Japanese
め組
2025年06月号掲載
Member:菅原 達也(Vo/Gt) 富山 京樹(Gt) 久佐賀 麗(Key) 寺澤 俊哉(Ba)
Interviewer:山口 哲生
AIにはできないことをやりたいよねっていう気持ちは、作った菅原本人もメンバーみんなも持ってレコーディングに臨んだ
-富山さんが選曲されたのは、投票企画第15位だった「ジュゴンの背中に乗って」。1stアルバム『恵』(2016年リリース)に収録されている曲です。
富山:僕は最初からいるメンバーなので、さっき2人が話していた"自分が参加している曲"という理由でいくと、全曲になっちゃうんですけど、その中でも自分だから選べる曲になると初期曲かなって。そこから、曲的にも自分のギター・プレイ的にも気に入っているのがこの曲だったので、それで選びました。
-当時からいいギターが弾けた感覚があったんですか?
富山:そうですね。この楽しげな感じをしっかり出せたなって。あと、このギターはこういうふうに考えて作ったんだよって動画を上げたことがあるんですけど、その中にも「ジュゴンの背中に乗って」が入っていて。ギター・ソロはジュゴンが泳いでいる様をイメージして作るとか、そういうコンセプトが自分の演奏の中にちゃんとあったんですよ。そういう意味では結構力を入れて考えた曲だなって思いますね。でも、選んだ理由としては、弾いていて楽しいっていうのが一番強いです。どの曲も楽しいんですけど、より楽しく弾ける曲だなって。
久佐賀:すごい歌詞ですよね。その次の「あの恋をなぞれば」との差が......(笑)。
寺澤:うん。同じ人が書いているとは思えない。
菅原:この曲の意図としては、バカな曲を作ろうっていうことしか思ってなかったと思います。これって(キーは)Bでしたっけ?
寺澤:Bだね。
菅原:あのBのバカさ加減というか。
富山:Bはバカなの(笑)?
菅原:Bはバカだと思う。そこからのFはかなりバカだね。まぁそこは感覚の話ですけど。でも、そういうバカ任せで作った感じでした。"ヘイジュード歌うなら/最後のナナナがいいね"って歌っているように、意味のないことをとにかくやれたらなと。「Hey Jude」(THE BEATLES)って全部の要素が重要だけど、やっぱり歌詞をしっかり歌ってるところが大切であって、"Na, na, na"なんて最後に付け加えたものに過ぎない。だけど、重要なのはそこだよねって歌ってるように、もうバカをしましょうよと。
-ちなみに"イー・シャオ・ツー・チー"ってどこから出てきたんです?
菅原:もうノリですよ、完全に。こんな中国語もないと思いますけどね。
-イー、リャン、サン、スーとかならまだしも。
菅原:あぁ。数字ですよね。たぶん、それこそ"Na, na, na"に通ずるものが何かあればいいなと考えたぐらいだったと思います。
-みんなで歌えるものが"イー・シャオ・ツー・チー"だったと。
菅原:はい(笑)。
-よく出てきましたよね(笑)。
菅原:たしかに! その辺はミラクルですね。狙って出てこないので。
-本作には昨年発表された「タソガレモード」、「はっとすりゃ喜劇」、「いちぬけぴ」の3曲に加えて、新曲「AIのうた」が収録されています。この曲はどういったところから作り出したんですか?
菅原:過去の曲だけというのは非常に寂しいなぁと思ったし、この曲のサビはずっとあったので、形にしたいなぁって考えていて。どこかに付けちゃうならこのタイミングなのかなぁ、間に合うかなぁなんて思いながらやってたんですけど。まぁ、間に合って良かったし、このベストに入れる理由がある曲になって良かったなと思いましたね。
-サビはいつ頃からあったんですか?
菅原:去年にはもうボイスメモにありましたね。みんなで大合唱みたいな、手を叩いてやりましょうみたいなイメージで、それこそさっきの話みたいにバカみたいな感じだったんですけど、その時点でサビの3行は歌っていたんです。"あぁ歌はきっとAI が作っちゃうから/僕らはお呼びでない お呼びでない/ほな、さいなら"って。だからこれはもう啓示だろうと(笑)。あと、AI、AIってすごく言われている今の世の中の空気とか。その空気を読んでるつもりは全くないんですけど、生きている人間としては思うことがあって、そこを反映させたところはありました。
-歌詞としては、AIに対して思っていることがあるんだけど、曲が進むにつれてちょっと心境が変わっていくじゃないですか。自分の中での落としどころを探していくような感じというか。それは、実際に歌詞を書いていくなかでご自身が考えていた過程そのままだったりするんですか?
