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INTERVIEW

Japanese

ヤバイTシャツ屋さん

2016年11月号掲載

ヤバイTシャツ屋さん

Member:こやまたくや(Gt/Vo) しばたありぼぼ(Ba/Vo) もりもりもと(Dr/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

-流行りのバンドみたいなことはできないけど、自分たちの持っている武器で、自分たちのできる範囲で行けるところまで行こう――すごくエモーショナルでピュアですね。

こやま:そうです。

一同:(笑)

こやま:謙遜の仕方を忘れました(笑)。

-この曲、ギター・ソロが2回入ってるんですよね。ヤバTは曲構成が型破りだと思います。常識にとらわれていないというか。

こやま:"常識"と言われるのは嫌やから、ほんまに自由にやってます。常識の真逆を行きたい。他の人がやらんようなことをやったら1曲目はミュージカルになったし(笑)。「DQNの車のミラーのところによくぶら下がってる大麻の形したやつ」(Track.5)は、昔はもう1回同じフレーズをやったりしてたんですけど、ライヴでやっていくうちに"あ、これ長い!"と思ってバン!! とぶった切りました(笑)。

-(笑)「ウェイウェイ大学生」の"TwitterとかFacebookとか炎上してまえ"という歌詞や、「あつまれ!パーティーピーポー」での遠目にパリピを見て"俺も混ぜてくれ"という曲など、ちょこちょことこやまさんの心情は見えていたけれど、ここで大きくこやまさんの心情が吐露された曲がくるので、泣かせにきてるなと。

こやま:「流行りのバンドのボーカルの男みんな声高い」もアルバムの最後から2曲目なんでね、そういうのが入ります(笑)。この曲はこのアルバムに絶対に入れたいと思っていたんですけど、いい場所に入れられました。アルバムの最後から3曲目にはベースの人が作った曲が入るというのもありがちですからね(笑)。(※Track.11「L・O・V・E タオル」はしばたが作詞作曲を担当)そういうのがやりたかったんで、やれてすごく嬉しいです。「L・O・V・E タオル」は、他の曲は基本的に僕が作曲してるんでしばたが作ったらどうなるんやろ~と思って作ってもらって。ヤバTっぽくなかったら嫌やな~と思ってたけど、めっちゃヤバTっぽい曲がきました。"繊維繊維繊維"っていう歌詞とか気持ち悪いですよね(笑)。

しばた:ライヴのことを考えて作ったので、語感が良ければいいかなと思って作ったらこうなりました。間奏はこやまさんの自由時間です。

こやま:"ここはこやまさんの自由時間やから"と言われて、シンセとかやったことないしどうしたらいいかわからへんから悩みすぎて、2週間かかりました(笑)。ここの部分だけありえへんくらいの音圧です。びっくりするわ!

-「無線LANばり便利」で"君のもとへ届け"と歌い、過去の心情吐露でもありバンドのスタンスを歌った「流行りのバンドのボーカルの男みんな声高い」も収録されて。以前は"メッセージ性は極力排除"とおっしゃっていたけれど、今後ヤバTはメッセージ性も出していくのでしょうか?

こやま:メッセージ性ねぇ......。(こういうことを歌うようになったのは)大人になったんでしょうね。まぁね、でも受け取り方は人それぞれなんで(笑)。

-かわされてしまった(笑)。でも別に、過去の発言にとらわれて面白いことが制限されてしまったらもったいないですしね。

こやま:そうですね。バンドは変わっていくもんやと思うし。

-バンドの未来に期待が生まれるアルバムでした。バンド初の全国ツアー(※11月15日より開催する["We love Tank-top" TOUR 2016-2017])も楽しみですね。

しばた:ツアーは回る場所も絶妙やし、ちょうどいい感じです。

もりもと:自力で地方に行くには、これまで結構限界があって。デビューを機に大人の力を借りて全国に行けるので嬉しいです。ただ、地元の静岡が入ってないことを根に持ってます(笑)。俺、高校生のころ浜松窓枠にめっちゃ通ってたのに! でも、ツアーの楽しみをまだ経験したことがないので、全国でおいしいものを食べたいです。

こやま:行ったことないところばっかりなんでね。全会場ちゃんと盛り上げられるようにしたいです。絶対楽しいと思う。......にしてもね。ツアーもやったことがないのに、メジャー・デビューして、フル・アルバムを出して。なんかおかしいんですよ。

しばた:そうやなぁ。順番おかしいなぁ。だからめちゃ楽しみですね。

-インディーズで全国流通盤をリリースすることなくメジャー・デビューですしね。ヤバTは本当に常識をぶっ壊すロック・バンドだと痛感しております。

こやま:"これをこうしなきゃいけない"みたいに言われるのが一番嫌いなんです。ロック・バンドなんでね(笑)。

もりもと:ロック・スターやわ(笑)。

-メジャー・デビュー後はさらに多くの人に届くでしょうから、公式プロフィールのとおり、ターゲットの50代女性のリスナーさんも増えるかもしれませんね。

もりもと:全年齢の人に聴いてほしい。年配の人や小さい子とか、家族連れがライヴに来てくれるのってすごく嬉しいんです。

こやま:これまでバンドの宣伝においてTwitterにしか力を入れてこなかったんですよ。だからターゲット年齢は50代女性と言いつつも、10代~20代の子たちに発信していて。でも、今回を機に全国のレコード・ショップにCDを置いてもらえるようになって、いろいろな媒体での露出も増えて、全年齢の人に聴いてもらえると思うんで。その広がりがどうなるんかなーって、ほんま楽しみです。