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INTERVIEW

Japanese

Laughing Hick

2024年11月号掲載

Laughing Hick

Member:ホリウチコウタ(Vo/Gt)

Interviewer:藤坂 綾

-怖いですか。

「カシスオレンジ」(2019年12月リリースの1stアルバム『DOPAMINE』収録曲)、「愛してるって」(2019年1月リリースの2ndシングル『Bye-Hi』収録曲)、「女だから」(『女だから』表題曲)みたいな、そういう曲を待ってる人たちに対しては全然違う新しいアプローチだから。でもこれがLaughing Hickだよっていう感じでもあるので、どういう表情で受け取ってくれるかなと。

-ここまで新しいことをやったけど、これまで聴いてきた人たちを置いてけぼりにしていないっていうことは、聴けば絶対分かると思います。

そうだと嬉しいです。

-「愛なんて嘘は置いといて」はどんなイメージで書かれたんですか?

これはたいちと一緒にデモを作ってて、アッパーな歪んだ愛を歌ってみたいというところから始めて。そのときの"愛なんて嘘は置いといて"の部分のメロディと歌詞がほぼそのまま入ってるくらい、スーッと書けました。そこから何を書こうって考えたときに、これまでの「女だから」とか「愛してるって」、「休憩と宿泊」(2024年2月リリースのデジタルEP『カフェオレ』収録曲)みたいな、どうしようもない恋愛をしている人たちに対して歌った曲は、物語の終わりとか、前向きに背中を押すっていう最終的な着地点があったんだけど、結論を書かないということをやってみたいなと思って。

-それは何か理由があったんですか。

そのほうが最終的にリスナーの方が客観視できるんじゃないかなというのと、この恋愛を見て、最後の着地点はあなたが決めてほしいなと思ったんです。"インセプション"みたいに、"結局最後はあなた次第です"って。

-あー、なるほど。

最後に主人公はこのどうしようもない恋愛をやめるのか、そのままやめられないのか、聴いてくれてるあなたはどっちに進んでいくんだろうって、現実とのリンクみたいなことが作品でできれば面白いなと思って。

-ホーンがまたいいですね。

これは作ってるときから入れたいと考えてて、もう頭の中で一緒にホーンが鳴ってました。これまでもいつかホーンを入れたいと思ってて、「女だから」も最初のデモのときは入ってたんですけど、ちょっと違うかなって。だからここに来て初めて入れられて嬉しいですね。しかも今回は生で演奏してもらってて、それもめちゃめちゃ嬉しかったです。

-今回の2曲、どちらもすぐにライヴが浮かんでしまったんですけど、作ってる側としてはどうでした?

ライヴを想定しながら作ってはいますね。シンガロングとか、そういうのもイメージして、それは年々というか、曲を書くごとに意識していってるのかも。「オリオン」も「愛なんて嘘は置いといて」も今のセトリに対して、"こういうアプローチの曲がもう1つ欲しいよね"みたいな感じで作っていったところはあるから、ライヴありきで書いてるかもしれないですね。

-これまでは?

これまではわりと作品ファーストですね。それを考えると、めちゃめちゃ意識して書いてます。

-毎作、これまでの自分を超えていってると思うのですが、プレッシャーはありました?

すごくありましたね。でもその分、毎回最新の曲が一番好きだったりするし、毎回超えてるつもりではいるので、いいプレッシャーでもあるのかなって。

-では最後に、改めて今作の聴きどころを教えてください。

「オリオン」は、恋愛でも友情でも、何か大切な人やことを思い浮かべながら、どうしたらそれが叶えられるかな、みたいなことを一緒に悩んで、答えを見つけていけたらいいなと思いながら書いたので、そういうことを考えながら聴いてもらえたら嬉しいです。「愛なんて嘘は置いといて」はサウンドと歌詞が1つになっていて、歌詞に合わせてリズムのパターンが変わっていくというリンクの仕方をした作品にもなってるので、そこも楽しんでもらえたらなと思います。