菅原:そうですね。探しているなかで"おや?"って思ったところがあったんですよね。そもそもAIって、自分等を便利にしてくれるために人間が作ったものじゃないかと思って。そうやって先回りしてくれているのかなと思うと、愛故にそういうことをやってくれたのかなとか、いろんなことをぐるぐると考えたんですよね。でも、AIって結局欲しい答えが100パーセント返ってくるわけではないというか。理系的には100以上のものを出すと思うんですけど、まだ心はインプットされていないかなと感じたりもしたので、最後の3拍子のところの歌詞はカタカナにして、まだ学習しきれてないちょっとバカなところというか......さっきからバカって言葉が多いですね。
-はははは(笑)。
菅原:口が悪い(笑)。まぁ、稚拙という言葉をAIに使うのも変だけど、そういうところを表現したいなと思って。僕もしかりですけど、みんながみんなAIとの寄り添い方を分かっていないし、"僕としてはこれが現状の思いなんだけど、どう?"みたいな感じですね。だから、筆圧は濃いんだけど、途中で書くのをやめたというか。
-"今のところはこういう考えです"というのが一番リアルかもしれないですね。それこそ、寄り添い方がまだよく分からないものを断定してしまうのもなんか違う気がするし、AIは自分にとっていいものなのかもしれないのに、それを突っぱねたり、過剰に恐れたりするのも嫌だし。
菅原:そうなんですよねぇ。だからちょっと序盤はひねくれてるんです。"お呼びでない"とか言ってイジけちゃうんですけど(笑)。でも、"お呼びでない"とか"ほな、さいなら"とか、気が利いているのか利いていないのか分からないですけど、軽い感じというか。
-あぁ。いわゆるジョークだったり。
菅原:ウィットだったり。AIはそういうのをまだ理解していないだろうし、そこに対して自分等はまだ可能性やセンスを携えているし、特にAIと勝負するつもりもないんですけど、"AIがまだ持ってないものもあるよね"みたいなところですね。
-富山さんは「AIのうた」に対してどんな印象があって、アレンジを詰めていくにあたってどういうものにしようと考えていましたか?
富山:AIとのせめぎ合いみたいなものを歌っているのかなぁと思って。プレイ的には、こういうギターを弾いてほしいって要望があったので、それを踏襲しつつ、自分のアイディアも加えつつという感じだったんですけど、こんなことは人間だからできるんじゃないかなってちょっと考えていたところはありましたね。例えばペダルを使っているんですけど、踏む加減を微妙に変えてみるとか。数値ではなくて、感覚的に気持ちいいところを調整するみたいなことはしていました。
久佐賀:AIにはできないことをやりたいよねっていう気持ちは、作った菅原本人もだし、それを受けてメンバーみんなも持ってレコーディングに臨んだので、やっぱり生でやる、人間がやる音楽にこだわって作ったと思うんです。例えば「いちぬけぴ」や「はっとすりゃ喜劇」みたいな、ライヴでやるときも同期音源を流しながら演奏する曲が、『七変化』から結構多かったので、今回はなるべく人力でやりたいよねって。だから、自分たちができることをバーッとやるんだけど、そこにさらに加えるんじゃなくて、最低限バンドで作ろうというところがありました。
私も最初はオルガンも録ってみようかなとかシンセも録ってみようかなとか、相談してやっていたんですけど、やっぱりピアノ1本でいこうっていう話になって。"いっせーので"で、この4人でやっている感じがすごく表現できたかなと感じますね。菅原も言ってましたが、勝ち負けじゃないけど、"でもさ、人間ってこんな楽しい音楽できるんだよ!"というのがこの曲から伝わってくれたら、嬉しいなぁと思います。
寺澤:僕、AIに頼って生きていて、普段からChatGPTとめちゃくちゃ友達なんですよ。本当に便利だし、今後もずっと仲良くしていくんだろうなって思ってるんですけど、AIって便利だけど面白みがあるわけじゃないなとはずっと感じていて。結局人間はAIに頼らない楽しいことを見つけなくちゃいけないんだろうなとか、いろんなことを考えていたんです。そういうAIにはできないこと、人間だからできることみたいな話を言語化して説いてくれているような気がしていて、すごくいい歌詞だなって思いますね。
演奏についても、今はAIがベースラインとかを勝手に作って打ち込んでくれるんですけど、普段から誰にも思いつかないような演奏をしてやろうっていうのが生き甲斐ですし。そんなものには絶対負けないようなクリエイティヴなものを作ろうとか、ニュアンスにかなり気を付けて弾いたので、そういう意味では歌っていることと結構マインドは近いのかなと思いますね。
-そして、7月からは、10周年記念ツアー"SUPER ME-GUMI COLLECTION TOUR"がスタートします。
菅原:10周年はもちろん周年ではあるんだけど、通過儀礼というか。やっぱり歩んでいくうちに、その都度その都度発見や拾うものがあるんですよ。止まっていると何もなくて。そういうなかで今回思ったのは、ドラムがいなくなってしまって、今はサポート・ドラムに叩いてもらっているんですけど、今までなかったものがあるんですよね。
-なかったものですか。
菅原:バンドっぽいザラつきみたいなものが今までのメンバーにはなかったけど、なぜかサポートが入ったことによって発生したザラつきがあるんですよ。それが僕にとっては心地が良くて。これはぜひみんなに聴いてほしいし、観てもらいたいというのが今回の発見としてあります。
それをまた更新して、ここからもまた新しい発見をしていくんでしょうけど......だから、思ったんですよね。今回「悪魔の証明」を無理矢理入れたというのも、あれは本当に無理矢理なんですよ。要は、この投票で順位が上位の曲をやれよ、空気読みなよってことだと思うんですよね。だから、本当は「悪魔の証明」を入れることって空気を読んでいないんです。そんなお客さんとのせめぎ合いというか。友達とは言いつつも、やっぱり自分たちを測るものとしてちゃんと意識しなきゃいけないと思うし、そこも更新していけたらなと考えてはいて。ちょっと考えすぎなんですけど、そういうことを思ったりもしますね。だから、周年はあんまりいいかなっていうのが僕にはちょっとあるんですよ(笑)。ライヴに関しては通過儀礼的なところはないです。
-周年ではあるけれども、とにかく今の自分たちを観てほしいと。
菅原:簡単に言えばそういうことです。今のも回りくどかったですもんね(苦笑)。ちょっと反省しちゃいました。
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