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INTERVIEW

Japanese

Neat's

2012年01月号掲載

Neat's

Interviewer:沖 さやこ

オルタナ・ポップの新星Neat'sが1月28日に自身のオフィシャル・サイト限定で1stアルバム『Wonders』をリリースする。Neat'sとは昨年2月に解散したデュオRYTHEMのYUIによるソロ・プロジェクト。YouTubeで毎日動画を更新し、月に1回Ustream放送を行っている彼女は、今作で作詞/作曲/編曲全てを手掛け、付属DVDに収録されているPVのディレクションにも挑戦している。初挑戦とDIYの結晶とも言える今作について、彼女に迫った。

-昨年の2月にRYTHEMが解散し、7月からこの"Neat's"というプロジェクトが立ち上がったそうですね。

"今後どうしていこうかな?"と考えて、1回その答えを出す前に自分で出来ることをやってしまおうと思って。今はネットのお陰で、自分の手で出来ることがたくさんあるので、今までやってもらってきた経験も踏まえつつ、制作も、ネットにいろんな動画をアップしていくところから、分からないながら始めていって。

-どうして何でもおひとりでやろうと思われたのですか?

......やってみたかったんです、単純に(笑)。ひとりだったらどこまで出来るんだろう、って気持ちもありましたし、ひとりでは出来ないことを知っておくことも大事だと思って。わたし自身も知らないこととか分からないこととか、今までスタッフさんにお任せにしてきたことも、ちゃんと自分で1回責任を持ってやってみて"ここは自分でやったほうがいい""ここは人に任せたい"っていう部分を分かっておきたかったんです。

-『Wonders』はタイトルの通りちょっと不思議で、遊び心とユーモアに溢れた作品だと思いました。もともと"wonder"というものを意識して作品をお作りに?

あらかじめコンセプトを作ってたわけではないんですけど、出来て聴き直してみて"根底に流れていたものはこれだったんだ"って気付いたんです。サウンドで挑戦したかったことをやってみたり、歌詞に関しては自分がずっと人生で思ってきた疑問とか......基本的にいつも疑問を持っているんです。"この人の気持ちが何で分からないのかな?""何で気持ちが伝わらないんだろう"っていう疑問がいつも......全てに共通してあるかなぁって思いますけどね。

-サウンドで挑戦なさったということは、曲作りの方法はRYTHEMの頃と変わったのでしょうか?

制作への向き合い方は凄く変わったと思います。チャレンジの幅が広がって。いろんなパターンがありますけどメロディから作ったものもあれば、オケ作りから始めたものもあります。単純に"自分がやりたい!"っていう欲求のままに出来るから、ギターも初めて弾いて。

-RYTHEM時代はキーボードをやってらっしゃいましたもんね。

その頃は基本的に全部キーボードで曲を作って、アレンジもそれをベースにやっていたので、自分の可能性を違うところに飛ばしてみたかったんですよね。限界を作らず挑戦をして。単純に、音楽がもっと自由であっていいと思ったんです。自分で自分自身を決め付けていた部分もあると思いますし。1回自分の中で"方程式"みたいなのが何となく浮かび上がると、何となく出来ちゃうことってあるんですよね。慣れちゃうっていうのかな。"ここを押さえておけば、ゼロ以下にはならないだろう"みたいな。その安全を守るために冒険も出来なくなっちゃう。"まだそこに収まってはいけないんじゃないか!?" っていう気持ちが出てきて。それは全くRYTHEMのせいではないんですけど、自分自身もそこに縛られちゃってる感覚もあったんで。せっかく、こういうタイミングで第2のスタートが切れるってときだったから、全然違う枠組みでやってみたかったんです。

-Neat'sで表現している楽曲はオルタナ・ポップですが、曲に反して歌詞はダークで。

......あ、そう感じますか? バレましたか(笑)。