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INTERVIEW

Japanese

H△G

2018年02月号掲載

H△G

Member:Chiho(Vo) Yuta(Gt)

Interviewer:蜂須賀 ちなみ

コンポーザー&クリエイター集団 H△Gが、メジャー1stアルバム『青色フィルム』をリリースする。本作のテーマは"卒業"。かねてから親交のある4アーティストからの楽曲提供、また昨年夏のメジャー・デビューを始めとした、前アルバムのリリース時からの変化が影響し、サウンドはこれまでで最も色彩豊かに。それによってH△Gが歌う"青春"の定義もグッと広がった印象だ。これから先、H△Gの表現は幅広い世代へ開かれたものに進化していくことだろう。ヴォーカリストのChiho、コンポーザーのYutaに手応えを語ってもらった。

-メジャー・デビューしてから半年が経ちましたね。

Chiho:はい。メジャー・デビューしてからは"こんなこともできるんだ!"と思えるようなことがたくさんあって、とても刺激的な時間を過ごしてきました。去年の夏にメジャー・デビュー・シングル(2017年7月リリースの1stシングル『夏の在りか』)を発売して、そのときにスマホ3画面を並べてひとつの絵として見せるようなミュージック・ビデオを作成したんですけど、自分たちでそんなに面白いものが作れるんだっていうのがすごく印象に残っていて。

Yuta:「イタズラなKiss と ラブソング。」(2017年11月リリースの2ndシングル表題曲)もそうだよね。この楽曲は今までのH△Gの流れとしては異質ではあると思うんですけど、映画の主題歌として書き下ろしをするっていう、インディーズ時代にはまったくなかった作業によって生まれた楽曲なので。

-新たに出会った人との相互作用によって、H△Gの世界が広がっていったと。

Yuta:そうですね。規模が大きくなったぶん、いろいろなアイディアが生まれますし、僕らが今まで発想しなかったことを取り入れたうえでいいものが作れているなぁと思います。ただ、メンバーも当然変わってないですし、プロデューサーもインディーズ時代から同じままなんですよ。一番近い環境は変わってないですし、新しく出会う方もみんなすごくいい方なので、僕たちメンバーとしては変なストレスもなく、いいものを作る、いいライヴをするっていうところに従事させてもらうことができていますね。

-今回リリースするアルバムもまさにそういう流れの延長線上にあるのかなと思っていて。まず、親交の深い4名のアーティストに"卒業ソング"の楽曲提供を依頼したそうですが。

Yuta:これはH△Gのプロデューサーからの提案ではあるんですけど、まずこの話が出たときに、MiliのYamato Kasaiさんにお願いしてみたいと思って。Miliとの関わりはスプリット・アルバム(2013年リリースの『H△G × Mili』)を一緒に出させていただいたところから始まっているんですけど、ヴォーカルのmomocashewさん以外のメンバーは僕らと同じで、(愛知県)岡崎市のライヴハウス出身なんですよ。

-ORESAMAともスプリット・アルバムをリリースしていましたよね(2016年リリースの『H△G × ORESAMA』)。

Chiho:そうですね。そのときにお互いの曲をカバーしたんですけど、もともと全然タイプが違うからか、そこでしか生まれない音楽があってすごく楽しくって、今回お願いいたしました!

Yuta:イトヲカシの宮田"レフティ"リョウさんには、メジャーに移籍したタイミングからアレンジャーとして参加していただいていて。僕らのこともよくわかってくださっていますし、自然な流れで今回もお願いしたいなという気持ちになりましたね。

-ハローモンテスキューは、昨年のORESAMAとのスプリット・ツアー(1月に東名阪で開催した"Split Album「 H△G × ORESAMA 」Release Tour 2017")にオープニング・アクトとして出演しています。

Yuta:彼らはその岡崎市のライヴハウスを拠点に活動していて、後輩にあたるバンドなんですけど。今でもしょっちゅう地元で会うんです(笑)。

Chiho:ギターの708君は"残響P"っていう名前でボカロPをしているんですけど、彼の「ハローハロー」っていう楽曲を『声 ~ VOCALOID Cover Album ~』(2017年5月リリースのボカロ・カバー・アルバム)で歌わせてもらったのもひとつのきっかけですね。

-4名とも、地元やこれまでの仕事をきっかけにすでに繋がっていた人ということで。

Yuta:そうですね。逆にそうじゃなかったら嫌なので。

Chiho:おぉっ(笑)!?

Yuta:いや、僕も曲を作る人間なので、自分の書いた曲をやりたいっていう気持ちもありますし(笑)。でも、関わりが深くて、僕らのことをわかってくださる人からの楽曲提供だからこそ、すごく嬉しかったんです。

-この4曲がまたかなり個性豊かで。

Chiho:そうなんですよ、こないだMiliのKasaiさんとも"トラックを聴いただけで誰の楽曲かわかるよね"って話していたくらいで。例えば、708君の楽曲(「独白」)は歌詞とメロディの乗せ方が面白くって、"あ、そこで切るんだ"みたいな癖があるから私はすごく好きで。

Yuta:Miliの楽曲(「ゆめわずらいのバードマン」)は最初送られてきたときに"これは卒業なのか? 卒業だよな......?"って思ったんですけど(笑)。でも本当にブレずにめっちゃMiliだなって。

Chiho:歌い方に関しても"ウィスパー・ヴォイスでよろしく"って。遠距離なので直接ディレクションをお願いすることはできなかったんですけど、仮歌を録って、確認してもらって......っていうやりとりをして制作してきましたね。

Yuta:ORESAMAからいただいた楽曲(「ピリオドノック」)は、デモの仮歌をぽんちゃんが歌っていたんですよ。だから"あれ、ORESAMAの新曲かな?"、"このままリリースされるのかな?"みたいに思って(笑)。