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INTERVIEW

Japanese

インナージャーニー

2024年10月号掲載

インナージャーニー

Member:カモシタサラ(Vo/Gt) 本多 秀(Gt) とものしん(Ba)

Interviewer:石角 友香

インナージャーニーが3人体制初のEP『はごろも』をリリースした。NHK土曜ドラマ"%(パーセント)"に書き下ろした「きらめき」や、映画"とりつくしま"の主題歌「陽だまりの夢」等、日常の中で新たな視点を発見する映像作品との見事な親和性も見せながら、バンドにとってこれまでにないアプローチにも着手した楽曲に出会えるEP。カモシタサラのソングライティングとバンド・アレンジの柔軟さ双方の成長が見える本作について、ざっくばらんに話してもらった。


枠組みから脱出、逸脱するという意識が、全曲に共通しているEPになったなと思います


-今年の夏はイベント出演が多かったようですね。

とものしん:8月はライヴが9本あったんで、2年前の年間で5本と比べると相当な増え方で(笑)。

カモシタ:あといろんな場所に行くことが増えて、東京以外の場所でライヴができるようになってる感じですかね。

-3人でいる時間も増えますね。

とものしん:会わないのが珍しいぐらいの感覚になりました。結成以来初めてじゃないですかね(笑)、こんなに一緒にいるの。始めてすぐコロナ禍に入ってライヴがなくなっちゃったんで。

-今回の5曲はすでにライヴでやっている曲もあるし、映画等への書き下ろしも2曲ありますが、実際の制作はどの辺が発端なんですか?

とものしん:ガッツリまとめるってなったのは「Mary」と「トーチソング」のどっちかぐらいかな?

本多:まだ他にもあって、その中からどれをチョイスしよう? みたいな。「きらめき」と「陽だまりの夢」は収録することが決まっていて、その上で何を入れようっていうところから始まった気がする。

とものしん:「予感がしている」はベースとドラム録ったのいつだろう? 「少年」(2023年3月リリースの6thデジタル・シングル)録った日だから2年前かな?

-もう録ってたんですね。

カモシタ:ライヴではコロナ前ぐらいからすでにやってた曲で。

-だからKaito(櫻井海音/ex-インナージャーニー/Dr)さんが叩いてるんですね。ライヴでも披露していて、今のアレンジが必要だから今回新たに録ったのかなと思っていたのですが。

とものしん:でもそれで言うと2Bはレコーディングの時点から変えようっていう話でリズム・パターンが全然違うんじゃないかな? ライヴだと"弱レゲエ"みたいな感じだった。

-コテコテのレゲエじゃないってことですね。

本多:サビでちょっと分厚くしたくて、ギターが全部で5本鳴ってるんですよ。ヘッドホンとかでよく聴いてみると、サビになった瞬間にドーンって音が飛んでくるような感覚があって、それはいい感じのこだわりなのかなって。

とものしん:この話するたび喋ってるからたぶん君のこだわりなんだと思うよ(笑)。

-「予感がしている」を今回収録したのはこのEPにカラーが合ってるとか、そういう感じですか?

カモシタ:カラーが合ってるのもそうですし、入れときたいっていう気持ちが強かった。

とものしん:いつ入れてもいいなっていう曲なんですけど、Kaitoが叩いてるのに脱退してから2年後とかに発表するのもなっていうのもちょっとあって。

カモシタ:今回のEPはこう作るぞってテーマを決めていたわけではないんですけど、でも枠組みから脱出、逸脱するみたいな、"外に出るぞ!"というのが全部の曲に共通しているなって入れた後に気付いて。

とものしん:え、脱退したい(笑)?

カモシタ:(笑)違うよ。固定観念とか、そういう決まったところからもっと自由に羽ばたいて行こうぜっていうEPになったんじゃないかなと思って。

本多:それは思う。

カモシタ:だから「予感がしている」はその中でスパイスというか、いい位置にいるんじゃないかなって思いますね。インナージャーニーが昔から言いたかったことが「予感がしている」にも入ってるのかなと思います。