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INTERVIEW

Japanese

Manhole New World

Manhole New World

Member:関根米哉(Dr) オノシンサク(Gt) 有野拓洋(Gt) 細沼章吾(Per) 松田ナオト (Ba)

Interviewer:山元 翔一

Manhole New Worldは5人組のインストゥルメンタル・バンドだ。バークリー音楽院出身の松田ナオト(Ba)が徹底的に自身の音楽を追及し、彼の作り上げた音世界を4人の熱き音楽家たちが紡ぐ。シネマティック且つノスタルジックな音像と爆発するようなエネルギーに満ちたリズム・セクションが緻密に折り重なる......"マンホールの中の地下世界から飛び出し、人間は先ず衣食住を考える。"というコンセプトのもと制作された今作の真髄に触れるベく、コンポーザーの松田を中心にメンバー全員にメールで話を訊いた。

-みなさんが音楽と関わるようになったきっかけは何だったのでしょうか?

松田:高校3年生のとき、廊下にFERNANDESのベースが捨ててあって、それを拾った日に先輩に無理矢理RED HOT CHILI PEPPERSの『Live At Slane Castle』のDVDを観せられ、FLEAになりたかったからです(笑)。それまでは楽器とはてんで縁がなかったです。

細沼:小学5年生のときにアカペラが流行っていて、それに出会うまで音楽は女子のやるものと思ってました(笑)。そのアカペラの衝撃で音楽やろうってなって近くにあったのが金管バンド(ブラスバンド)しかなくて仕方がなくそこに入ったのがきっかけでした。

有野:中学時代、何も楽しいことがなくて空っぽだったときに、唯一の友達が1本のストラトを貸してくれたことがきっかけでした。

オノ:高校の時に吹奏楽でトロンボーンをやっていたんですが、友達に誘われていったライヴのギタリストがメチャクチャかっこよくて、すぐに部活を辞めてギターを買いました(笑)。

関根:両親が音楽をやってた影響で、両親がやってなかったドラムに興味を持ち小さいころになんとなく始めました。高校時代にマーチング・バンドに入ってから本格的に始めました。

-2010年4月に専門学校にて結成されたようですが、どういった経緯だったのでしょうか? 偶然の出会いと関根さんの直感によって結成されたそうですが、その経緯を詳しく教えてください。

関根:インスト・バンドをやりたい!と高校時代にマーチング・バンドに入ってから強く思っていて、最初の授業でたまたま隣にいた松田に声をかけました。パートを聞いたらベースだったのと、なんか良さそうだったので(笑)さらにその日の夜にセッションをしている人たちがいて、そこに乱入したんですが、そのときにいたギタリストが小野と有野で、即仲良くなりまして、"バンドやろうよ!"っていう流れです。そのあとに高校が一緒だった細沼にも声をかけて結成しました。実際音を聴いたり、セッションで集めたりではなかったので、実際音をみんなで出したときは我ながらよくいいメンバー集めたなと思いましたね(笑)。

松田:同期だったんですが、そもそも僕の音聞いたことなかったのに誘って来たのでビックリでしたが(笑)。

オノ:あのころはみんなこんな変態だとは思いませんでした(笑)。確実に猫かぶってましたよ猫

-バンド名である"Manhole New World"にはどのような意味や由来がありますか?

松田:バンド名決めようと話し合ってたところ、何案か出ましたがどれもしっくり来ず、結局行き詰まった僕がアラジンの「A Whole New World」を歌いだして、その直後になぜか、"Manhole New World"と唄い直すという(笑)。そしたら"Manhole New World、語幹いいんじゃない?"っていう流れになって、突如満場一致でこれに決まりました。語幹とノリと妙な気持ち悪さで決まりましたね。

-Manhole New Worldはインストゥルメンタル・バンドという形態で活動されていますが、理由やきっかけなどはありますか?

関根:歌モノのバンドももちろん好きなのですが、楽器のアンサンブルや面白さがより伝わりやすいバンドをやりたかったというのがありますね!

松田:僕としては、関根の誘い文句が"インストやらない?"だったので、最早それが最大の理由だと思います。ただ、ギターの有野は"最初にリハに入ったときに、そこにヴォーカルがいなかったから"という説を押していました(笑)。

有野:そうなんです。もしヴォーカリストがそこにいたら、インストやってなかったかもしれないよね。いやほんとに(笑)。

-ヴォーカリストがいて、歌があって歌詞があるという、いわゆる歌モノのバンドではなく、インスト・バンドとして活動するうえでの利点や強み、逆に難しいと感じる点について教えてください。

松田:日本に"インストを聴く"という文化が根付いていないのでやっぱり汲み取るのが幾分か難解にはなりますよね、きっと。でもそれこそが芸術であると思っているので、それでいいんだと思います。実はシンプルなんですけどね、伝えたいことなんて。そこから想像し、行動したりするのはリスナーの役なんですよね。

細沼:あと、どんな対バンでもまずインパクトは与えられますよね。マリンバとか、普通ではないし。と同時に、いつでもアウェイ感になっちゃう諸刃の剣でもありますね......。

有野:さらに、"言葉の壁がないこと。"ですかね。その人が心に描いている情景や感情を、歌のない音楽によってそこをより引き出せると思います。

オノ:歌モノ大好きですけどね、本当に心底好きですけどね(笑)。