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INTERVIEW

Overseas

THE PRODIGY

 

THE PRODIGY

Member:Liam Howlett(Music composer) &Keith Flint(Dancer, Vocalist)

Interviewer:Yuzuru Sato, translation by Mariko Shimbori


-今作ではオールドスクールなレイヴ・シンセや8ビットのシンセ・サウンドが耳を惹きます。機材面、制作面での変化はありましたか?

L:俺がスタジオで曲を書き上げてるときにキースが指摘してくれたんだけど、何曲かは昔と同じ方法で書いていたようなんだ。自分ではそんなふうに分析していなかったから、彼が指摘してくれなければ気づかなかったかもしれない。「Take Me To The Hospital」や、特に「Warrior's Dance」なんかは92、3年あたりの作曲方法と同じ方法で書いていた。
とは言っても、埃をかぶっていた昔のレイヴ・キーボードを取り出して使ったってわけじゃなくて、そういったキーボードは最初からスタジオにセッティングされていた。ただ、さっきも言ったけど、俺たちは当時のあのカルチャーに所属していて...「Warrior's Dance」が転機となった曲だったと思う。レコーディングを開始して4ヶ月経った頃に違った方向性をいろいろと試していて、ちょうどその頃にイギリスでは大きなフェスティヴァルの『Gatecrasher』でのギグがあって、Keithが、「アルバムのことは忘れよう。これこそライヴに最適な曲だ。ギグ用の曲が必要だ。これぞその楽曲だよ」と言ったんだ。
アシッドハウス誕生20周年記念とか何とかで、それをインスピレーションにしてそのギグ用に「Warrior's Dance」を書いた。おそらく1度か2度演奏するだけだろうという曲だった。この曲は「アルバムの曲を書かなくちゃ」といったことは考えてなくて自分の頭が別のところにあったから、あっという間に書けてしまった。この曲のおかげで、サウンド面ではないけれど、作曲方法に関してのきっかけを得たと思う。その後に書かれた曲は、すごく楽に書けた。自分がその流れに乗っていたからね。その後は、決して簡単ではなかったけど、アルバム用の楽曲が次々と完成していった。

K:確かにこの曲がきっかけとなったよな。Liamに言ったんだ。「本来のおまえのサウンドを使うことに躊躇するな。おまえがそのサウンドの所有者なんだ」とね。「そのサウンドを使うのに誰かに許可をもらわないとならないってことはないんだ。おまえのサウンドで、おまえが所有してるんだ。誤った使い方をするな」というようなことを言ったんだ。Liamも言ったように、俺はリアムが以前と同じ方法で曲を作っているのを見ていて、作曲においての新たな自由が生まれた気がした。フリーダムだ。曲作りをただ楽しんでるんだ。見ていて新鮮だった。「Warrior's Dance」がきっかけとなって、他の多くの曲が出来上がっていったんだ。

L:このアルバムはダークな作品ではない。『Music For The Jilted Generation』はダークな感じだったけれど、ニュー・アルバムはアップな感じだ。
K:意気揚々としている。

L:意気揚々としたアルバムで、聴いてみると『Music For The Jilted Generation』と同じくらいにブルータルでハードではあっても、アップな感じの作品だ。

K:Liamはダークな音だけではない音を見つけたんだ(笑)。