ、スニーカーというラフなファッションでありながら、鮮やかなルージュが目を引く、どこかコケティッシュな魅力を放つ彼女。まずはアカペラで「どうせ死ぬなら」を歌いだす。この若さで"死"を歌詞の題材に扱うことには驚嘆だが、それにもおじけず立ち向かうような彼女の強さ、潔さが全面に表れているし、様々な死に際を綴った大胆な言葉が並ぶ中、サビの"どうせ死ぬなら二度寝で死にたいわ/欲を言えば 父ちゃんと母ちゃんに挟まれて"というささやかで幸せに満ちた時間がひときわ印象的だった。続いては、昭和感のあるダジャレと若者言葉を織り交ぜたユーモラスな歌詞が冴える「ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌」を演奏。それを歌うあいみょんの涼しい顔との違和感がなんともクセになる。さらに、独白のようなパートが刺さる新曲「生きていたんだよな」に、"1曲弾き語りをやります。父の日やから、「おっぱい」でいいやんって言ってたけど、別の曲を......"と言って「2人の世界」も披露。ここで長めのMCを設けると、"今から歌うのは友達に宛てた曲です。どうしようもない子なんですけど、私が上京するときに手紙をくれて......"と語り、届けたのは「○○ちゃん」。早くに煙草の味を覚えたとか、きれいになる努力は医者に頼ったとか、容赦なく赤裸々に明かすあいみょんだが、"将来の夢はお嫁さん/誰かもらってね"というサビからは、大事な友人であることが伝わってくる。"最後に一番かわいくてピュアな恋の歌を歌います"と言って聴かせた「貴方解剖純愛歌 ~死ね~」。タイトルからもわかるとおり、もちろん一般的な甘いラヴ・ソングではない。爽やかなギター・ロック・サウンドに乗せた歪んだ愛情、その毒気たっぷりのアブノーマルな感情表現は彼女の最大の武器だ。
最後に登場したのは、"RO69JACK"での優勝経験を持つ関西発のプププランド。オールドスクールなフォークの味わいに、西村竜哉(Vo/Gt)の少ししゃがれた声をブレンドした音楽性は、微かな甘さとほろ苦さを感じさせる。恋の切なさをロマンチックな詞で表現した「ミスタームーンライト」では、吉川淳人(Gt)がエモーショナルな表情とコミカルな動きでギター・ソロを披露し観客を笑わせると、西村に"ギター変人"と命名されるという一幕も。続く「MUSIC」は清涼感のあるギター・カッティングに"Don't stop music!"というコーラスが乗り、楽曲全体で暑苦しいほどの青春感を見せた。MCでは"さっき竜哉のワックス使ってみたんやけど、おかげでパサパサやないかー!"と言う吉川に対し"ん~、GATSBY!!"と西村が返すなど、勢い任せのおちゃらけたノリが若々しくて微笑ましい。空気を完全にほぐしたあとは、"I am 忌野清志郎!"との前口上から始めたロックンロール・ナンバー「ヘイガール涙を拭いて」に、ギターが奏でる泣きのメロディがセンチメンタルを誘う「バイ・バイ・バイ」と展開。ライヴが終盤に差し掛かり、"楽しかったなー。恥ずかしいわー......間違えた。照れくさいなー......違う?"と緩いボケを挟む西村に"名残惜しいや"と吉川がフォロー。そうして後ろ髪引かれる思いを抱えたまま、"待ち合わせしたとき、そこに向かうまでが一番楽しいなと思って曲にしました"と伝えて「23」、「メトロ」を聴かせる。彼らの楽曲には青春映画のような身近なシチュエーションをモチーフとしたドラマ性が1曲1曲にあり、それぞれに主人公像が情緒豊かに描かれているから、ストーリーとして生き生きしている。そしてその青春がいつまでも続くことを証明するような「メトロ」は、エンドロールに相応しかった。アンコールは「おっぱい」。男子目線の赤裸々な恋愛模様を描いたブルースが、甘酸っぱい後味を残していった。
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